✅ この記事では、AirPods Pro 3に新搭載された「Acoustic Seal Test(音響シールテスト)」の仕組みと使い方、そして旧来のEar Tip Fit Testとの違いを整理します。さらに、フォーム入りイヤーチップ(XXS〜Lの5サイズ)や心拍センサーとの関係を踏まえ、日本ユーザーが失敗しないフィッティング手順まで具体的に解説します。
- 「Acoustic Seal Test」は何を測っているのか
- 違いの要点|新テスト+フォーム入りイヤーチップ(5サイズ)+装着角45度
- なぜ“シール”が音とANCと心拍まで効くのか
- 実践ガイド|後悔しないフィッティング手順
- 交換用イヤーチップ販売について
- 日本向けの注意点
- となりの結論
どうも、となりです。
AirPods Pro 3の登場で注目されているのが、装着感を数値で診断できる「Acoustic Seal Test」です。従来のイヤーチップフィットテストを進化させ、音質やノイズキャンセリングだけでなく、心拍センサーの精度にまで関わる仕組みとして設計されています。
Appleが新しく導入したフォーム入りシリコンチップや、XXSサイズの追加と合わせて、これまで以上に“自分の耳に合わせる”ことが求められるモデルになりました。この記事では、この新テストの仕組みと実際の使い方、そして日本ユーザーにとっての注意点を整理していきます。
「Acoustic Seal Test」は何を測っているのか
Acoustic Seal Testは、装着中のAirPods Pro 3から流すテスト音とマイク入力を利用し、耳道をふさぐ“シール(密閉)”の状態を解析して、左右それぞれのイヤーチップサイズや装着角度が最適かを判定します。これは従来モデル(Pro 1/2)の「Ear Tip Fit Test」を、Pro 3向けに再設計したものです。
テストはiPhoneやiPadの設定アプリ>AirPods設定から実行できます。Pro 3の場合は「Test Acoustic Seal」として表示され、実行後に左右別々の推奨が提示されます。Appleはまず“中サイズ(M)”を起点に試すことを勧め、必要に応じてサイズ変更や装着角度の調整を指示しています。
違いの要点|新テスト+フォーム入りイヤーチップ(5サイズ)+装着角45度
AirPods Pro 3の特徴まとめでも触れられているように、イヤーチップは「フォーム(発泡体)を薄く積層したシリコン」へ刷新されました。サイズはXXS/XS/S/M/Lの5種類で、Pro 2より細かく合わせられます。フォーム層は耳道の微妙な凹凸に追従し、パッシブ遮音を底上げします。パッシブ遮音が上がると、ANCの効きも安定しやすく、低域ノイズの残りにくさや“圧迫感の少ない静けさ”につながります。
事実:Pro 3は心拍センサーを内蔵し、装着時には「ステムを顔側へ45度回す」ことが推奨されています。これはセンサーを耳の皮膚に正しく接触させるための角度ガイドです。Acoustic Seal Testで密閉良好でも、心拍センサーの読み取りが安定しない場合はサイズや角度を別条件で見直すよう案内されています。
なぜ“シール”が音とANCと心拍まで効くのか
耳道の密閉度が高いほど、低音の量感は逃げず、外音は物理的に減衰します。ANCはこの“減衰した残り”を逆位相で消すため、入口での遮音が整うほど音の自然さ・静けさ・耳疲れの少なさに効いてきます。フォーム入りチップは微小な隙間を埋めやすく、フィット圧をマイルドにしやすいので、長時間装着時の快適性にも寄与します。
AirPods Pro 3心拍モニタリング解説で詳しく述べられているように、心拍計測は光学式(PPG)で、耳内の皮膚とセンサーの密着が命です。イヤーチップが大きすぎると耳道が過度に圧迫されてセンサー位置がズレ、小さすぎると動きで浮きやすくなります。そこで「音響シールの最適化→心拍の安定化」という二段階の合わせ込みが有効です。
実践ガイド|後悔しないフィッティング手順
手順はシンプルです。まずMサイズで装着し、ステムを顔側へ45度回してからAcoustic Seal Testを実行。結果が「要調整」なら、その場で位置を見直して再テストします。それでもダメならサイズを上げ下げして再試行。左右で別サイズになるのは珍しくありません。
テスト合格だけで終わらせず、その状態で好きな曲や騒音環境を2〜3分試聴すると、低域の出方や自声のこもり具合、圧迫感の有無まで確認できます。フォーム入りは時間経過で馴染むため、数分後の感触を見るのがコツです。
交換用イヤーチップ販売について
AirPods Pro 3用の交換用イヤーチップは、Apple公式オンラインストアで販売が始まっています。2種類あり、5サイズ同梱セット(XXS〜L 各1組)と、単一サイズ2組入り(XXS〜Lから選択可能)です。日本でも注文可能で、価格は税込2,480円です。
純正以外の互換チップはAmazonなどで出回っていますが、フォーム層や心拍センサー対応が異なる場合があり、性能や装着感に差が出る可能性があります。Pro 3特有の心拍精度やANCの効きを活かすには、公式部品を利用するのが安心です。
日本向けの注意点
Apple公式の交換用チップは国内ストアで入手可能ですが、在庫状況は地域差があります。また、販売開始当初は入荷待ちになるケースもあるため、必要なら早めに注文するのがおすすめです。
国内ユーザーは、心拍センサーの精度を最大化するために、物理的なフィットとシステム設定の両方を確認する必要があります。iOS 26以降でAcoustic Seal Testの表記や操作方法が更新されているため、古い記事を参考にせず実機の設定画面を確認するのが確実です。
となりの結論
Acoustic Seal Testは、Pro 3の音質・ANC・心拍精度を最大化するための“初期調整ハブ”です。フォーム入り5サイズ体制と交換用チップの公式販売によって、従来よりも自分の耳に最適化されたAirPods体験を得やすくなりました。テスト→調整→再テストの3ステップを数分で行うことで、音も静けさも計測もワンランク上へ。小さな手間が大きな満足につながります。ではまた!