
✅この記事では、Apple Watch Series 10「ジェットブラック(Jet Black)」モデルで塗装が剥がれる問題について整理します。どんな症状が出ているのか、Appleがどこまで無料交換に応じているのか、今持っている人・これから買う人が気をつけたいポイントをまとめます。
- 今回報じられている「ジェットブラック Series 10 塗装剥がれ」の内容
- どのくらい広がっている問題なのか
- ジェットブラックモデルのコーティングと、なぜ底面から剥がれやすいのか
- 注目したいポイント:Appleとユーザー、それぞれの視点
- ひとこと:黒の「特別感」と、素材リスクのせめぎ合い
- まとめ:ジェットブラック Series 10ユーザーは「観察+早めの相談」を
どうも、となりです。
Apple Watchは「毎日身につける前提」のプロダクトなので、見た目や耐久性の話題はどうしても気になりますよね。今回話題になっているのは、Apple Watch Series 10のジェットブラック(Jet Black)モデルの底面コーティングが、普通に使っていても剥がれてしまうという報告です。しかも、一部のユーザーはApple Storeで本体を無料交換してもらえたと話していて、「これって公式の不具合扱いなの?」というモヤモヤも生まれています。
まずは、TechRadarやIT之家が整理している内容をベースに、状況を落ち着いて見ていきましょう。
今回報じられている「ジェットブラック Series 10 塗装剥がれ」の内容
中国のIT之家が引用しているTechRadarの報道や、海外コミュニティの投稿を整理すると、だいたい次のような状況が見えてきます。
- 対象はApple Watch Series 10の「ジェットブラック(Jet Black)」ケース
- 症状は、底面の黒いコーティングが点状に剥がれ、銀色の斑点が見えるというもの
- 投稿者のひとりは、通常使用で1年ほど使ったタイミングで気づいたと報告
- Apple Storeの店員は「同じケースを何件も見ている」と説明し、ほぼ確実に無料交換できると案内したという証言
- そのユーザーは、AppleCare+に入っていなくても、標準の1年保証内で本体交換が認められたとのこと
- 今のところ、同じような報告はジェットブラックモデルに集中していて、他色では広くは確認されていない
Apple自身は現時点で公式声明を出していませんが、少なくとも一部の店舗レベルでは「素材・仕上げ起因の品質問題」として扱われている可能性が高い、というのが現場の空気感のようです。
どのくらい広がっている問題なのか
では、これはリコール級の大問題なのかというと、そこまで話が大きくなっているわけではありません。TechRadarやIT之家のまとめを見る限り、現時点では次のような印象です。
- 報告は複数ユーザーから出ているが、まだ大規模な統計データがあるわけではない
- 症状の出方は「点在する斑点」から「かなり広い範囲で剥がれている」ケースまで様々
- Apple公式コミュニティやSNSでも、同様の写真付き投稿が少しずつ増えている
- ただし、特定ロットや特定の使用条件に偏っているかどうかまでは見えていない
つまり、「完全な一件モノではないが、全ユーザーに一律で起きているわけでもない」グレーゾーンという状態ですね。こうしたとき、Appleはまず現場(リテール)で個別に対応しつつ、状況を見ながらサービスプログラム化するかどうかを判断することがよくあります。
Apple Watchのラインナップや素材構成については、すでに別記事のApple Watch Series 11 完全ガイドでも詳しく整理しているので、全体像を押さえたい場合はそちらもあわせてチェックしてみてください。
ジェットブラックモデルのコーティングと、なぜ底面から剥がれやすいのか
そもそも、なぜ底面のコーティングが先にダメージを受けるのか。これは少し想像がつきやすいところです。
- 底面は肌に直接触れる部分で、汗・皮脂・石けん成分などの影響を受けやすい
- バンドの着脱や置き方によって、机や充電器との擦れが集中しやすい
- 新色の仕上げは、従来色とはコーティングの層構造・厚みが異なる可能性がある
実際、iPhoneの世界でも、特定カラーや仕上げのモデルで塗装トラブルが話題になることは何度かありました。たとえば、最近だとiPhone 17 Pro Max「コズミックオレンジ」の塗装がウェットティッシュで剥がれたケースも記憶に新しいところですよね。
共通しているのは、
- 「見た目の特別感」を出すために凝った表面仕上げを採用している
- ユーザー側の使い方(クリーナー、洗剤、研磨剤など)によってダメージが増幅されやすい
