
✅この記事では、AppleとISSEY MIYAKEが手がけた「iPhone Pocket」が品薄になる一方で、すでにAmazonやAliExpressに登場している模倣品について整理します。本物との違いや、うっかり高額な“なんちゃって版”を掴まないためのポイントも一緒に見ていきます。
- 要点まとめ:iPhone Pocketと3種類のコピー品
- そもそもiPhone Pocketとは? なぜここまで話題になったのか
- Amazon版“なんちゃって iPhone Pocket”の中身
- 日本のAmazonでも“それっぽいニットショルダー”が増殖中
- 注目したいポイント:誰が「損をする」のか
- ひとこと:iPhone Pocketは“体験”まで含めての価格設定
- まとめ:iPhone Pocketブーム第2章は「コピー品との付き合い方」
どうも、となりです。
コラボ発表直後から賛否を巻き起こしたiPhone Pocketですが、結果としては「高い」「ダサい」と言われつつも世界的にほぼ即完売という展開になりました。そのあたりの経緯は、以前まとめたiPhone Pocket が世界中で売り切れた理由の記事でも触れていますが、人気と話題性が揃えば、ついて回るのが「偽物」問題なんですよね。
すでにAliExpressで6ドル前後のコピー品が出回っている状況についても、別記事のiPhone Pocket そっくりの激安コピーがAliExpressに登場で紹介しました。そしていよいよ、より一般層の目に触れやすいAmazonにも“それっぽい肩掛けニットケース”が並び始めています。
要点まとめ:iPhone Pocketと3種類のコピー品
まずはAppleInsiderの記事内容と、これまで追ってきた情報をまとめて、全体像をざっくり整理しておきます。
- AppleとISSEY MIYAKEの「iPhone Pocket」は、ショート版$150(日本では¥25,800)、ロング版$230(日本では¥39,800)という強気価格ながら、発売直後に世界的に売り切れ。
- iPhone PocketはApple公式サイトと一部のApple Store限定で販売されており、サードパーティECサイトで「正規品」が売られることは基本的にない。
- 2025年11月19日ごろから、米Amazonに「Trendy Phone Pouch with Stretch Knit Material」など、見た目がiPhone Pocketそっくりなニット製ショルダーケースが登場。
- ブランド名は「Generic」、販売元はJKEindiaなどで、説明文も本家と非常に似た構成。価格は$99と、「本家よりは安いがニットポーチとしてはかなり高額」なライン。
- 同じく米Amazonには、より手頃な$29.99の「2025 Knitted Long Shoulder Phone Bag」も登場し、色展開やシルエットで本家を意識。
- 日本のAmazonでも、「pocket」「同じスタイル」「スマホ編みバッグ」などのワードを並べたニットショルダーが複数出品されており、価格帯は2,000〜2,700円前後と本家よりかなり安め。
- AliExpressでは、すでに6ドル級の超激安コピーが多数出回っており、「形だけそれっぽい」商品が山ほどある状況。
- AppleInsiderは、「iPhone Pocketの存在を聞いて検索した一般ユーザーが、こうしたコピー品を“本物”と勘違いするリスクがある」と警告している。
ざっくり言えば、Apple Store限定のオリジナルを頂点に、米Amazon・日本のAmazon・AliExpressに“さまざまな距離感のコピー”が並び始めている、という構図です。
そもそもiPhone Pocketとは? なぜここまで話題になったのか
あらためて、iPhone Pocketそのものも簡単に整理しておきます。
- Appleと日本のファッションブランドISSEY MIYAKEがコラボした、ニット製の肩掛けiPhoneホルダー。
- かつての「iPod Socks」を連想させる、リブ編みのニット生地。
- ショート/ロングの2サイズ展開で、価格はそれぞれ$150(日本では¥25,800)と$230(日本では¥39,800)。
- 「高すぎる」「普通のケースでよくない?」という批判と、「意外とかわいい」「ファッションアイテムとしてアリ」という支持が真っ二つに分かれた。
- 批判の声も多かったにもかかわらず、発売と同時にオンラインでは即完売し、実店舗でも在庫が薄い状態が続いた。
つまりiPhone Pocketは、価格もデザインも賛否両論だけれど、“話題性と希少性”では完全に勝ったプロダクトだったわけです。こうなると、「似たものをもっと安く出してひと儲けしたい」と考えるプレイヤーが出てくるのは、ある意味で自然な流れとも言えます。
Amazon版“なんちゃって iPhone Pocket”の中身
AppleInsiderが取り上げたAmazonのコピー品は、大きく分けて2タイプあります。
1. $99の「ほぼ本家価格」コピー
- 商品名はSEOワードを盛り込んだ「Trendy Phone Pouch with Stretch Knit Material」。
- ブランド名は「Generic」で、出品者はJKEindia。
- 写真では、ロング版iPhone Pocketにそっくりなシルエットのニット製ショルダーケースが、モデルの肩から提げられている。
