
✅この記事では、IT之家(ITHome)が伝えた「折りたたみiPhoneの発売延期」の話題をもとに、延期の理由・生産の見通し・Appleの狙いをわかりやすく整理します。どうやら初代モデルは2027年まで待つことになりそうです。
- 最新動向:発売は1年後ろ倒しに?
- 開発は続行中、試作ラインも動いている
- デザインの方向性:iPhone Airの延長線上に
- 市場の見通し:価格と台数
- Appleの狙い:焦らず、完璧を目指す
- まとめ:2027年、“本命Fold”の年へ
どうも、となりです。
これまで「2026年の後半に登場する」と言われてきた折りたたみiPhoneですが、少し雲行きが変わってきました。みずほ証券の新しいレポートによると、Appleの内部でヒンジなど主要パーツの設計がまだ固まっておらず、発売は2027年にずれ込む見込みが出ているそうです。
最新動向:発売は1年後ろ倒しに?
韓国メディアのThe Elecやみずほ証券の分析によると、Appleはもともと2026年第3四半期に量産を開始し、秋の発表を目指していたようです。ですが、ヒンジ構造や耐久性テストの詰めが終わっておらず、本格的な商用化は2027年にずれ込む可能性が高いとのこと。
この「ヒンジ問題」は、以前の記事「ヒンジ製造コストと耐久性の課題」でも紹介したように、折りたたみスマホの“心臓部”です。SamsungやHuaweiがすでに安定している一方で、Appleは「薄さ・耐久性・デザインの美しさ」を全部そろえたい、というわけですね。
開発は続行中、試作ラインも動いている
延期とはいえ、開発が止まったわけではありません。台湾では、試作生産ラインの準備が進んでいると報じられています。Foxconnの名前も挙がっていますが、Appleが正式に関係を明かしているわけではなく、あくまで複数サプライヤーによる試作の段階です。
みずほ証券のレポートによれば、Appleは当初1300万枚のパネル生産を予定していたものの、現状では1100万枚、場合によっては900万枚程度に調整する可能性があるとのこと。初代モデルでは「数を出すよりも完成度重視」で進めている印象です。
コスト構造や試作状況の背景は、過去記事「折りたたみiPhone 2026の最新噂まとめ」にも整理しています。
デザインの方向性:iPhone Airの延長線上に
延期の背景には、部品の遅れだけでなく、「折りたたみiPhoneをどういう体験にするか」というデザイン面の再検討もあるようです。BloombergやKuo氏の情報では、折りたたみiPhoneは「iPhone Airのような薄くて軽いデザイン」を踏襲すると見られています。
Appleが重視しているのは、単に「折れる」ことではなく、折っても“ひとつの製品として美しい”こと。試作段階のデバイスは「閉じればiPhone、開けばiPad」という2-in-1スタイルだとされ、Appleらしい完成度を目指しているそうです。より詳しい背景は「折りたたみ戦略と再設計の裏側」でも触れています。
市場の見通し:価格と台数
みずほ証券の試算では、初年度の出荷台数は500〜700万台規模にとどまりそうです。価格はおよそ2,000ドル(日本円で約29万円)。このあたりは、最初から「量より質」の姿勢がうかがえますね。
ちなみに、この台数は以前の「950万台生産見込み」という予測より控えめ。Appleとしては“初代Foldをテスト的に出す”くらいの慎重さで進めているようです。
Appleの狙い:焦らず、完璧を目指す
Appleが慎重な理由ははっきりしています。折りたたみiPhoneは、新しい製品カテゴリーというより、iPhoneそのものを再設計する試みだからです。2026年には「Air」と「Fold」の2ライン展開もささやかれていましたが、今回の延期でAirがもう1年主役を務める可能性もあります。
とはいえ、これは後退ではなく“準備期間”と見るべきでしょう。以前の記事「ヒンジコスト分析」でも紹介しましたが、Appleは部品の完成度に納得するまで時間をかける会社。焦らず磨き上げる姿勢は、むしろAppleらしさの象徴かもしれません。
Redditコメントまとめ
- 「実質ミニ復活」を歓迎する声と、価格が高すぎるという指摘。
- 内側は“ガラス感”や折り目の耐久性に懸念、二画面ヒンジ派も。
- 折り目より画面比率(アスペクト比)と表示面積の方が重要という意見。
- 外側画面の使い勝手が悪いなら“開く手間”で小型の利点が薄れる。
- サイズ拡大の“成長”に警戒、「10インチはタブレット領域」との声。
- Flip派は「ポケット最優先」、Fold派は「小型iPad的体験」を期待。
- カメラ/Face IDの妥協案には慎重、「プロ並み仕様でこそ魅力」との主張。
総評:期待は「ミニ級の携帯性×タブレット級の表示面積」だが、価格・耐久・外側UI・カメラ格差をどう解くかが購入判断の分岐点。
まとめ:2027年、“本命Fold”の年へ
今回の報道をひとことで言えば──折りたたみiPhoneは、急がずじっくり完成を目指しているということ。ヒンジ、フレーム、試作ライン、そして戦略。どれも静かに前へ進んでいます。
延期の可能性が高まっているとはいえ、まだ最終決定が出たわけではありません。むしろAppleらしく、時間をかけて最善の形を探っている段階だと考えたほうが近そうです。2027年前後に“完成度の高いFold”が見られる可能性もありますが、正式な発表までは静かに見守りたいですね。
ではまた!
Source: ITHome, The Elec, Mizuho Securities