
✅ この記事では、9to5Macの動画インタビューをもとに、M5 iPad Proの進化点と“誰のため”の製品なのかをやさしく整理します。ポイントは、AI処理を底上げするM5の新構造と、iPadOS 26の作業スタイル改革。この2つが合わさって、日常から制作現場まで使い心地が一段上がるところなんです。
- 最新動向:M5で何が増えた?──GPUに「ニューラル加速器」
- 通信・電源:いつでも速く、すぐ戻れる
- iPadOS 26の効き方:窓・背景・ファイル──“道具としての段取り”が進化
- 誰のためのPro?:学生から現場クリエイター、営業・建築・パイロットまで
- Macとの線引き:どちらか一方ではなく、役割で選ぶ
- 小さな“嬉しい”が積み重なる:Pencilの装着感まで
- まとめ:一言でいうと“AIを待たないiPad”
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どうも、となりです。
「薄くて軽いのに、仕事も制作もいけるの?」──そんな疑問、ありますよね。今回のインタビューでは、iPadチームのTed Merendinoさん(プロダクトマーケ)とTy Jordanさん(System Experiences PM)が、M5 iPad Proの狙いをはっきり言葉にしてくれました。結論から言うと、“最速のAIワークを、最短の動作で”という方向へ舵が切られています。
最新動向:M5で何が増えた?──GPUに「ニューラル加速器」
まずハードの伸びしろ。M5ではニューラルエンジンに加えて、各GPUコア内にニューラルアクセラレータを内蔵。これが効いて、GPUで回すオンデバイスAI(行列演算系)が一気に速くなります。さらにメモリ帯域は前世代比で約30%向上、ストレージの読み書きは2倍。つまり「重いモデルを読み込み→推論→書き出し」までの一連がぎゅっと短くなるわけです。
Appleの具体例では、大規模言語モデルのトークン処理がM4比で最大約3.5倍、M1比で約6倍、オンデバイスの画像生成もM4比で約2倍、M1比で約4倍。このあたり、数だけでなく“待ち時間の体感”に直結する話なので、うれしいところですよね。
通信・電源:いつでも速く、すぐ戻れる
地味に効くのが周辺の底上げ。初のFast Charge対応で「今日は持ち出せる?」の判断が軽くなりました。無線はWi-Fi 7対応のN1チップ、セルラーはC1Xモデムで前モデル比最大50%高速。AirDropやテザリング、現場での5Gアップロードなど、日々の“往復”がきびきび動くのがうれしいです。
この通信まわりは、N1チップとWi-Fi 7の設計にもつながっていますし、C1Xモデムの実地テスト結果を見ると、モバイル回線での安定性にも納得感があります。現場で“速い・切れない”を両立させるには、こうした足回りが欠かせません。
iPadOS 26の効き方:窓・背景・ファイル──“道具としての段取り”が進化
ソフト側では新しいウィンドウシステムでアプリの並べ方が柔らかくなり、バックグラウンドタスクで書き出しや解析を裏で回しながら別作業に移れるように。Filesアプリの強化(リスト/カラム/Dockのフォルダアクセス)も“必要なものにすぐ触れる”感覚を後押しします。
それから、Apple Intelligenceはショートカットから直接呼び出し可能に。GPUのニューラル加速と噛み合って、音声認識の低遅延処理やローカルの生成系ワークが気持ちよく回りはじめます。ひと息おいて言うと──「軽い身振りで、重い処理が動く」世界に寄ってきました。
誰のためのPro?:学生から現場クリエイター、営業・建築・パイロットまで
Appleのメッセージはシンプルで、“究極のiPad体験が欲しい人”に向けて作っているとのこと。写真・動画・3D・イラストといったクリエイターはもちろん、営業や建築の現場、さらにコックピットでの運用まで具体例が挙がりました。Ultra Retina XDRの参照モード、スタジオ品質のマイク、5GとWi-Fi7の脚力──これらが現場の“その瞬間”を支える設計です。
ちょっと想像してみてください。カフェで編集を始め、外部ディスプレイで一気に並行作業へ。書き出しを走らせたまま移動して、現場で撮った素材をセルラー回線で送る。「どこでも続きを回せる」のが、今回いちばんの体験価値かもしれません。
Macとの線引き:どちらか一方ではなく、役割で選ぶ
「じゃあMacBook Proとどっち?」の問いには、“どちらも目的に合わせて最適化されている”という答え。キーボード常用や長時間の複雑合成はMacが強み、一方でペンやタッチ、持ち運びながらの収録・編集・送出はiPadが得意。しかもユニバーサルコントロールなどの連携で、2台で1つの作業面みたいに扱えます。選択肢が増えるって、ちょっと頼もしいですよね。
なお、M5世代のMacについてはこちらの記事で詳しくまとめています。M5ライン全体の刷新方向を見ると、iPad Proがどんな位置づけかがよりクリアに見えてきます。
小さな“嬉しい”が積み重なる:Pencilの装着感まで
インタビューの最後に出た小話も、なんだかiPadらしいところ。Pencilをどの向きで付けても、気持ちよくマグネットでハマって、充電もすぐ始まるよう配慮したというエピソード。こういう「日々の1秒」の磨き込みが、結局いちばん使い心地に響くんですよね。
まとめ:一言でいうと“AIを待たないiPad”
今回の動きをひとことで言うと、「M5でAIの待ち時間がごっそり削れ、iPadOS 26で段取りが整った」です。次に注目したいのは、サードパーティがGPUのニューラル加速をどう活かすかと、背景実行を前提にしたアプリ設計。この2つがそろうと、“軽い手つきで重い仕事をさばくiPad Pro”が、もっと日常に溶け込んでいくはず。そんな未来、ちょっと楽しみです。
ではまた!
Source:
- 9to5Mac