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iOS 26.2ベータ2で見える、迷い残るLiquid Glassの外観調整

液体ガラス調の質感で描かれたAppleロゴと、青・ミント系の円形パネルが重なり合う抽象的なグラフィック

✅この記事では、iOS 26.2 開発者向けベータ2で入ったLiquid Glassまわりの細かな変更を整理します。あわせて、ロック画面の通知UIやメニューアニメーションがどう変わったのかを見ていきます。

どうも、となりです。

日本時間の2025年11月13日(木)iOS 26.2の開発者向けベータ2が配信されました。機能としては地味な回ですが、Liquid Glassのアニメーションや通知まわりのボタンが少しだけ姿を変えています。

Liquid GlassはiOS 26の目玉デザインでしたが、正式版以降もベータごとに細かな調整が続いていますよね。今回の変更も、「派手な新機能」ではなく、見た目と使いやすさのちょうどいいバランス探しの一歩として見るとわかりやすいと感じました。

要点まとめ

  • 配信タイミング:米国時間2025年11月12日(水)にiOS 26.2 Developer Beta 2が公開。日本時間では11月13日(木)朝〜日中にかけて順次配信されたとみられます。
  • メニューアニメーション:オプションメニューなどの開閉アニメーションが変更され、WWDCで見せていたLiquid Glassの動きに一歩近づいた形に。
  • 通知まわりのボタン:ロック画面の通知スタック上に出る「×」「もっと表示」「すべて消去」ボタンにもLiquid Glassの質感が適用され、見た目の一体感が増したとの報告。
  • 26.1から続く調整:iOS 26.1で導入されたClear/Tinted切り替えトグルや、26.2ベータ1のロック画面時計スライダーに続く「第3弾の微調整」という位置づけ。
  • ユーザーの受け止め:Redditでは「まだ使いにくい」「Pixelのほうが好み」という声から、「こういう微調整は歓迎」「将来の折りたたみiPhoneやVRへの布石では?」という前向きな見方まで、意見が大きく割れている。

今回のLiquid Glass調整ポイント

メニューの開き方がより「WWDC版」に近づく

まず注目されているのが、オプションメニューなどを開いたときのアニメーションです。iOS 26.1までは、WWDCでのデモよりもかなり控えめな動きに落ち着いていましたが、iOS 26.2ベータ2ではメニューが液体のかたまりのようにふわっとせり出す演出が少しだけ戻ってきています。

具体的には、メニュー全体が一枚板として出てくるのではなく、左右にアンカーを持ったパネルが滑り出すような動きになっていると指摘されています。Apple Musicなどでは、検索欄だけが右側から伸びてきたり、メニューの一部が片側に寄ったりするレイアウトも増えており、「画面幅がもっと広くなった未来」を意識したような構造になりつつある、という見方も出ていました。

Liquid Glassの基本的な考え方や質感については、Liquid Glass徹底解説 ― iOS26で始まる“透けるUI革命”の全貌でじっくり整理しているので、あわせて読むと「なぜここまでアニメーションにこだわるのか」という背景がつかみやすいと思います。

ロック画面通知の「×」「もっと表示」「すべて消去」がガラス化

 [iOS 26.2 DB2] 通知センターの「表示を減らす」「×」「すべてクリア」ボタンに、 iOSBetau/mvbalan
によるLiquid Glass デザインが採用されました  

次に話題になっているのが、ロック画面の通知スタック上に出る3つのボタンです。

  • 個別通知を閉じる「×」
  • 通知スタックを展開する「もっと表示」
  • 通知を一括で消す「すべて消去」

これらのボタンは、これまでは比較的シンプルな見た目でしたが、今回のベータでLiquid Glassの半透明パネル風デザインが適用されたと報告されています。背景に応じて光のあたり方が変わり、通知カードとボタンの境界が少し柔らかくなったイメージですね。

一方で、「ボタン同士や通知カードと視覚的に混ざってしまい、どこまでが“押せるUI”なのか分かりにくい」という意見も以前からありました。iOS 26.2での微調整は、そういった声を踏まえて、『ガラスの質感』と『押しやすさ』のあいだを少しずつ調節している段階とも言えそうです。

設定まわり:Liquid Glassのオン・オフと「段階調整」

Liquid Glassは、好みが分かれやすいデザインです。そこでAppleは、iOS 26.1の段階でClear(クリア)/Tinted(色味付き)の切り替えトグルを追加し、ユーザー側で「どのくらいガラスっぽくするか」を選べるようにしてきました。詳しくは、iOS 26.1の新機能まとめ──Liquid Glass調整、アラーム刷新、AIと言語拡張まででも整理しています。

加えて、アクセシビリティ設定での透明度・動きの軽減も引き続き有効です。Liquid Glassの見た目そのものは26.2ベータ2でも変わりませんが、「派手さを少し戻しつつ、苦手な人にははっきり切れるスイッチを用意する」という方向性が、だんだんハッキリしてきた印象があります。

26.2ベータ全体の位置づけや他OSを含めた流れについては、Apple、iOS/iPadOS/watchOSなど 26.2開発者ベータ配信開始の記事も参考になると思います。

 

 

