
✅この記事では、9to5MacとDIGITIMESの最新レポートをもとに、2026年に登場すると言われている「iPhone Fold」の動きを整理します。いよいよAppleが折りたたみスマホ市場に参入──でも実は、「遅れて出す」ことこそが最大の戦略なのかもしれません。
- いよいよ2026年、iPhone Foldが動き出す?
- Appleが「今」動く理由──遅くて正解
- Samsungが築いた舞台に、Appleが立つ
- 「Fold=iPhone+iPadの間にある存在」になる?
- Appleが直面する3つの課題
- ひとこと:「遅れて出す」はAppleの伝統芸
- まとめ:Appleが“折りたたみを普通にする日”
どうも、となりです。
「もう折りたたみスマホは出尽くした」と思っている人も多いですよね。でも実はここにきて、ようやく本格的に市場が動き始めているんです。SamsungやGoogleが先行して育ててきたこのジャンルに、Appleがどんな形で“最後に”入ってくるのか。その意味をやさしく解説していきます。
いよいよ2026年、iPhone Foldが動き出す?
9to5Macによると、Apple初の折りたたみモデル「iPhone Fold」は2026年秋の登場が有力とされています。ラインナップ的には、今年新登場したiPhone Airのように、既存モデルとは別の“新カテゴリ”になる見込みです。
アメリカの調査会社Counterpoint Researchは、2025年の折りたたみスマホ市場が前年比+68%成長すると予測。中国では年間出荷台数が1,000万台に迫る勢いとのこと。もはや“試しの段階”を抜けて、いよいよ折りたたみが当たり前になり始めているわけです。
Appleが「今」動く理由──遅くて正解
Samsungは2019年からZ Foldシリーズを続けてきましたが、初期モデルではヒンジの破損や画面の剥離など、さまざまな課題がありました。 とはいえ、今のZ Fold7やGoogle Pixel Foldを見ると、完成度はかなりのもの。つまりAppleは、“市場も技術も成熟した今”に合わせて参入しようとしているわけです。
DIGITIMESも「Appleは遅れて出すことで、結果的に市場を整える存在になる」と分析しています。たしかに、Appleが登場した途端に他社の価格や技術が底上げされる──そんな構図はこれまで何度も見てきましたよね。
Samsungが築いた舞台に、Appleが立つ
Samsungは7年かけて折りたたみ市場を築いてきました。でも、ヒンジ耐久や防水、カメラ性能など、まだまだ伸びしろがあります。 DIGITIMESは「AppleのFoldは、Samsungが作った市場に大きな影を落とす存在になる」と表現しています。まさに、“完成された舞台に最後に登場する主役”といったところです。
以前まとめたLiquidmetalヒンジ技術やヒンジコスト構造の話でも触れましたが、Appleは“耐久性とコストの両立”を目指して着実に準備を進めてきました。ここでようやく、その成果が形になるかもしれません。
「Fold=iPhone+iPadの間にある存在」になる?
Appleが狙っているのは、単なる折りたたみではなく、“1台で完結できる新しい体験”です。 たとえば、広げればiPadのように映像や資料をゆったり見られ、畳めばポケットに収まる。つまり「iPhoneとiPadの中間」を担う存在になりそうなんです。
この流れは、以前紹介した折りたたみiPad計画ともつながっています。大型Fold iPadが延期された背景には、まずiPhone Foldで“日常での折りたたみ体験”を試す狙いがあるのかもしれません。
Appleが直面する3つの課題
とはいえ、完璧な製品を出すために、Appleにはいくつか超えるべきハードルがあります。DIGITIMESが指摘するポイントはこの3つです。
- 折りたたみ画面の折り目(Crease)問題
- 長期使用での剥離リスク
- 価格設定の難しさ──「iPhone+iPadよりお得」と感じさせる戦略が必要
Galaxy Fold7が30万円前後であることを考えると、Appleも25〜30万円台を狙う可能性があります。そこにどんな“Appleらしい価値”を載せられるかが勝負です。
ひとこと:「遅れて出す」はAppleの伝統芸
Appleって、最初に出すより「最適なタイミングで出す」タイプですよね。 スマートウォッチも、AirPodsも、最初は他社が先行していました。でも、Appleが登場した瞬間に市場が再定義されてしまった──まさにあのパターンがまた来そうです。
2026年のFold登場は、SamsungやGoogleが作ってきた“道”を、Appleが“舗装し直す”瞬間になるかもしれません。 つまり、技術的な完成度とユーザーの受け入れ態勢が整った「ちょうどいい時期」なんです。
まとめ:Appleが“折りたたみを普通にする日”
iPhone Foldは、単なる新モデルではなく、“折りたたみ=特別なもの”という認識を変える存在になりそうです。 Samsungが道を切り開き、Appleがその上に橋を架ける──そんな風に、折りたたみが“日常の選択肢”になる時代が、もうすぐ来るのかもしれません。
ではまた!
Source: 9to5Mac, DIGITIMES, Counterpoint Research, Samsung