
✅ この記事では、Bloombergの報道をもとに、Appleが開発中の「Apple Glass」シリーズについて、第1世代にはARスクリーンが搭載されないという最新情報を整理します。
- 第1世代は「ARなしのApple Glass」──2027年発売の可能性
- なぜARディスプレイを外したのか
- 第2世代で“本命のARスクリーン”を搭載か
- Appleシリコン搭載の「メガネOS」構想
- 日本ユーザーにとっての意味
- まとめ
どうも、となりです。
AppleはVision Proから次のステップとして「軽量なメガネ型デバイス」に焦点を移しています。 ただし今回の報道によると、その初代Apple Glassは“ARを映し出すディスプレイを持たない”とのこと。 つまり、初号機は“見るため”ではなく“聴いて・話して・つながる”ウェアラブルになる可能性が高いんです。
この記事を読むとわかること:第1世代Apple Glassの仕様・リリース時期・AR非搭載の理由・第2世代に向けた布石。
第1世代は「ARなしのApple Glass」──2027年発売の可能性
Bloombergによると、AppleはMetaの「Ray-Ban Display」に対抗する形でApple Glass(第1世代)を2026年に発表、2027年に発売する方向で準備を進めています。 ただし、この初代モデルにはAR表示機能が搭載されない見込みです。
この仕様は、過去に報じられた「Apple Siliconベースの独自チップを搭載する軽量版デバイス」と一致します。 Apple Watchのチップ構成を応用し、通話・Siri応答・写真撮影などを単体でこなせるよう設計されているとのことです。
要するに、最初のApple Glassは「視覚拡張」よりも「音声・操作性・常時接続」にフォーカスした、“耳と声の延長線”デバイスというわけです。
参考:Apple Glassのローンチ戦略(2026〜2027年)
なぜARディスプレイを外したのか
ARスクリーン非搭載という決断には、いくつか現実的な理由があります。
まず技術的なハードル。ディスプレイをレンズ内に埋め込むには、重量・発熱・視認性のすべてを両立する必要があります。 現時点で量産できるARディスプレイは、光学的な“にじみ”や消費電力の高さがネック。これを「1日中かけていられる」製品にするのは、まだ難しいのです。
もうひとつは価格。Vision Proの3,499ドルという高額ラインを見てもわかるように、Appleは“高性能デバイス=高価格”の構図をすでに経験済み。 初代Apple Glassでは、その反省を生かして、まず手の届く価格で生活に馴染ませる戦略を取るようです。
比喩で言えば、“カメラを持たない最初のiPhone”のようなもの。 まずは基盤をつくり、第2世代で本格的なAR表示を解禁する、そんな青写真が見えてきます。
第2世代で“本命のARスクリーン”を搭載か
Bloombergによれば、Appleは第2世代モデルでARディスプレイを片方のレンズに内蔵する構想を持っているといいます。 このデバイスこそ、Appleがかねて構想してきた「現実とデジタルの融合」を本格的に実現するモデルになるかもしれません。
この第2世代モデルは、Vision Proのように空間コンピューティングを全面展開するというより、もっと軽量で常用できる方向。 一日中装着できる“第3のスクリーン”として、iPhone・Apple Watchに続く新しい入口になる可能性があります。
関連:Apple Glass vs Meta Ray-Ban Display 比較と戦略の違い
Appleシリコン搭載の「メガネOS」構想
Apple Glass専用のチップは、Apple Watch由来の省電力設計をベースにしており、ARディスプレイがなくても高い統合性を保ちます。 これにより、iPhoneと連携して通話・Siri応答・撮影・ナビといった操作をグラス単体でこなせる構想です。
内部的には、watchOSやvisionOSの要素を一部取り込みつつ、新たな「Glasses OS(仮称)」を用意している可能性もあります。 UIやジェスチャ操作は簡素化され、「耳で聞く」「声で命令する」体験に最適化されるでしょう。
初代では“音声・カメラ中心”、第2世代で“視覚拡張”というステップを踏む構成は、まさにAppleらしい段階的アプローチなんです。
関連記事:Apple Glassの注目機能5選
日本ユーザーにとっての意味
Apple Glassの登場が日本にもたらす影響は大きいです。 特にメガネ文化が根強い日本では、「日常的にかける」デバイスとしての自然さが高く評価されそうです。
また、プライバシーと撮影マナーに厳しい日本では、カメラ搭載のウェアラブルへの受け入れ方がポイントになるでしょう。 AR非搭載の初代モデルなら、より自然な“スマート音声メガネ”として普及する可能性がありそうです。
まとめ
今回の報道を整理すると、Appleはまず「軽く・つけやすい」方向に舵を切り、AR体験そのものは次世代に温存しています。 初代Apple Glassは“耳と声の延長線”、第2世代は“目と空間の拡張”──この2段階進化で、Appleはウェアラブルの再定義を進めていくはずです。
Vision Proが“未来の部屋”をつくるなら、Apple Glassは“未来の街角”を変える。 日常の中に溶け込むテクノロジーの第一歩として、この選択は極めて合理的なんです。
ではまた!
Source: Bloomberg, AppleInsider, Reuters, The Elec