Redditの反応:賛否と「これ誰が得するの?」問題

今回の変更について、Redditではいつものようにいろいろな意見が飛び交っています。ざっくり分けると、次のような感じでした。

  • ネタ枠:元記事のタイトル「Apple is still tweaking…」に乗っかって、「Apple is still」「Apple is」「Apple」…と一言ずつ削りながら遊ぶコメントが上位に来ている。
  • 批判寄り:「ユーザー体験は良くなっていない」「これは問題を探してから解決したふりをしているだけ」「UIがコンテンツにかぶさりすぎて読みにくい」といった不満の声。
  • 将来への布石派:「メニューバーの左右分割は、将来の折りたたみiPhoneや横長デバイスを見据えた設計では?」という、レイアウト面からの読み解き。
  • 他プラットフォーム比較:「PixelのUIのほうが統一感があって好き」「Material Designのほうが進むべき方向に見える」と、Androidの最新デザインと比べるコメント。
  • 統一UIへの違和感:「デスクトップのUIをモバイルに縮小したらダメだと昔のApple自身が言っていたのに、いまは逆方向に進んでいないか」という、マルチプラットフォーム戦略への疑問。
  • オフにしたい派:「これらの演出を完全オフにするアクセシビリティ設定をもっと分かりやすくしてほしい」「派手なアニメはバッテリーも心配」といった現実的な要望。
  • 好意的な声:「前よりずっと良くなった」「このアニメーションこそLiquid Glassらしさだと思う」という肯定的なコメントも一定数。

全体としては、「Liquid Glassの思想は面白いけれど、いまの実装にはモヤモヤしている」という空気感が強い印象です。特に、「UIは目立たず、必要なときだけ自然に現れるべき」という考え方と、「ガラスの質感で世界観を作りたい」というAppleのビジョンが、まだうまく噛み合っていないのではないか、という指摘が目立ちました。

過去には「アプリアイコンが傾いて見える」現象も話題になりましたが、そのときの経緯はiOS 26「Liquid Glass」でアプリアイコンが傾いて見える?ユーザーから不満の声で整理しています。今回の変更も、その延長線上での調整と見ると納得しやすいかもしれません。

注目したいポイント:Liquid Glassは「完成版」ではなく、進行形の標準仕様

ここからは、少し腰を据えて考察のパートです。個人的にいちばん気になっているのは、Liquid Glassが「一度出して終わりの新デザイン」ではなく、「数年かけて育てる標準仕様」になりつつあるという点です。

iOS 7でフラットデザインに切り替えたときも、リリース直後は「文字が読みづらい」「どこがボタンかわからない」といった声が多く、その後のアップデートでコントラストやボタン表現が何度も調整されました。今回のLiquid Glassも、それに近い長期戦のフェーズに入っていると感じます。

しかも今回は、iOSだけで完結しないデザイン言語になっているのがポイントです。watchOS 26やvisionOS、将来のMac側UIまで含めて「透けるガラスのレイヤーで世界観をそろえる」という大きな設計図があるとすれば、iOS 26.2での微調整は、その一部として位置づけられます。

Redditで出ていた「これは折りたたみiPhoneや、もっと横長のデバイスを見据えたメニュー構造では?」という指摘も、完全な正解とは限らないものの、“今の画面サイズだけを見ていると理解しづらい変更”であることをうまく言い表していると思います。

ひとこと:Liquid Glassは「やりすぎ」と「物足りない」の間を揺れている

ひとことで言うと、Liquid Glassはいま、「やりすぎ」と「物足りない」のちょうど真ん中あたりをウロウロしている状態なんだと思います。派手に振り切れば「デモとしては楽しいけれど毎日は疲れるUI」になり、抑えすぎれば「だったらここまで透明にしなくても…」という気持ちになりますよね。

今回のiOS 26.2ベータ2は、その揺れの中で少しだけ「Liquid Glassらしさ」を取り戻しつつ、設定やアクセシビリティで逃げ道も用意する、という折衷案のように見えました。Appleとしても、使う人の体験を壊さない範囲で世界観を押し出したい、というギリギリのラインを探っているのではないでしょうか。

あなたは、今のLiquid Glassをどう感じていますか? もっと強く出してほしい派か、それともほぼオフにしたい派か。どちらの立場でも、「なぜこういうデザインになっているのか」を知っておくと、アップデートの見え方が少し変わってくるはずです。

まとめ:Liquid Glassはまだ「調整中の完成形」

最後に、今回のポイントをまとめます。

  • iOS 26.2ベータ2では、Liquid Glassのメニュー開閉アニメーションとロック画面の通知ボタンに小さな変更が入り、WWDCで見せたビジュアルに少し近づいた。
  • iOS 26.1から続いているClear/Tintedトグルやアクセシビリティ設定とあわせて、派手さと読みやすさのバランス調整が継続中。
  • Redditでは「UXが良くなっていない」「Pixelのほうが好み」といった批判と、「将来の新デバイスへの布石だ」という見方がぶつかっている。
  • Liquid Glassは、iOSだけでなくwatchOSやvisionOSも含めた「マルチプラットフォームの共通言語」として育てられている可能性が高い。

iOS 26そのものの概要や対応機種、基本的な設定まわりは、これ1本でiOS 26が丸わかり|配信日・対応機種・新機能・設定まとめで整理しています。Liquid Glassの細かな変化を追いつつ、「そもそもiOS 26全体としてどこに向かっているのか」をセットで押さえておくと、アップデートの意味がぐっと見えやすくなるはずです。

視覚表現の変化は、どうしても“好き/嫌い”の話になりがちですが、その裏側には必ず「どんな世界を見せたいのか」という設計思想があります。Liquid Glassが数年後にどんな形で落ち着くのか、アップデートのたびに少しずつ観察していきたいですね。

ではまた!

 

 

Source: 9to5Mac, Reddit