
✅この記事では、来月配信予定の「macOS Tahoe 26.2」で追加される3つの新機能を、できるだけわかりやすく整理します。Macの使い方にどんな変化が出てきそうか、一緒に見ていきましょう。
- 要点まとめ:macOS 26.2で増える3つの便利機能
- Edge Light:画面のふちが“仮想リングライト”になる
- Thunderbolt 5クラスタ:Macを“つないで増やす”発想
- 緊急度付きリマインダー:アラーム前提のToDoを作れるように
- 注目したいポイント:静かなアップデートに見えて、方向性ははっきり
- ひとこと:Macが“AIマシン”と“生活ツール”の両方に育っていく
- まとめ:macOS 26.2は「3本の柱」で日常と開発環境を支える
どうも、となりです。
macOSのマイナーアップデートって、「いつの間にか入ってたけど何が変わったの?」となりがちですよね。今回はビデオ通話、AIワークロード、リマインダーと、地味そうに見えて日常の使い勝手にじわっと効いてくる要素が揃いました。特に、Macを仕事道具として使っている人ほど恩恵が大きそうな内容です。
要点まとめ:macOS 26.2で増える3つの便利機能
- Edge Light:画面のふちを“仮想リングライト”として使い、暗い環境でも顔をきれいに照らすビデオ通話用エフェクト。
- Thunderbolt 5 Macクラスタ:Thunderbolt 5で複数のMacをつなぎ、ローカルのAIモデルなどを高速に処理できる分散コンピューティング機能。
- 緊急度付きリマインダー:iOS 26.2と連携し、「時間になったら必ず鳴る」タイプのアラーム付きToDoを作れる新オプション。
元記事では9to5MacがmacOS 26.2の新要素を、EngadgetがThunderbolt 5クラスタの技術的な狙いをそれぞれ解説しています。それらをベースに、普段のMacでどう活かせそうかを掘り下げていきます。
Edge Light:画面のふちが“仮想リングライト”になる

Edge Lightはどんな機能?
まず1つ目は、ビデオ通話向けの新エフェクト「Edge Light」です。名前の通り、Macのディスプレイの「ふち」に仮想的な光源を作り出して、暗い部屋でも顔をほどよく明るく見せてくれる機能なんですね。
仕組みとしては、MacのNeural Engineがフレーム内の顔の位置や大きさを認識し、その人に合わせてライトの当て方を調整します。同時にイメージシグナルプロセッサ(ISP)が、周囲の明るさに合わせて光量や色味を細かく制御することで、不自然な「白飛び」や「顔だけ浮いて見える」状態を避けるようにしているようです。
対応Macとカメラ、そして自動オンの条件
Edge LightはAppleシリコン搭載Macが必須条件で、M1以降のMacなら利用できます。さらに、2024年以降に登場したMacでは、周囲が暗くなったときに自動でEdge Lightをオンにすることも可能です。たとえば夜の自宅でオンライン会議に参加するときに、いちいち設定を触らなくても、Mac側が「暗いね」と判断してそっと明かりを足してくれるイメージです。
使えるカメラは内蔵カメラだけではありません。外付けWebカメラやStudio DisplayのカメラでもEdge Lightが動作するので、すでに環境を組んでいる人でも取り入れやすそうです。これまでリングライトや照明を自分で用意していた人にとっては、「まずはEdge Lightで様子を見る」という選択肢が増えたと言えます。
macOS全体としてのアップデートの流れは、以前まとめた「Apple OS 26.1正式アップデート」から続くものなので、順番に追っていくと、Appleがカメラ周りやビデオ会議をかなり重視していることが伝わってきます。
Thunderbolt 5クラスタ:Macを“つないで増やす”発想

Thunderbolt 5でMacを束ねてAIマシンに
2つ目は、かなりマニアックですがインパクトのある新機能です。macOS 26.2では、Thunderbolt 5経由で複数のMacをつなぎ、1つの大きな計算機のように扱える「Macクラスタ」が公式にサポートされます。
Thunderbolt 5は最大80Gb/sの帯域を持つ規格で、これを生かしてMac同士を低遅延でつなぐことで、大きなAIモデルやシミュレーションをローカルで扱いやすくしよう、という発想です。Engadgetによると、たとえば最大512GBのユニファイドメモリを積めるMac Studioを4台つなぐことで、1兆パラメータ級の大規模モデルも、電力消費の大きいGPUサーバーよりずっと扱いやすい形で動かせる可能性があると紹介されています。
対応マシンと、どこまで“プロ寄り”の機能なのか
このThunderbolt 5クラスタは、ハイエンドなMac Studioだけの特権ではありません。記事では、M4 Pro搭載Mac miniやM4 Pro / Max搭載MacBook Proも対応する予定だとされています。つまり、開発者や研究者が「まずは手元のMacを2〜3台つないで試してみる」という入り口を用意しているわけです。
あわせて、Appleの機械学習フレームワークMLXが、M5チップの新しいニューラルアクセラレータをフルに扱えるようになることも報じられています。これが実現すると、今後登場するであろうM5 Ultra搭載Mac Studioなどでは、ローカルAIの処理能力が一気に引き上げられるはずです。Appleが「クラウド頼みではないAI環境」を本気で整えにきている様子がうかがえます。
OS 26世代全体の流れを整理したい方は、先に「OS 26.1ベータ/Tahoeラウンドアップ」を読み返しておくと、今回のクラスタ対応がどこに位置づけられるのかがつかみやすいと思います。
緊急度付きリマインダー:アラーム前提のToDoを作れるように

