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iOS 26.2ほか各OSでbeta 3配信:睡眠スコア刷新とLiquid Glassの進化

iOS 26.2の公式アイコンを拡大したイメージ。ブルーとグリーンのグラデーション背景に「26.2」の数字が透過で重なっている

✅この記事では、iOS 26.2/iPadOS 26.2/macOS Tahoe 26.2など「26.2」系アップデートの開発者向けベータ3で見えてきた新機能と全体像を整理します。細かな変更が多い中で、どこが生活の手触りを変えてくれそうかを一緒に見ていきましょう。

どうも、となりです。

Appleが11月18日(日本時間)に、iOSとiPadOSだけでなく、macOS・watchOS・tvOSまで「26.2」系の開発者向けベータ3を一斉配信しました。年末前の「仕上げラウンド」に入ったタイミングなので、ここからは派手な新機能よりも、使い勝手や体験の質を整える調整がメインになっていくはずです。

とはいえ、今回のベータ3でも「睡眠スコアの見直し」「AIを使ったPodcast整理」「Liquid GlassまわりのUI強化」など、日々の使い方にじわっと影響しそうなアップデートがいくつか入っています。iPhoneだけでなく、iPad・Mac・Apple Watch・Apple TVまで含めて、今の26.2がどういう姿になりつつあるのかをまとめてみます。

iOS 26.2 beta 3:睡眠・メディア・Liquid Glassが中心

まずは利用者が多いiPhone向けのiOS 26.2 beta 3からです。今回9to5Macが伝えている変更点を整理すると、主役は「睡眠」「メディア」「ロック画面UI」の3つに分けられます。

睡眠スコア:評価が全体的に引き締められる

iOS 26.2では、ヘルスケアアプリなどで見られる睡眠スコアの評価基準が見直されています。これまでの最高評価「Excellent」は「Very High」に名前が変わり、各ランクの境界値も調整されました。

  • 最高評価:Excellent → Very High に名称変更(日本語では従来どおり「非常に高い」と表示されるとみられます)
  • 各ランクのしきい値を再調整(以前は「褒めすぎ」と感じる声が多かった)
  • ユーザーからのフィードバックを踏まえた見直し

つまり、「そこそこ眠れた日」が簡単に高スコアになりすぎていたのを、もう少し現実に合うように調整したイメージですね。数字自体は変わっても、ライフログとしての信頼感が少し増す方向のアップデートといえそうです。

Apple PodcastsとApple News:AIとレイアウトで“ながら読み・聞き”を整える

次に、情報を「聞く」「読む」体験のアップデートです。iOS 26.2では、Apple PodcastsとApple Newsに細かい改善が入っています。

  • Apple Podcasts:AIが自動でエピソードのチャプターを生成
  • 話題に出てきた他のポッドキャストや関連コンテンツへのリンクも自動付与
  • Apple News:人気セクションへのクイックリンクが増えた新レイアウトに

たとえば長めのポッドキャストでも、AIがチャプターを切ってくれることで「気になる話題だけ聞く」スタイルがかなり取りやすくなります。Apple News側も、よく読むジャンルにすぐ飛べる導線が整ってきていて、「情報の海の中で目的の場所までショートカットしてくれる」方向のアップデートが進んでいる印象です。

Liquid Glassとロック画面:時計表示の“透け感”を細かく調整

iOS 26.2の目玉のひとつであるLiquid Glass系のUI改善も、ロック画面まわりで着実に進んでいます。

  • ロック画面にLiquid Glassスライダーが追加
  • 時計表示(フォント)の透明度をスライダーで細かく調整可能
  • フォントの種類を変えたときも、透け具合を好みに合わせてチューニングできる

ホーム画面のアイコンや壁紙の「ガラス越し」感と同じ世界観を、ロック画面の時計にも持ち込んだ形ですね。細かい話ではありますが、毎日目にする画面だからこそこういう調整がうれしいところです。

