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CarPlay Ultra対応車リスト公開:Aston Martinから2026年に広がる展開

CarPlay Ultra対応車、次に来るのは?──対応メーカーリストと今後の展開を整理

✅ この記事では、Appleの次世代車載システム「CarPlay Ultra」の現状と、今後対応予定の自動車メーカーをまとめて整理します。 現在はAston Martin限定ですが、2026年にかけてHyundaiやKiaなど、より身近なメーカーへの展開が予定されています。

どうも、となりです。

WWDC 2022で発表されてから約3年、ようやく動き始めた次世代CarPlayこと「CarPlay Ultra」。 2025年の今、正式対応しているのはAston Martinだけ。 「結局いつ使えるの?」「日本車は?」という声も増えていますよね。

この記事では、Appleが目指す車載体験の新しい形を、 機能面・対応メーカー・日本導入の見通しまで解説します。

まず現状──CarPlay UltraはAston Martin専用の高級機能

CarPlay Ultraは、これまでのCarPlayとは別物です。 車のインフォテインメント画面にとどまらず、メータークラスターや空調・燃料計・カメラ映像まで一体化。 iPhoneのデータ(ナビやアプリ情報)と車のデータ(速度・タイヤ圧・燃料・気温など)が双方向でつながるのが特徴です。

現在正式対応しているのはAston Martinの新型モデル(北米市場のみ)。 Appleが実際に「どんなUIになるか」をチューニングしており、 車種ごとにインターフェースが最適化されているのもポイントです。

画面のテーマカラーやメーターのデザインを選べるカスタマイズ性もあり、 これまでより“車全体がAppleデバイスになる”感覚に近い体験が実現しています。

対応予定メーカー──2026年に広がる「現実的ラインナップ」

Appleは2025年5月時点で、「今後12か月以内に対応車を拡大する(within the next 12 months)」と発表しています。 対象にはHyundai・Kia・Genesisといったグループメーカーが名を連ねています。

これらのメーカーは、インフォテインメントの統合システムを柔軟に設計できる強みを持つため、 CarPlay Ultraの導入が比較的スムーズに進むと見られています。

一方、かつて参加表明していたAudi、Mercedes-Benz、Polestar、Renault、Volvoはすでに撤退。 BMW、Ford、Rivianも距離を置いており、 現時点で確実に残っているのはAston Martin、Porsche、Hyundai系の3グループです。

つまり、次に「CarPlay Ultra」を体験できるのは、韓国メーカーの電動車(EV)になる可能性が高いということですね。

 

 

技術的進化──“車載OS”としてのCarPlay Ultra

従来のCarPlayは「iPhoneの画面を映すだけ」でしたが、 CarPlay Ultraでは車のセンサーや制御系にまでアクセスします。 たとえば、走行中の温度・燃料・トルク・電池残量などをリアルタイムで可視化。 Apple Watchで体調を見守るように、車の“健康”を可視化できる仕組みなんです。

また、車内アプリ(音楽、空調、ラジオなど)をすべてCarPlay上で操作可能。 専用アプリのCarPlay RadioCarPlay Climateなどが標準で統合されています。 このあたりのUX改善は、Appleが着々と「車載UIの主導権」を取り戻しに動いているのが見て取れます。

機能の詳細やiOS側の変更点は、別記事「iOS 26で進むCarPlayの新機能まとめ」でも整理しています。あわせてどうぞ。

日本市場への導入は?──法規制とメーカー戦略がカギ

日本ではまだCarPlay Ultraの導入時期が未定です。 背景には、自動車メーカー側の法規制対応(速度計や警告表示の表示方式)や、 既存のナビゲーションシステムとの整合性の問題があると見られています。

興味深いのは、AppleがWWDC 2022で公開した当初のリストには、 ホンダや日産など日本メーカーの名前も含まれていたという点です。 ただ、その後3年の間にリストは更新されず、 現在も日本メーカーから公式な導入時期の発表は出ていません。

一方で、HyundaiやKiaがEV戦略を日本で再展開していることを考えると、 2026年以降、海外勢から段階的にCarPlay Ultra搭載車が上陸する可能性もありそうです。 そしてApple Intelligenceとの統合が進めば、 「車があなたを理解するCarPlay」という方向へ進化していくのかもしれません。

redditの声(要約)

  • なぜ一部メーカーはCarPlay/Ultraを嫌がる?…ユーザーデータは自社で握りたい、基本機能は将来サブスク化したい、自社インフォテインメントを“差別化要因”にしたい――という動機が多数。
  • ブランド主権とゲートキーピング懸念…Appleに主導権を握られるのを嫌う心理(App Storeの前例)。皆で“NO”と言えば問題自体を消せるという発想も。
  • 投資家向けの物語…「自分たちはテック企業」という演出を維持したいから、核心技術を外部(Apple)に渡したくない、という見方も。
  • 収益面の事情…自社ナビの地図更新/交通情報サブスクや、車内画面の広告収益を守りたい。Ultraは設計工数や責任範囲が増えるうえ手数料も発生しそうで嫌がられる。
  • 小売・地域の現実…米国ではWalmartがApple/Google/Samsung Pay非対応(独自アプリ決済のみ)。Costco店内はVisa系に限定。カナダはInterac経由で非接触対応店ならApple Payが普通に使える、との声。
  • 「CarPlayは必須」派が優勢…購入・レンタルの決め手になるレベル。手に持つスマホ規制の広がりもあり、地図や音声操作のためのCarPlay需要はむしろ強まるという現実派の意見。
  • Ultraは“やり過ぎ”懸念…ダッシュボード全面を乗っ取るのは混乱を招くのでは。HUDやメーターにターンバイターンだけ出す中間案(仮に“CarPlay Pro”)がちょうどいいという提案も。
  • メーカーにも宿題…CarPlayの有無以前に、車載ソフトを“ちゃんと速くて安定”にしてほしい、ブランドらしいUIはあっていいが品質を最優先に、という要望が根強い。
  • 雑多なトピック…情報源サイトへの懐疑、SSLエラー話、Ultra発表からの経過年数に関するツッコミなども散見。結局「お金とデータ、主導権の綱引き」という総括で落ち着く雰囲気。

まとめ──“車をデバイス化”するAppleの次の一手

今回の動きをひとことで言うと、Appleは「車をスマートデバイスとして再定義」しているんです。 CarPlay Ultraは、単なるナビや音楽プレイヤーではなく、 車内体験そのものをApple流に再設計するプラットフォームになりつつあります。

2026年までに主要メーカーへの展開が始まれば、 いよいよ「iPhoneを挿す」から「iPhoneが車を動かす」時代へ。 車の未来を先取りする意味でも、CarPlay Ultraは見逃せない動きです。

ではまた!

 

 

Source: MacRumors: These Vehicle Brands Plan to Offer Apple’s CarPlay Ultra, Financial Times, Apple公式:CarPlay Ultra