Vision Proが“軽く感じる”新バンド登場か──AppleのDual Knit Bandが快適性を変える

✅ この記事では、Appleが準備中とされる新アクセサリ「Dual Knit Band」の特徴と狙いを整理します。Vision Proユーザーの悩みである「重さ」「長時間使用の不快感」を、どうやって解決しようとしているのかをわかりやすく解説します。

どうも、となりです。

Apple Vision Proを長時間使っていると、顔や首にずっしりとした圧がかかりますよね。重さは約1.4ポンド（およそ630g）──ノートPCに匹敵するレベルです。そんな中、「Dual Knit Band」という新バンドの記述がmacOSの内部コードから見つかり、話題になっています。

この記事を読むと、「Dual Knit Band」がどう快適性を変えるのか、そして次期Vision Proへの布石なのかが見えてきます。

Dual Knit Bandとは？──“2本構造”で重さを分散

これまでAppleは、Vision Pro向けに「Solo Knit Band」と「Dual Loop Band」という2種類のストラップを用意してきました。前者は柔らかく軽い装着感、後者はホールド感を重視した設計でした。

今回リークされた「Dual Knit Band」は、その中間のような存在。上部に1本、側面にもう1本のストラップを持つ“ダブル構造”になっており、頭頂部から後頭部にかけて負荷を分散させる仕組みのようです。

つまり、顔まわりに集中していた重みを、頭全体で受け止めるイメージです。これにより「頬が痛い」「鼻が圧迫される」といった不快感が軽減される可能性があります。

Apple Vision Proのハードウェアで最も批判が多いのが、「長時間装着していると疲れる」という点です。いくら没入感が高くても、30分で外したくなるヘッドセットでは実用が難しい。

そこでAppleは、重さそのものではなく、“重さの感じ方”を改善しようとしているわけです。ユーザーが自然に長時間使えるようになる──これがDual Knit Bandの最大の目的といえます。

Appleの設計思想をたどると、AirPodsやApple Watchなど「快適に身につけられるデバイス」を作り続けてきた歴史があります。Vision Proも例外ではありません。

2026年以降に登場すると噂される次世代Vision Proでは、筐体素材がアルミからチタン合金へ切り替わるとの見方もあります。軽量化と剛性向上の両立を目指すこの変更に、「Dual Knit Band」はつなぎ役のような存在になるかもしれません。

次期モデルに関しては、すでに開発中とされる「Vision Pro 2」でも、内部チップや冷却構造の刷新が進められているとされています。ハードが軽くなれば、今回のバンド構造はさらに効果を発揮しそうです。

また、直近では米FCCの認証情報から、試作段階の「Vision Pro A3416」が確認されており、Wi-Fi 6やM5チップへの対応なども噂されています。Appleがハード面・装着面の両方で改良を重ねていることがわかります。

たとえば、仕事で数時間のリモート会議をVision Proで行うとき。顔にかかる圧力が減れば、装着を忘れるほどの“自然な感覚”に近づきます。これは単なるアクセサリ変更ではなく、「空間コンピューティングの実用化」に向けた地味ながら重要な一歩です。

Appleが重視しているのは、デバイスの性能だけでなく「長く心地よく使えるか」。Dual Knit Bandはまさにその思想を体現したパーツになりそうです。

Apple Vision Proの真価は、どれだけ快適に“現実とデジタル”を行き来できるかにあります。Dual Knit Bandは、その境界を少し柔らかくするための試みです。

「軽くする」ではなく「軽く感じさせる」。この微妙な違いに、Appleのデザイン哲学が見えますね。

ではまた！

Source: MacRumors, Bloomberg, Mark Gurman Report