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WhatsAppがApple Watch正式対応 音声メッセージとフル表示、通話は通知で把握

緑の背景にApple Watchの画面。WhatsAppのグループ「Ski Trip」で「Everyone got their tickets? ✈️」のメッセージ、0:21の音声メッセージ、既読チェック、🎉リアクション「3」が表示されている。

✅この記事では、「WhatsAppのApple Watch正式アプリ登場」を整理します。通知だけでなく、フルメッセージ表示・音声メッセージ送受信・クイックリアクションなど、腕だけで完結する操作が一気に増えました。

どうも、となりです。

日本時間の2025年11月4日(火)、MetaがApple Watch向けの正式なWhatsAppアプリをリリースしました。これまでの“通知頼み”から、読む・返す・録る・反応するまでを手首でこなせる体験へと踏み出したかたちです。

要点まとめ(WhatsApp for Apple Watch)

  • 対応条件:Apple Watch Series 4以降+watchOS 10以降が必要。
  • 主な機能:フルメッセージ表示/音声メッセージの録音・送信/クイック絵文字リアクション/画像・ステッカーの表示品質向上/チャット履歴の表示量拡大。
  • 通話まわり:着信通知は腕で確認可能。現時点では“通知としての着信”で、実通話の処理はiPhone側に委ねる前提。
  • プライバシー:個人のメッセージと通話はエンドツーエンド暗号化の対象。

WhatsAppとは?(世界で20億人が使うメッセージアプリ)

WhatsApp(ワッツアップ)は、Meta(旧Facebook)が運営する世界最大級のメッセージアプリです。ユーザー数は月間20億人以上。アメリカ・インド・ヨーロッパ・中南米を中心に、日常の連絡手段として定着しています。

機能面は日本のLINEに近く、テキストチャット、音声通話、ビデオ通話、画像・動画・音声メッセージの送受信が可能です。さらに、メッセージ内容が第三者に読まれない「エンドツーエンド暗号化(E2EE)」を標準採用しており、セキュリティとプライバシーが高いのが特徴です。

もうひとつの強みがマルチデバイス対応です。スマートフォンを中心に、Mac・Windows・iPad・ブラウザでも利用でき、最近では今回のApple Watch版が加わりました。これにより、通知を見るだけでなく、腕でメッセージを読む・返す・録るという一連の操作が可能になったわけです。

WhatsAppは日本国内ではまだ普及率が低いものの、海外出張・留学・国際取引の場面では事実上の共通ツールとなっています。日本語も正式にサポートされており、iPhoneでアプリを開いてログインすればすぐに利用を始められます。

一方、Meta傘下のMessengerやInstagram DMと異なり、WhatsAppは“完全独立型の暗号化メッセージアプリ”という立ち位置を維持しています。つまり、Metaアカウントと統合されず、電話番号をもとに通信相手を特定する仕組みになっているのです。この構造が、政府・企業・個人間など幅広い層に受け入れられている理由でもあります。

今回のApple Watch対応は、そんなWhatsAppの「どんな場面でもすぐに連絡が取れる」というコンセプトを、まさに腕の上に広げた一歩と言えるでしょう。

詳細:腕だけで“読む・返す・録る”ができる

これまでApple WatchでのWhatsAppは、「通知を読む/簡単に返信する」程度の範囲にとどまっていました。正式アプリでは、長文のフル表示音声メッセージの録音・送信絵文字リアクションなど、日常で使う操作を時計側に持ち込んでいます。画像とステッカーも時計の画面に最適化され、腕での確認がぐっと快適になりました。

一方で、動画の再生は非対応新規スレッドの開始や連絡先検索は不可など、機能は段階的に広げていく方針です。チャット一覧の遡りは直近数日分に限られる挙動が報告されており、今後の更新での拡張に期待がかかります。

通話・通知の扱い:まずは「着信通知」から

Apple Watch側では着信の発生を手首で把握できるようになりました。実際の通話操作については、現時点ではiPhoneにハンドオフする整理が基本です。開発側も「これが始まりで、改善を続ける」と明言しており、将来的な強化に含みを持たせています。

 

 

使い始めのチェックポイント

  • 要件の確認:WatchがwatchOS 10以上、iPhone側のWhatsAppを最新に。
  • 通知と権限:着信通知・マイク・通知の表示形式など、初回起動時の権限ダイアログを見落とさない。
  • 現時点の制限:動画非対応/新規スレッド開始不可/チャット履歴は直近中心。アップデートでの改善に期待。

日本向けの所感とTips

混み合う電車や会議中など、すぐにiPhoneを取り出せない場面で音声メッセージを腕で返せるのは実用的です。LINE文化が根強い日本でも、仕事や海外連絡でWhatsAppを使う人にとって、手元での素早い応答は明らかに便利ですよね。動画は未対応でも、「届いたことをすぐ伝える」という行為は腕だけで足りるようになりました。

関連:26.1系アップデートとの関係

同日に配信された各OS26.1系は、通知・表示・メディア体験の細部を整える内容が多めでした。WhatsAppの“腕で完結する”導線とも相性がよく、日々の応答が軽やかになります。詳しくは、26.1リリース内容の整理をどうぞ。

 

 

Redditの反応まとめ

  • 「小さなチームにしては大胆な一歩」と評価する声。
  • 開発者いわく「1週間で作れるレベル」との指摘もあり、実装難度への議論が発生。
  • iPhoneアプリと同期する方式で、Wear OSのようなコンパニオンペアリング不要という説明が共有された。
  • 着信は通知扱いで「拒否」のみ対応、Wear OSのような「応答」は不可という仕様面の違いが話題。
  • ウォッチフェイスのコンプリケーションから起動できない点を惜しむ声。
  • 音声メッセージは10秒制限、受信時に「ダウンロード」操作が必要で煩わしいという不満。
  • 「ついにAppleの全プラットフォームに来た」「長かった」と到達を喜ぶ反応。
  • 「iPhoneを家に置いて使えないのでは?」という懸念に対し、用途次第で十分役立つという反論も。
  • Metaの長期戦略に疑問(MessengerのwatchOS版を終了しつつ、今回はWhatsAppを投入)。
  • 導入方法は「iPhoneアプリをアップデート」でOKとの実体験共有。

総評:待望のネイティブ対応として歓迎ムードが強い一方、通話応答不可・コンプリケーション非対応・音声の10秒制限など実装面の課題も丁寧に指摘され、今後のアップデートに期待が集まっている印象です。

ひとこと:通知アプリから“腕のメッセンジャー”へ

WhatsAppのApple Watch対応は、通知ビューアから会話の入口へと役割を変えました。すべてを腕で済ませる必要はないけれど、いま返したい一言を逃さず届けられるのは大きい。次の更新でどこまで踏み込むか──腕の上のメッセージ体験は、まだ育っていく途中です。

まとめ:まずは“手首で完結する最低限”がそろった

  • 対応はSeries 4+watchOS 10から。日本でも条件を満たせばすぐ使える。
  • フルメッセージ表示・音声メッセージ・絵文字リアクションで、短い用件は腕で完結。
  • 動画再生・新規スレッド開始などは今後の拡張に期待。まずは土台づくりの第一歩。

地味に見えて、毎日の連絡の“間”がスムーズになります。あなたは腕でどこまで済ませたいですか?

ではまた!

Source: 9to5Mac, Meta(WhatsApp Blog / About Meta), TechCrunch, Engadget, Reddit