
✅この記事では、「iPhone Air 2は本当に中止されたのか?」という疑問について、海外で出ている最新レポートを整理します。2026年モデルが出ない=失敗ではなく、そもそも“年次モデルではない”という位置づけが見えてきたんです。
- 要点まとめ:iPhone Airは「年1回更新」前提ではなかった
- iPhone Airの役割:売れ筋ではなく「分岐点」を作るモデル
- 「2026年モデルがない=中止」ではない理由
- 2nmチップとバッテリー:Air 2で変わりそうなところ
- 注目したいポイント:年次更新から“テーマ更新”へ
- ひとこと:iPhone Airは“静かな実験機”として続いていく
- まとめ:iPhone Airは“終わり”ではなく、別リズムのiPhoneだった
どうも、となりです。
ここ数日、「iPhone Airは売れなかったから中止」「2026年版が飛んだから失敗作」といった話が広がっていましたよね。ただ、AppleInsiderがBloombergのニュースレターをもとに伝えたところによると、その前提自体がずれていたようなんです。つまり、Appleは最初から“毎年出すAir”を想定していなかった、という整理です。
そこで今回は、iPhone Airの立ち位置と今後のロードマップをもう少し冷静に眺めてみます。iPhone Foldや将来の「iPhone 20」との関係まで含めて見ると、Airは意外と重要な「分岐点」の役割を担っているように見えてくるんですよね。
要点まとめ:iPhone Airは「年1回更新」前提ではなかった
まずはAppleInsiderとBloomberg「Power On」ニュースレターの内容を中心に、ポイントを整理します。
- iPhone Airは、売れ行き不振のiPhone Plusシリーズの後継として登場したモデル
- 薄さと軽さを優先したコンセプトで、背面カメラは1個のみ
- Bloombergによると、そもそも2026年に第2世代を出す計画はなかった
- そのため「2026年モデルの遅延」や「キャンセル」という噂は前提が誤りとされている
- 将来のiPhone Air 2は開発中で、焦点は2nm世代チップによる省電力化と駆動時間の伸長
- 背面カメラの追加は、筐体設計の見直しが必要になるため優先度は高くないとみられている
- 2026年には折りたたみの「iPhone Fold」、2027年にはiPhone Air 2と「iPhone 20(仮)」が並ぶ可能性がある
- AppleはiPhone Airライン自体をやめるつもりはなく、ラインナップの“もう一本の枝”として育てる方針とされている
iPhone Airの役割:売れ筋ではなく「分岐点」を作るモデル
iPhone Airは、Appleの中でも“売れ筋を取るためのモデル”というより、「ラインナップの選択肢を増やすための実験機」に近い立場だと説明されています。
いまのiPhoneラインナップをざっくり整理すると、こういう階層になります。
- エントリー:無印iPhone(バランス重視の標準モデル)
- 上位:厚くて重いけれど機能全部入りのiPhone Pro
- もう一つの上位:薄くて軽いけれど、どこかを割り切ったiPhone Air
- 最上位:カメラも画面もフル盛りのiPhone Pro Max+将来のiPhone Fold
こうして見ると、Airは「Proの全部入り」ではなく、「薄さと軽さを優先した妥協型の上位モデル」というポジションなんですよね。売れ行きだけを見ればProが強いのは当然ですが、Appleとしては“こういう選び方もありますよ”と提示するための枝として残したいように見えます。
「2026年モデルがない=中止」ではない理由
では、なぜ「2026年版が出ない=Airは終了」という見方が広がったのでしょうか。
ひとつ大きいのは、名称に「17」などのナンバリングが入っていないことです。無印やProは「iPhone 17/18…」と続いていきますが、Airはあくまで派生ブランド名なので、年次更新とひもづいていません。ここを「他のiPhoneと同じリズム」と思い込むと、「今年出ない=遅延」「計画変更かも」と受け取ってしまうわけです。
