
✅この記事では、未発表とされる「Vision Air」向けと噂される全黒のApple Vision部品について、何がわかったのか、なぜ今リークが続いているのかを整理します。
- 要点まとめ:全黒のVision部品が示すもの
- 黒いVision部品の正体は?
- 「Vision Air」が目指していたもの
- それでもリークが出続けるのはなぜか
- 注目したいポイント:黒いVisionが意味する“やり直しの余地”
- ひとこと:黒いVisionは“次の一手”の影
- まとめ:Vision Airは消えても、アイデアは残る
どうも、となりです。
Vision Proが発売されてからしばらく経ちますが、「もっと軽いモデル」「もう少し買いやすいモデル」を望む声はずっとありますよね。そこに登場したのが、プロトタイプコレクター・Kosutami氏が公開した謎の“真っ黒なVision部品”の写真です。AppleInsiderの記事でも取り上げられたこのパーツは、いわゆるヘッドセット本体ではなく、電源ストラップとバッテリーコネクタ、オーディオポッド部分が丸ごとブラックになっているのがポイントです。
しかも、ここ最近は「Vision Air」計画そのものが止まっているという報道も出てきていて、状況はかなり複雑です。Appleはそもそも、Vision Proを含む空間コンピューティング製品をどこまで続けるつもりなのか、気になっている方も多いと思います。
この記事では、中国ITメディアの報道に加え、AppleInsiderなどの海外メディアの情報も交えながら、「この黒い部品が何を示しているのか」「Appleの空間コンピューティング戦略はどこへ向かうのか」を一緒に考えていきます。
要点まとめ:全黒のVision部品が示すもの
- プロトタイプ収集家のKosutami氏が、全身ブラック仕上げのVision用電源バンド+バッテリーコネクタ+オーディオポッドとされる写真をXに投稿。
- 形状や構造は現在の「Apple Vision Pro」用ストラップとほぼ同じだが、量産機には存在しないカラーリングで、AppleInsiderは「未発売のカラーバリエーション候補か、社内専用のテストユニット」の可能性を指摘。
- 投稿には「#AppleInternal」というハッシュタグが添えられており、Apple内部で使われるプロトタイプであることを示唆している。
- Kosutami氏は、HomePodの試作機などで実績がある一方、Apple Watch関連のリークでは外した前例もあり、AppleInsiderの「Rumor Score」は🤔 Possible(可能性あり)レベルにとどまっている。
- 同氏は以前から、より軽量な「Vision Air」というコードネームのヘッドセットをリークしており、今回の部品もその一部とみられている。
- Vision Airは、外観カラー「ミッドナイト」、一部構造部品やバッテリーケースにチタン素材を採用し、重量を大きく減らす計画だったとされる。
- 別のリークでは、現行Vision Proの12ピンとは異なる、8ピン構成の新しい電源コネクタも確認されている。
- 一方で、Bloombergなどは2025年秋時点で、AppleがVision Airと第2世代Vision Proの開発を事実上停止し、AI搭載スマートグラスにリソースを振り向けていると報じている。
黒いVision部品の正体は?

AppleInsiderが取り上げた写真には、左側に電源バンド、中央にバッテリー接続用の円形コネクタ、右側にオーディオポッドとみられるパーツが写っています。ケーブルやコネクタの構造は、既存のVision Pro用とほぼ同じで、「現在の設計を流用した別カラーモデル」という印象です。
ただ、仕上げが完全なブラック(ミッドナイト系の深い色味)になっており、今のところ市販されたVision Proには存在しない仕様です。インジケーターの矢印や締め付け位置を示すマークだけがグレーと白で印字されていて、量産機というよりテスト機材らしい雰囲気があります。
AppleInsiderは、こうした「量産機と明確に見分けがつくカラー」は、社内テスト機や開発用試作機に使われることが多いと指摘しています。実際、Appleに限らず大手メーカーは、テストユニットに本番と異なる色を使うことで、社内での取り扱いを区別しやすくすることがあります。
また、Kosutami氏は2025年4月にも、グラファイト〜ダークブルー系カラーのバッテリーコネクタ部品を公開していました。そのときのパーツは片側がLightning風のプラグ形状になっており、電源周りの試作が複数パターン存在していたことがうかがえます。
こうした経緯を踏まえると、今回の全黒パーツは、量産直前まで検討されていた派生モデル用、あるいは社内での長期テストに使われていた部品だった可能性が高そうです。
そして、以前からKosutami氏が情報を出している「Vision Air」の存在を前提にすると、今回の全黒パーツも「Air用の試作部品だったのでは」と考えるのが自然ですよね。
「Vision Air」が目指していたもの
リーク情報とAppleInsiderの記事を総合すると、Vision Airは次のようなコンセプトだったとされています。
- ミッドナイトカラーの外観(深い青黒系の塗装)で、現行Vision Proのシルバー+ホワイトとは対照的なカラーパレット。
- フレームや一部構造材にチタンを使うことで、アルミ主体のVision Proより大幅な軽量化を狙う。
- Vision Proと同じ外付けバッテリー方式だが、8ピンの新コネクタや再設計されたストラップ構造をテストしていたとされる。
- 発売時期は2027年ごろが想定されており、AppleInsiderは「iPhone 5時代のブラック」を思わせる深い黒で登場する可能性に言及。
