
✅この記事では、米国の「中国製半導体への追加関税」が“いまは0%で、2027年に上がる”という少しややこしい決定を整理し、Apple製品の価格に何が起きそうかを噛み砕きます。
- 要点まとめ
- 仕組みの解説:なぜ「関税をかけるのに0%」なの?
- Apple製品への影響:どの部品が対象で、何が怖い?
- Appleの防衛策:6,000億ドル投資と“脱中国”の現実
- 「猶予」か「時限爆弾」か:18か月は長いようで短い
- 日本向け:価格への出方は「じわじわ」が一番怖い
- 注目したいポイント:Appleは「値上げ」より先に“設計”で吸収しにいく?
- ひとこと:0%は“安心”じゃなく、準備のスタート合図かも
- Redditの反応まとめ
- まとめ:2027年まで“静かな助走”が続く
どうも、となりです。
「また関税の話か……」って、正直なりますよね。しかも今回、ニュースの見出しだけ追うと誤解しやすい。
結論から言うと、米国は“中国製半導体に新しい関税ルールを作った”んですが、当面の税率は0%。そして2027年6月23日に上がる(上げられる)、という形です。
要点まとめ
- MacRumorsによると、米国は中国製半導体への新たな追加関税を導入するが、実質の税率は約18か月「0%」に設定された
- 2027年6月23日から税率が引き上げられる予定(具体的な税率は少なくとも30日前に発表)
- 対象は主に「レガシー半導体(成熟プロセス)」寄りで、PMIC(電源管理)、ディスプレイドライバ、通信コントローラなど“脇役チップ”が中心になりやすい
- A/MチップはTSMCの台湾製なので、そこはストレートな直撃ではない
- ただしAppleは周辺部品で中国サプライヤーへの依存が残るため、2027年以降はコスト増の火種が消えたわけではない
仕組みの解説:なぜ「関税をかけるのに0%」なの?
ここが一番ややこしいポイントです。
今回の話は、たとえるなら「駐車場の料金表だけ先に作って、今日の料金は0円にしておく」みたいな状態なんです。
- 料金表(=法的枠組み)は作っておく
- でも今すぐ請求(=実効税率の引き上げ)はしない
- 必要になったら、一定の予告(=30日前告知)をして料金を上げられる
つまり「今回は見送り」ではなく、いつでも上げられる形を“制度として固定”した、という意味合いが強いです。交渉カードとして残しつつ、いまの貿易摩擦を増やしすぎない、というバランス取りですね。
Apple製品への影響:どの部品が対象で、何が怖い?
MacRumorsの説明で大事なのは、Appleのチップ構造が「主役」と「脇役」で分かれている点です。
主役:Aシリーズ/Mシリーズは“今回の中心”ではない
iPhoneのAチップ、MacのMチップは、Appleが設計してTSMCが台湾で製造しています。なので「中国製半導体関税」という枠の中では、ここは比較的わかりやすい。
脇役:でも現実には“脇役チップ”がいないと製品は動かない
問題はこっちです。iPhoneやMacって、A/Mチップだけで完結していません。
電気を安定させる電源管理(PMIC)、画面を表示するためのディスプレイドライバ、通信や接続を支える各種コントローラ。こういう“縁の下”が何十、何百と積み重なって、ようやく1台が成立しています。
そして、この領域はサプライチェーンが複雑で、中国のサプライヤーが関わる比率も残りやすい。ここが2027年以降、コストの押し上げ要因になりえます。
ちなみに、関税やコストの話は「メモリ(DRAM)みたいな主要部品の価格変動」とも同時に起きることがあります。部品コストの“重なり”が起きると、値付けの難易度が上がるんですよね。DRAMの長期契約(LTA)と値上げ懸念の整理は、AppleのDRAM契約期限迫る?2026年値上げ懸念の現実味も参考になります。
Appleの防衛策:6,000億ドル投資と“脱中国”の現実
元記事では、今回のタイミングがAppleにとって意味深だと指摘しています。背景として、Appleは「米国内の製造・インフラ」へ6,000億ドル規模の投資コミットをすでに表明しています。
ここは「すぐに全部アメリカで作る」という話ではなく、もっと現実的で、サプライチェーンを少しずつ組み替えるための時間を買う、という意味合いが強いと思います。
米国内投資の話は、過去記事のApple、米国内に79工場建設へ|6,000億ドル投資で“ドミノ効果”狙うで詳しく整理していますが、こういう「長期で効いてくる動き」は、関税みたいな外圧とセットで加速しやすいんです。
「猶予」か「時限爆弾」か:18か月は長いようで短い