AirPods・リマインダー・CarPlay・計測アプリも順当にアップデート

そのほか、日々の使い勝手にじわっと響くような小さめのアップデートもいくつか入っています。

  • AirPods Live TranslationEU諸国にも拡大
  • リマインダー:タスクにアラームやタイマーを直接紐付け可能に
  • フォーカスモードをまたいで通知を前面に出せるため、重要タスクを逃しにくくなる
  • CarPlay:メッセージアプリ内でピン留め会話を非表示にするオプションを追加
  • 「計測」アプリの水平器:Liquid Glassを意識した新デザインに

AirPods Live TranslationのEU展開は、将来的な日本対応を考えるうえでも気になる動きですし、リマインダーの「アラーム直結」は、タスク管理アプリを使い込んでいない人ほどありがたい変更だと思います。CarPlayのピン留めオフは、小さなストレスを減らす調整ですね。

なお、前回の開発者向けベータ2までの変更については、すでにまとめている26.2開発者向けベータ2の配信内容もあわせて見てもらうと流れがつかみやすいと思います。

 

 

iPadOS/macOS/watchOS/tvOS 26.2 beta 3:プラットフォームごとの「らしさ」が見えてきた

続いて、iPad・Mac・Apple Watch・Apple TV向けの「26.2」ベータ3をざっと俯瞰していきます。9to5Macの記事では、各OSについて現在確認されているポイントが整理されています。

iPadOS 26.2:iOSと同じ波を受ける“相棒OS”

iPadOS 26.2は、その性格上iOSのアップデートとかなり歩調を合わせています。これまでのベータ段階で見つかっている主な変更点は次の通りです。

  • リマインダーでのアラーム機能(iOSと同様)
  • Apple PodcastsのAIチャプター生成
  • Apple Musicのオフライン歌詞対応
  • そのほか、メディアと情報整理まわりの改善が順次追加

iPadは「見る」「読む」「学ぶ」端末として使う人も多いので、Podcastのチャプターやオフライン歌詞のような機能は、動画配信や勉強用途とも相性が良さそうです。iOSと共通のアップデートが多いおかげで、iPhoneとiPadを行き来しても体験のギャップが減っていく流れですね。

macOS Tahoe 26.2:ビデオ通話の「縁取りライト」がポイント

macOS Tahoe 26.2 beta 3は、直前のベータ2で追加された「Edge Light」効果がひとつの目玉になっています。これはビデオ通話中にディスプレイの縁に仮想ライトを走らせる機能で、存在感を少し強めたり、見た目の印象を変えたりする演出です。

  • Edge Light:ビデオ通話時に画面のフチに光の演出を追加
  • その他の変更は少なく、安定化フェーズに入っている印象
  • 開発者向けビルド番号は25C5048a

機能としては小さく見えますが、「誰かと話しているときの画面の空気感」を変えるタイプのアップデートです。派手さよりも、日常的なビデオ会議での印象をじんわり変えるような方向性ですね。

watchOS 26.2:こちらも睡眠スコアの基準が見直し

watchOS 26.2でも、iOSと歩調を合わせる形で睡眠スコアの評価基準に手が入っています。Apple Watchで計測した睡眠データがiPhone側と連携する以上、同じ評価ロジックを使うのは自然な流れです。

「なんとなく高スコアが出すぎていた」という感覚を持っていた人にとっては、より現実に近いスコアに寄っていくタイミングかもしれません。逆に、スコアが少し厳しめに感じられる可能性もありますが、そのぶん改善目標が見えやすくなりそうです。

tvOS 26.2:プロフィールとキッズモードで“家族のテレビ”を整理

tvOS 26.2では、Apple TVを家族で使うときにうれしい変更が入っています。

  • Appleアカウントなしでユーザープロフィールを作成可能
  • TVアプリにキッズモードが追加され、子ども向けにコンテンツを絞った使い方がしやすくなる

Apple IDを持っていない家族でも、それぞれのプロフィールで視聴履歴やおすすめを分けられる方向に進んでいるのがポイントです。キッズモードと組み合わせれば、「リビングのApple TVを家族みんなで使う」前提の設計がさらに強まっていきそうです。

tvOS 26.2全体の新機能については、専用の記事で詳しくまとめているので、興味があればtvOS 26.2の新機能まとめもどうぞ。

26.2の全体像:ベータ3は「仕上げフェーズ」の入口

9to5Macの整理によると、26.2のようなマイナーアップデートでは、だいたい4回前後のベータ+RC(リリース候補)という流れが一般的です。すでにベータ3まで来ているので、ここから先は