- 価格も含めて「Pro」より手に取りやすいポジションを目指していたとみられる。
つまり、「Proの世界観は保ちつつ、軽さと装着しやすさを最優先したモデル」という方向性ですね。重さや装着感がネックと言われてきたVision Proに対して、かなり素直な解答です。
黒いストラップやモジュールは、その「ミッドナイトVision」のビジュアルを体現する部品だったと見ると、全体像が少し見えてきます。
それでもリークが出続けるのはなぜか
ここでややこしいのが、AppleがVision Air計画を止めたとする報道がすでに出ていることです。Bloombergは、Appleが軽量版Visionと第2世代Vision Proの開発を中断し、代わりにAI搭載スマートグラスにリソースをシフトしていると伝えています。
では、なぜ今になってVision Air由来とみられる部品が次々とリークされるのでしょうか。考えられるのは次のようなパターンです。
- 開発が完全に止まる前に作られていた試作パーツやテスト用ロットが、関係者経由で外部に流出している。
- Apple内部での検証はかなり進んでおり、「ほぼ完成に近い」段階までいっていた可能性。
- 今後もしAppleがVision路線を再開する場合、今回の設計要素(軽量化・新コネクタ・黒系カラー)が再利用される余地がある。
また、AppleInsiderは記事の中で、Apple製品のカラーバリエーションは開発段階で複数が試されるのが当たり前だと指摘しています。Apple Watch Ultra向けの「ダークチタン」モデルの噂が最初に出たときも、当初は「検討されたが見送られた」パターンでしたが、最終的には後発モデルで実現しましたよね。
こうした前例を踏まえると、製品としての「Vision Air」は現時点で棚上げ状態だとしても、そこで得られた設計ノウハウやパーツ群は、将来のどこかで形を変えて戻ってくるかもしれない、ということです。
注目したいポイント:黒いVisionが意味する“やり直しの余地”
個人的にいちばん気になったのは、カラーリングや素材よりも、「 Vision路線が完全に捨てられたわけではなさそうだ」という点です。
もしAppleが本当にこの分野を諦めているなら、試作部品のリークが出てきても、「昔の遺物」で終わってしまいます。でも、現実にはVision Pro向けの小規模アップデートや、開発体制の再編など、“細く長く続ける”方向に舵を切ったようにも見えるんですよね。
一方で、AI搭載スマートグラスの報道を見ると、Appleは明らかに「軽くて、外でも自然に使えるデバイス」に重心を移しています。黒いVision Airの部品は、その過渡期に生まれた「もしも」の姿とも言えそうです。
さらに、AppleInsiderが指摘するように、こうした「社内向けの異色カラー」は、単に見た目遊びではなく、テスト機と量産機をぱっと見で区別するための実務的な工夫でもあります。つまり、黒いVisionは「途中で捨てられたデザイン」でもあり、「次の一手に転用できる試作品」でもあるわけです。
重くて高価なフルヘッドセットから、メガネ型の軽いデバイスへ。今回のリークは、その流れの中で一度検討された“中間解”の痕跡として眺めると、とても興味深いですよね。
ひとこと:黒いVisionは“次の一手”の影
全身ブラックのVision部品は、それだけ見ると単なるカラーバリエーションの試作に見えます。でも、背景には「軽量化」「新しい電源設計」「ミッドナイトという新しいトーン」といった、複数のチャレンジが詰め込まれていました。
今のところ、Vision Airがそのまま世に出る可能性は高くなさそうです。それでも、そこまで作り込まれていたパーツが存在しているという事実は、Appleが本気で「かぶりやすいVision」を模索していた証拠でもあります。
AppleInsiderは記事の最後で、今回の黒いストラップやモジュールについて、「単なるテスト機の印」として終わるのか、それとも将来のモデルの先取りなのかはまだわからないとしています。とはいえ、「Apple Vision Air」や「第2世代Vision Pro」がもし復活するなら、こうしたブラック系のカラーリングはかなり有力な候補になりそうです。
もしかすると、数年後に登場する別のヘッドセットやスマートグラスの中に、この黒いパーツの“面影”が紛れ込んでいるかもしれません。そう考えると、今回のリークもひとつの「途中経過」として記録しておきたくなるんですよね。
まとめ:Vision Airは消えても、アイデアは残る
今回のリークを整理すると、次のような風景が見えてきます。
- AppleはVision Proの派生として、ミッドナイトカラーの軽量モデル「Vision Air」をかなり具体的に検討していた。
- 電源バンドやコネクタの設計を変えつつ、装着感の改善とデザインの刷新を同時に狙っていた。
- しかし市場環境や社内の優先順位の変化から、今はAIスマートグラスに注力する方向へシフトしている。
- それでも、全黒のストラップやチタン採用といった「かぶりやすいVision」へのアイデアは、将来のデバイスに形を変えて引き継がれる可能性が高い。
製品名としてのVision Airは、このまま“幻の計画”になるかもしれません。ただ、そこに込められていた「軽く、日常に溶け込む空間デバイス」という方向性は、スマートグラス時代にそのまま引き継がれそうです。
Appleが次にどんなかたちのデバイスを見せてくれるのか、そしてその中に黒いVisionのDNAがどれくらい残るのか。しばらくは、「見えない試作品たちの物語」を追いかけるフェーズが続きそうですね。
ではまた!
Source: IT之家, AppleInsider, Bloomberg