「Urgent」フラグ付きリマインダーとは
3つ目は、macOSだけでなくiOS 26.2側ともセットで使うと便利な新機能です。リマインダーに時間を設定したとき、詳細画面から「Urgent(緊急)」フラグをオンにできるようになります。
これをオンにすると、期限時刻になるタイミングでiPhone側にアラームが鳴るようになります。鳴ったアラームは、9分スヌーズか、その場で完了にするかを選べるという仕様です。Macの前にいないときでもiPhoneが確実に知らせてくれるので、「カレンダーの通知は見逃しがちだけど、絶対に忘れたくない用事」がある人にはかなり心強い仕組みになりそうです。
MacとiPhoneの連携前提の設計
少し面白いのは、最初の設定フローです。Macで初めて「Urgent」リマインダーを作成すると、iPhone側での設定手順が案内されます。あくまで「鳴らす役」はiPhoneに任せる前提で、Macは“指令塔”としてリマインダーを管理するイメージですね。
iOS 26.2では、すでにリマインダーや音楽アプリの新機能がいくつかテストされてきました。全体像をまとめた「iOS 26.2リリース日と新機能まとめ」や、Apple Musicの新要素を整理した「オフライン歌詞対応の詳細解説」とあわせて読むと、Appleが「時間とタスクの管理」をどう進化させようとしているかが見えてきます。
注目したいポイント:静かなアップデートに見えて、方向性ははっきり
今回の3機能をまとめて見ると、「大きな1つの目玉機能」ではなく、日常の作業をじんわり底上げするパーツが3つそろったという印象です。ビデオ会議の見た目、ローカルAIの土台、タスク管理と、それぞれ別ジャンルを少しずつ押し上げています。
個人的には、Thunderbolt 5クラスタとMLXの強化がかなり象徴的だと感じました。AppleはクラウドAIサービスでも競合と戦っていますが、「自社チップを積んだMacを束ねることで、ローカルにもちゃんと選択肢を用意する」という姿勢が見えるからです。M5世代のMacが揃ってきたタイミングで、もう一段上のワークフローに踏み出す開発者も増えそうです。
一方で、Edge Lightや緊急度付きリマインダーのような機能は、OSアップデートの説明資料では数行で終わってしまいがちですが、実際には「毎日の面倒くささを少しずつ減らす」タイプの改善です。こうした小さな改善を積み重ねることで、「気づいたらMacが一番ラクな仕事環境になっていた」という形を狙っているようにも感じます。
ひとこと:Macが“AIマシン”と“生活ツール”の両方に育っていく
今回のmacOS 26.2は、見た目の派手さこそないものの、方向性はかなりはっきりしているアップデートだと思います。上のレイヤーではEdge Lightや緊急リマインダーのように、生活に近いところをきめ細かく整えつつ、その下ではThunderbolt 5クラスタとMLXの強化で、ローカルAIの土台を固めているからです。
Macはここ数年、「高性能なノートPC」から「自前のAI環境も組めるプラットフォーム」へと役割を広げつつあります。そこに、ちゃんと日々のタスク管理やビデオ会議のストレスも減らしていく方向の機能が重なってきたことで、仕事用マシンとしての“総合力”がじわじわ高まっている印象です。あなたがMacに求めているのは、どちらの顔でしょうか──AIマシンとしてのパワーか、それとも生活を整える道具としてのやさしさか。その両方を少しずつ伸ばしていくのが、今回のアップデートなのかなと感じています。
まとめ:macOS 26.2は「3本の柱」で日常と開発環境を支える
あらためて整理すると、macOS 26.2は次の3つを軸にしたアップデートです。
- ビデオ会議を自然に見せるEdge Lightで、暗い環境でも顔が見やすくなる。
- Thunderbolt 5クラスタとMLX強化で、ローカルAIや重い処理をMac同士で分散しやすくする。
- 緊急度付きリマインダーで、「絶対に忘れたくない予定」をiPhoneアラームと連動させて管理できる。
どれも単体では「大ニュース」というほどではないかもしれませんが、組み合わさることで、Macを中心にした仕事環境が少しずつアップグレードされていく構図が見えてきます。OS 26世代の次の一歩として、あなたのMacの使い方にどんな変化が生まれそうか、イメージしながらアップデートを待つのも楽しい時間になりそうです。
ではまた!
Source: 9to5Mac, Engadget