  • 新機能よりもバグ修正とパフォーマンス改善が中心
  • ユーザーからのフィードバックを踏まえた微調整
  • 12月の正式リリースに向けた最終確認

といった段階に入っていくと考えるのが自然です。大きなサプライズが増えるフェーズではありませんが、「日々の使い勝手を整える」という意味ではむしろここからが本番とも言えます。

また、iOS 26.2では地域ごとの規制やルールに合わせた変更も進んでいて、たとえば検索エンジン選択画面などについてはすでに別記事で詳しく整理しています(参考:iOS 26.2の検索エンジン選択画面と日本の新ルール)。技術的なアップデートと並行して、「各国の法律にどう合わせていくか」というテーマも26.2世代の大きな柱になりそうです。

 

 

注目したいポイント:数字の見直しと“生活の質”のアップデート

今回のベータ3までを眺めていて、個人的におもしろいなと感じているのは、

  • 睡眠スコアの基準をあえて厳しめに振り直す
  • PodcastやNewsなど、情報の「探しやすさ・追いやすさ」をAIで底上げする
  • Liquid GlassやEdge Lightのように、「見た目」と「使い心地」を揃えていく

といった方向性が、複数のOSにまたがって共通しているところです。数字を盛るのではなく、むしろ現実に近づける方へ舵を切るのは、ヘルスケア系の信頼性を重視するAppleらしい選択にも見えます。

一方で、「これでもか」というレベルの大規模アップデートを期待していると、26.2は少し地味に感じるかもしれません。ただ、ここ数年のAppleを見ていると、こうした“地味なアップデート”があとからじわじわ効いてきて、「気づいたら使いやすくなっていた」という形で積み重なっていくことも多いんですよね。

あなたは、こういう「数字や評価の基準を見直す系のアップデート」と「新しいド派手機能」、どちらのほうがワクワクしますか? 個人的には、前者がしっかりしているOSは、長く付き合いやすいOSになっていくように感じています。

ひとこと:26.2は“静かな大掃除”のようなアップデート

iOS 26.2 beta 3までの流れを見ていると、「部屋の模様替え」ではなく「年末の大掃除」に近いアップデートだなと感じています。見た目がガラッと変わるわけではないけれど、睡眠スコアの基準を整えたり、Podcastのチャプターを自動で付けたり、ロック画面の時計の透け具合を自分好みにしたり……。

ひとつひとつは地味でも、積み上がると毎日の使い心地がちゃんと変わってくるタイプのアップデートです。正式リリースまでの残り数週間でどこまで磨き込まれるのか、引き続き追いかけていきたいと思います。

まとめ:26.2は「数字の信頼」と「生活の手触り」を整えるリリース

改めて整理すると、今回の26.2系ベータ3のポイントは次のようになります。

  • iOS/watchOSで睡眠スコアの評価基準を見直し、数値の信頼性を高める方向へ
  • Apple PodcastsやApple Newsで、AIを活用した情報整理とレイアウト改善が進行
  • Liquid GlassスライダーやEdge Lightなど、見た目と使い心地を揃えるUI強化が各OSに波及
  • tvOS 26.2ではアカウントなしプロフィール+キッズモードで、家族での使いやすさを底上げ
  • 全体としては、12月の正式版に向けた仕上げフェーズの入口という位置づけ

大きな見出しになるような新機能は少ないものの、「毎日の記録の意味づけ」と「コンテンツへのたどり着き方」をちゃんと整えようとしている印象が強いリリースです。華やかな花火ではなく、足元の明かりを少しずつ増やしていくようなアップデート、と言えるかもしれません。

正式リリース版のiOS 26.2/iPadOS 26.2/macOS Tahoe 26.2が出たタイミングでは、改めて機能を一通りまとめ直す記事も用意するつもりです。ベータを試す方は、サブ機などで様子を見つつ、気づいた点があればフィードバックしていきましょう。

ではまた!

 

 

Source: 9to5Mac