ここ、僕はけっこう重要だと思っています。
18か月って、個人の感覚だと「1年半あるじゃん」と感じますよね。でも企業のサプライチェーン再編だと、設計変更→評価→量産→品質安定で平気で数年かかることもあります。
しかも今回、税率の具体値は少なくとも30日前まで出ない。つまりApple側から見ると、最後の最後まで“いくら上がるか”が読みにくい状態が続くわけです。
この不透明さは、最終的にどこに出るかというと、たとえば「価格」だけじゃなく、構成(メモリ容量やストレージ初期値)や地域別の価格差みたいな形で表に出る可能性もあります。
なお、脱中国は一気に進むものではありません。たとえば2026年度もiPhoneの一部が中国から米国へ出荷される見通し、という整理もありましたよね。中国依存の“残り方”を俯瞰するなら、Apple、2026年度もiPhone 17/18の約900万台を中国製にも合わせて読むと温度感がつかみやすいです。
日本向け:価格への出方は「じわじわ」が一番怖い
日本の私たちにとって直接的に効いてくるのは、関税そのものよりも、その結果として起きる世界的な部品コストの押し上げや値付けの調整です。
関税が上がるのは2027年の話ですが、企業はギリギリまで何もしないわけではありません。むしろ、前倒しで調達先を変える、在庫戦略を調整する、構成を微妙にいじるといった形で、2026年〜2027年にかけて“じわじわ”動く可能性があります。
なので「2027年まで安心」と断定するより、2026年の時点で何が変わっているかをウォッチするのが現実的かなと思います。
注目したいポイント:Appleは「値上げ」より先に“設計”で吸収しにいく?
関税って、最終的には「誰が負担するの?」の話になります。Appleが全部吸収するのか、サプライヤーに圧をかけるのか、ユーザー価格に転嫁するのか。
ここでAppleが得意なのは、値上げ一本で解決するより、設計とラインナップでバランスを取ることです。つまり、価格を上げる代わりに、構成やモデル間の差を調整して「納得感」を作りにいく。
今回の猶予期間が意味するのは、Appleにとって「やりようがある時間」が増えた、ということ。逆に言えば、2027年は“いきなり値上げ”というより、ここまでに積み上げてきた調整の答え合わせになりそうなんですよね。
ひとこと:0%は“安心”じゃなく、準備のスタート合図かも
税率0%って聞くと、つい「よかった、関係なかった」と思いがちです。でも今回の0%は、見送りではなく「あとで上げる仕組み」を固めた状態です。
僕はこれ、Appleにとっては“助かった”と同時に、“時計が動き出した”ニュースだと思っています。2027年6月23日という日付が、サプライチェーンとコスト設計の締切として、じわじわ効いてくるはずです。
あなたなら、このニュースを「朗報」と見ますか?それとも「時限爆弾が置かれた」と見ますか?
Redditの反応まとめ
- 延期は「どうせまた延長されるのでは」という冷めた見方
- 一方で「値上げはもう戻らない」という警戒もあり、価格転嫁を疑う声がある
- 政治的な駆け引き(ロビー活動や交渉の産物)として捉えるコメントが目立つ
- 企業によって“例外”が作られ得る、という不公平感への不満もある
海外でも、安心ムードというより「結局どう転ぶかわからないよね」という空気が強い印象です。
まとめ:2027年まで“静かな助走”が続く
- 中国製半導体への追加関税は導入されるが、当面は実効0%で、2027年6月23日に上がる予定
- A/Mチップは中心ではないが、Apple製品は“脇役チップ”が多く、2027年以降のコスト増の余地は残る
- 18か月の猶予は、Appleにとっては「調達・設計を動かす時間」だが、短いようで短い
ニュースとして派手なのは「延期」なんですが、本質は「期限が設定された」ことだと思うんです。2027年までの2年間、Appleがどんな“静かな助走”をしてくるのか。そこを見ていくのが面白くなりそうです。
ではまた!
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関税やサプライチェーンの話って、どうしても「遠い世界のニュース」に見えがちなんですが、結局はどの国で作って、どの国を経由して、どこに届くかの話なんですよね。机の上に地球儀があるだけで、ニュースの見え方が“地理”としてつながって、理解が一段ラクになります。
AmazonSource: MacRumors, CNBC, Federal Register, Reddit