という構図です。今回のApple Watch Series 10ジェットブラックも、美しい仕上げと日常使用での耐久性のバランスが、ややシビアなラインに乗っているのかもしれません。
注目したいポイント:Appleとユーザー、それぞれの視点
① 公式プログラムではないが「事実上の品質保証」っぽい動き
今のところ、Appleは「交換プログラム」や「リペアエクステンションプログラム」として正式に告知しているわけではありません。にもかかわらず、複数の店舗で同じ症状に対して一貫して本体交換を認めているように見えるのは、かなり重要なポイントです。
これは、Apple内部で「この症状はユーザーの扱いではなく、製品側の問題として見るべき」というコンセンサスがある程度形成されているサインとも読めます。明文化されたキャンペーンとして発表されていなくても、現場の裁量で“事実上の品質保証対応”が走っている状態に近いイメージです。
② ジェットブラックモデルを検討している人が気をつけたいこと
これからApple Watchを買う人にとっては、今回のニュースはちょっと悩ましい要素ですよね。個人的には、次のような考え方がありそうだと感じています。
- デザイン優先でジェットブラックに惹かれているなら、「万が一剥がれても保証内なら交換というセーフティネットがある」と捉える
- 見た目よりも長期的な安心感を重視するなら、Series 11など他のカラー・素材を検討する
- AppleCare+に入るかどうかとは別に、まず標準保証期間内に底面の状態をよく観察する習慣をつけておく
「特別感のある仕上げは魅力だけど、経年変化のリスクもゼロではない」というのは、ガジェット全般に言える話です。今回のケースは、そのバランスをどう取るかを改めて考えるきっかけにもなりそうです。
③ すでにジェットブラック Series 10を持っている人が今できること
すでにジェットブラックのSeries 10を使っている人にとっては、「今から何をしておけばいいの?」というのがいちばん現実的な関心ごとだと思います。ざっくり、次の3つは意識しておくと良さそうです。
- 底面を定期的にチェックする ふとしたタイミングで外して、明るい場所で底面を眺めてみる習慣をつけると、早い段階で変化に気づきやすくなります。
- 気になる斑点を見つけたら、写真を残しておく 変化の推移がわかる写真があると、Apple Storeや正規サービスプロバイダでの相談がスムーズになります。
- 保証期間を確認しつつ、早めに相談する 標準保証は1年なので、「ちょっと怪しいかも」と思った段階で、一度サポートに問い合わせておくほうが安心です。
すでに別記事で触れているiPhoneの塗装トラブルと同じく、「おかしいな?」と思ったら放置せずに、記録を取りつつ相談に動く、という姿勢が大事になってきそうです。
ひとこと:黒の「特別感」と、素材リスクのせめぎ合い
ジェットブラックのSeries 10は、写真で見ても実機で見ても、とても存在感のある仕上げだと思います。腕時計としての「黒のカッコよさ」を前面に出したデザインは、まさにAppleらしい一手です。一方で、その特別感の裏側には、コーティングや素材の選び方といった目に見えないレイヤーがあり、そこが少しでも想定とズレると、こうしたトラブルとして表に出てきてしまいます。
今回の無料交換対応は、Appleとしてもそのバランスに悩みながら、ユーザー寄りの判断をしている表れにも見えます。あなたがもしジェットブラックモデルを選ぶなら、こうした背景も含めて「それでもこの黒が好きかどうか」を考えてみると、その選択にぐっと納得感が生まれるはずです。
まとめ:ジェットブラック Series 10ユーザーは「観察+早めの相談」を
今回の報道から見えてくるのは、Apple Watch Series 10のジェットブラックモデルで、底面コーティングが剥がれる事例が複数出ており、Appleが標準保証内で本体交換に応じているケースがある、ということでした。まだ公式プログラムになるほど大きな問題として扱われてはいないものの、少なくとも現場レベルでは品質問題として認識されている可能性が高そうです。
ジェットブラックの質感そのものは魅力的ですし、「デザインに惹かれて選ぶ価値」は決して小さくありません。ただし、実際に使ううえでは、ときどき底面の状態をチェックし、気になる変化があれば保証期間内に相談するという一手間をセットで考えておくのが良さそうです。
Appleが今後、より広いユーザー向けに何かしらの公式アナウンスを出すのか、それとも個別対応のまま様子を見るのか。Apple Watchの「黒い特別感」と素材リスクのせめぎ合いを、少し長い目で見守る必要がありそうです。あなたなら、このジェットブラックモデル、どこまで割り切って選びますか?
ではまた!
Source: TechRadar, IT之家
