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Mac向けFace ID、Appleはまだテスト中──登場まではもう少し“待つ時間”がありそう

Mac向けFace ID

✅ この記事では、「Face ID(顔認証)がMacにまだ来ていない理由」「来るとしたら、どんな流れになりそうか」を整理します。もとになっているのは、Bloombergの見立てをまとめたMacObserver。結論だけ先に言うと、まだ数年はかかりそうなんですよね。

どうも、となりです。

ここ数年のMacを見ていると、少しずつ“器づくり”が進んでいます。たとえばタッチ対応+OLEDの次期MacBook Proの噂。画面の上に“穴あきカメラ(ホールパンチ)”を置く設計が語られていて、Face IDが入りやすい土台が整ってきた感じがあるんです。

この記事を読み終わるころには、(1)なぜ見送られてきたのか(2)M5→M6の流れの中で現実的なタイミング、そして(3)Touch IDとどう住み分けるのかがスッとつながるはず。さっそくいきましょう。

最新動向:テストは続行、でも“発売までは少し時間”

BloombergのMark Gurman氏によれば、AppleはMac向けのFace IDをいまもテスト中。ただ、製品として出すまでには数年スパンになる見込みだそうです。M1 iMacの頃にも「そろそろ?」とささやかれましたが、結果的には見送りでした。Appleは相変わらず時期を明言しない、そんな慎重モードです。

一方で、“中身の更新”は粛々と進みます。たとえば2026年春のM5 MacBook Airや、同時期に想定されるM5 Pro/MaxのMacBook Pro。大がかりなデザインの入れ替えは2026年末〜2027年初頭が本命なので、Face IDが来るなら、その大きな波に乗せるのがいちばん自然に見えます。

なぜまだ来ない?:Touch IDの“ちょうどよさ”とコストの現実

Touch IDはキーボードにきれいに収まり、コストも読みやすいのが美点です。対してFace IDは、ドットプロジェクタやIRカメラといった専用パーツが必要で、ベゼルの厚み・天板の構造・配線まで広く手を入れることになります。

ノートが主役のMacでは、薄いディスプレイ側(蓋)にどう納めるかがいちばんの難所。しかもAppleの人たちは以前から「Macは手がキーボードにある時間が長いから、Touch IDが便利」と語っていて、今の使い勝手とコストのバランスだと、まずはTouch IDで十分に気持ちいいという判断になりやすいんですよね。

「速さも大事。でも、いちいち意識しない“当たり前の楽さ”はもっと大事。」

 

 

設計のツボ:薄いディスプレイの“中で”光学と剛性を両立する

Face IDを入れるには、カメラの“見通し”と筐体の“強さ”を同時に確保しなければいけません。ノートだとスペースがシビアで、モジュールの厚みをミリ単位で攻める世界。ここで効いてくるのがOLED化ホールパンチです。表示の自由度が上がると、センサーの置き場所に余裕が生まれます。

さらに、次期Proで噂の強化ヒンジ。これはタッチ操作で画面が揺れるのを抑える狙いですが、結果として天板側の剛性の余白も増やせます。設計全体が、少しずつ「Face IDを載せやすい」方向へ寄っているわけですね。

アップデートのリズム:M5は静かに、M6で“見える変化”

Appleは大きなリスクを避けるため、まずは“中身の更新”、そのあとで“外装の刷新”。いつもの順番です。2025〜2026のM5ロードマップを眺めると、M5期は発熱・効率・接続性などの地力を底上げするターン。見た目の変化は控えめです。

“見える変化”は、M5のリリーススケジュール後半〜次世代にかけてやってきます。ここでOLED・タッチ・カメラ位置の再設計がまとまって進むなら、Face IDもその器にすっと収まる…そんな順番がいちばん無理がありません。

最初に似合うのは?:Pro先行がやっぱり現実的

最初の採用候補はMacBook Proでしょう。Proは価格や重量の余裕があり、センサー追加や天板強化のコストを“道具としての完成度”で回収しやすいラインです。さらに、MacBook ProやStudio Displayの量産体制が整うタイミングで、新しいモジュールのサプライチェーンを固めやすいのも追い風。

一方、MacBook Air(2026春のM5)は「軽い・静か・長く持つ」が命。Face IDで蓋が重く厚くなるのは、Airの良さとちょっとケンカします。まずはProで成熟させてから、Airに展開。この順番がしっくりきますよね。

 

 

これからの景色:表示・カメラ・認証が“同じ方向”を見る

表示(OLED・ホールパンチ)、構造(ヒンジ・ベゼル)、そして電力効率。これらが同時に前進すると、Face IDの“居場所”が急にうまく見つかる瞬間が来ます。Appleが見ているのは、たぶん「載せること」そのものより、「載せて自然に感じるか」どうか。

道筋はこうです。まずはM5期の静かな積み上げ。その先に、M6世代の再設計MacBook Pro。ここまで揃えば、Face IDは“気づいたらそこにある”存在になっていそうです。

まとめ:Face IDは“置き換え”じゃない、“選べる心地よさ”

今回の結論はシンプルです。Face IDは来る。ただ、自然に馴染む器ができてから。手元のTouch IDはそのまま“いちばん近い認証”として残り、Face IDは“視線だけで済ませたい場面”を増やしてくれる。どちらも選べる状態が、Macの気持ちよさを一段上げてくれるはずです。

次の注目ポイントは、M5期の地味だけど効くアップデートと、その先のProの再設計。焦らず、日々の使い心地を底上げしながら、その“ちょうどいい到着”を待ちましょう。

ではまた!

 

 

Source:

  • MacObserver
  • Bloomberg