
✅ この記事では、M5とM4の違いを整理しつつ、AI(Neural Accelerators/16コアNE)とメモリ帯域が日常でどんな違いを感じさせるのかをまとめます。
- 最新動向:M5は“AIの待ち時間”を削る進化
- 仕組み:Neural Acceleratorsと帯域が“最初の一呼吸”を短くする
- グラフィックス:レンダリングは進化、ゲーム体験はまだ発展途上
- Redditの反応:速さへの期待と“Siriまだ?”の温度差
- まとめ:M5は「待たせないための進化」
どうも、となりです。
9to5Macが報じた「M5 vs M4」の内容をもとに、Redditでの声も交えながら、ひとつずつわかりやすく見ていきますね。
最新動向:M5は“AIの待ち時間”を削る進化
今回のM5でいちばん大きいのは、AIや機械学習(ML)の処理がぐっと速くなったことです。Appleは、新しいNeural Acceleratorsと改良された16コアNeural Engineを組み合わせて、AI関連の処理速度を大幅に引き上げました。
- 大規模言語モデルの最初の応答(トークン生成開始):M4の3.6倍
- Topaz Videoでの動画補正:M3比1.8倍
- Blenderでのレイトレーシング:M3比1.7倍
- Premiere ProでのAI音声補正:M3比2.9倍
メモリ帯域も120GB/sから153GB/sへ拡大。約27%の伸びで、生成AIのような負荷の高い処理がより滑らかになりました。GPUも最大でM4の4倍の計算性能を発揮し、グラフィックス性能は「最大45%向上」とされています。
CPUは10コア構成(高効率6+高性能4)を維持しつつ、マルチスレッドで最大15%の改善。製造プロセスはTSMCの第3世代3nmに移行しました。新しいM5チップは14インチMacBook Pro、iPad Pro、そしてVision Proに搭載されています。
「数字よりも、“待たされない”感覚のほうが進化を実感しやすいんですよね。」
仕組み:Neural Acceleratorsと帯域が“最初の一呼吸”を短くする
AIの体感速度は、単に処理性能だけでは決まりません。大切なのは、ユーザーが指示を出してから最初の結果が返るまでの“ひと呼吸”の短さ。M5では、行列演算に特化したNeural Acceleratorsと広いメモリ帯域が、この最初のレスポンスをぐっと縮めています。
GPUやCPUに分散していた処理を、Neural Engineがうまく受け持つことで、文字生成や画像認識がテンポよく進むようになったわけです。こうした変化は、数字以上に“操作が軽く感じる”体験を生み出します。
より詳しい解説は、16コアNeural Engineが変えたApple Intelligenceの速さでも触れています。
グラフィックス:レンダリングは進化、ゲーム体験はまだ発展途上
M5には第3世代のレイトレーシングエンジンが搭載され、映像処理や3Dレンダリングでは明確な進化があります。ただし、Redditでは「数値は立派でも、ゲームでの体験はまだ伸びしろがある」という声も多く見られました。
レイトレーシングは、影や反射、光の挙動をリアルに再現する技術ですが、描画に必要な演算量が非常に大きいんです。M5のGPUは確かに強力になりましたが、重いゲームでフル設定のレイトレを使うと、フレームレートとのバランスが難しい場面もあるようです。
とはいえ、Metal 4との組み合わせで開発者の選択肢は広がっています。詳しくはMetal 4とNeural Acceleratorの関係もチェックしてみてください。
Redditの反応:速さへの期待と“Siriまだ?”の温度差
- 歓迎ムード:「通知の要約やチャットが速くなるのは嬉しい」と好意的。
- 冷静な視点:「ハードは速いけど、Siriがまだ遅い」とのツッコミも。
- 現実的な声:「レイトレ45%アップはすごいけど、体験としては限定的」という指摘。
- 惜しい点:Thunderbolt 4止まりやAV1非対応を惜しむ声も多数。
こうした反応は、“数字”と“体験”のズレを映しています。性能が上がっても、アプリやSiriの設計が追いつかないと「結局同じ」と感じてしまう。M5はその基盤をしっかり作ったフェーズ、と言えそうです。
まとめ:M5は「待たせないための進化」
今回のM5は、AIを動かすチップというより、「AIを待たせないチップ」と言ったほうがしっくりきます。Neural Acceleratorsや帯域拡張は、毎日のちょっとした作業を軽く感じさせるための仕掛けです。
次に注目したいのは、アプリやApple Intelligenceがこの性能をどう活かすか。速さが“便利さ”に変わる瞬間は、もうすぐかもしれませんね。
ではまた!