もう一つは、折りたたみのiPhone Foldとの関係です。報道によると、Airは将来のFoldに向けた前哨戦のような位置づけとも言われています。薄さや軽さをどこまで攻めるか、バッテリーや放熱のさじ加減をどうするか──そのあたりの経験値を貯める実験台でもある、という見方ですね。
2nmチップとバッテリー:Air 2で変わりそうなところ
Bloombergのレポートでは、次世代のiPhone Air 2では2nmプロセスで製造される新チップが搭載されると見られています。プロセスルールが細かくなると、一般的には同じ性能なら消費電力を抑えられますし、同じ電力なら処理性能を上げられます。
Airの場合は「性能よりもバッテリー」という方向で使いたいはずです。薄く軽い筐体に収める関係で、物理的に電池容量を盛るのが難しいため、チップ側でいかに電力を抑えるかが重要なポイントになります。報道でも、「筐体構造の大きな変更よりも、まずはチップ更新による駆動時間の改善が優先」とされています。
一方で、背面カメラを2個にするには、物理的なレンズユニットの配置や厚みの再設計が必要になります。ここに手をつけるのは、Air 2以降か、あるいはiPhone Foldや別シリーズとの兼ね合いを見ながら、という順番になりそうです。
注目したいポイント:年次更新から“テーマ更新”へ
ここからは少し主観も交えつつ、「iPhone Airという企画そのもの」を眺めてみます。
多くの人は、iPhoneを「毎年新しい番号が付いて、少しずつ性能が上がるもの」として見ていますよね。ただ、Airはそこから少し外れた存在で、「薄さと軽さをどこまで攻められるか」というテーマを持ったシリーズになっています。だからこそ、毎年少しずつ出すよりも、「技術がまとまったタイミングで一気に更新する」というリズムになっていても不思議ではありません。
また、将来のiPhone Foldや記念モデルのiPhone 20が控えていることを考えると、Appleはここ数年のiPhoneを「形や体験のバリエーションを増やす時期」として設計しているようにも見えます。その中でAirは、“Proでも無印でもない第三の選択肢”を提示する役割を担わされているのかもしれません。
つまり、「売れているかどうか」よりも、「ラインナップ全体の中でどんな選択肢を用意できているか」を重視した結果として、この変則的なサイクルになっている、という見方もできそうです。
ひとこと:iPhone Airは“静かな実験機”として続いていく
個人的には、iPhone Airは「主役にはならないけれど、ラインナップの空気を変える実験機」だと思っています。たとえば、薄さと軽さを優先したデザインは、将来の折りたたみ端末や記念モデルの設計思想にもつながっていくはずですし、2nmチップでどこまで駆動時間を伸ばせるかというチャレンジも、そのまま他のiPhoneに波及していきます。
そう考えると、「毎年出ないから失敗」と切り捨てるのは少しもったいない気がするんですよね。数年おきに“テーマごとアップデートされるiPhone”として、Airがどんな役回りを担っていくのかを眺めるのも、Appleファンとしてはかなり楽しい観察ポイントになりそうです。
まとめ:iPhone Airは“終わり”ではなく、別リズムのiPhoneだった
あらためて整理すると──
- 2026年にiPhone Air 2が出ないのは「遅延」ではなく、もともと年次更新前提ではなかったという整理
- iPhone Airの役割は、売れ筋を取りに行く主力というより、「薄く軽いけれど割り切りもある上位モデル」という分岐点を作ること
- 次のAir 2では、2nm世代の新チップによる電力効率とバッテリー駆動時間の改善が大きなテーマになりそう
- iPhone Foldや将来のiPhone 20と合わせて、ラインナップ全体をどう分岐させていくかという長期的な設計の中で、Airは静かに生き続ける可能性が高い
iPhone Airを「売れなかったから終わったモデル」と見るか、「数年ごとに登場するテーマ型のiPhone」と見るかで、この先のロードマップの景色もかなり変わってきます。2027年前後のFold・Air 2・iPhone 20がそろうタイミングは、Appleの“iPhone像”が大きく塗り替わる節目になるのかもしれません。
ではまた!
Source: AppleInsider, Bloomberg