- 商品説明では、ストレッチ素材・ソフトなニット・複数デバイス対応といった点をアピール。
- 価格は$99(約¥16,000)で、オリジナルよりは安いものの、ニットポーチとしてはかなり高い設定。
この記事で面白いのは、AppleInsiderがこれを「Cashgrab copies(ひと稼ぎ狙いのコピー)」と表現しているところです。iPhone Pocketが高額で話題になったタイミングを見計らって、「本物よりは安いけど、冷静に考えるとやっぱり高いコピー」をぶつけてきているわけですね。
2. $29.99の「現実的価格」コピー
- もう一つは、「2025 Knitted Long Shoulder Phone Bag」という商品。
- 同じくニット製のロングショルダー型で、カラーバリエーションもオレンジ・ブルー・グリーンなど、本家を意識したラインアップ。
- 価格は$29.99(約¥4,800)と、iPhone Pocketに比べるとだいぶ現実的。
- デザインのディテールはやや簡略化されており、「雰囲気は似ているけれど別物」という印象に寄せている。
こちらは、AliExpressに出ている6ドルコピーと、オリジナルの中間に位置するような価格帯です。ブランド名や品質はさておき、「iPhoneを肩から下げるスタイルを試してみたいだけ」の人にとっては、心理的ハードルがだいぶ下がるレンジと言えそうです。
日本のAmazonでも“それっぽいニットショルダー”が増殖中
今回おもしろいのは、こうした「iPhone Pocket風ニットショルダー」が、米国だけでなく日本のAmazonにもすでに出品されていることです。実際に「iPhone ポケット ニット ショルダー」などのキーワードで検索してみると、AppleInsiderの記事で紹介されていたものとよく似た商品がいくつもヒットします。
- 商品名に「pocket」「同じスタイル」「スマホ編みバッグ」といったワードが並び、説明文ではストレッチ素材やニット生地をアピール。
- ブランド名は「Generic」、販売元もJKEindiaなどで、米Amazonで紹介されていたコピー品と同じ系統と考えるのが自然。
- 価格帯はおおむね2,000〜2,700円前後で、「本家よりは安いが、普通のスマホショルダーとして見るとかなり強気」というレンジ。
つまり、日本のユーザーから見ると、
- Apple Storeで販売されたオリジナルのiPhone Pocket
- 日本のAmazonに並ぶ2,000円台の“それっぽいニットショルダー”
- AliExpressに並ぶ6ドル級の超激安コピー
という三段構成で「iPhone Pocket風アクセサリ」が共存している状態になりつつあります。ぱっと見の雰囲気はどれも似ているので、AliExpress版コピーの記事でも触れたように、ブランド名・販売元・価格感をセットでチェックする習慣がかなり大事になってきそうです。
注目したいポイント:誰が「損をする」のか
1. 一番危ないのは「よく知らないけど話題は聞いたことがある人」
AppleInsiderが強調しているのは、本当に困るのは“なんとなく話題を耳にしただけの人”だという点です。
- ニュースやSNSで「AppleとISSEY MIYAKEのiPhone Pocketが高いのに売れているらしい」と聞く。
- 「自分も欲しい」と思ってAmazonでざっくり検索する。
- 検索結果の上位に、価格がそれっぽい「Trendy Phone Pouch」が表示される。
- 「きっとこれがあの高いケースなんだろう」と思って購入してしまう。
この流れだと、購入者は「本物を買ったつもり」なのに、実際にはそうではないわけです。届いてから「あれ、Appleのサイトで見たのと微妙に違う?」と気づいても、時すでに遅し、というパターンになりかねません。
2. AppleとISSEY MIYAKEにとってのダメージ
もう一つやっかいなのは、品質や着心地が微妙なコピー品が出回ることで、オリジナルのブランドイメージまで傷つくリスクがあることです。
- コピー品の縫製が甘かったり、伸び方が極端だったりする。
- それを知らずに使った人が「やっぱりiPhone Pocketって粗悪だな」と誤解する。
- 結果として、「Apple×ISSEY MIYAKEのコラボ=高いだけで微妙」という印象が広がる。
このあたりは、以前取り上げたAliExpressの6ドルコピーでも同じ構図でした。価格だけを見ると「安く試せてラッキー」に見えるのですが、ブランド側にしてみれば、品質管理の手が届かないところで“なんちゃって体験”が量産されてしまうわけです。
3. ユーザーはどう身を守るべきか
では、一般のユーザー側はどう自衛すればいいのか。シンプルにまとめると、次の3つを意識しておくとだいぶ安全度が上がります。
- 販売元とブランド名を見る:iPhone Pocketの正規品はAppleが販売しているコラボ製品です。ブランド名が「Apple」でも「ISSEY MIYAKE」でもなく、「Generic」「ノーブランド」などになっていたら、少なくとも正規品ではありません。
- 公式価格を頭に入れておく:iPhone Pocketの場合、ショート版25,800円/ロング版39,800円です。これと大きくズレていたら「別物」だと考えたほうが健全です。
- Apple公式の販売ページを確認する:iPhone PocketはApple公式サイトと一部のApple Storeだけで販売されているアクセサリです。Apple公式サイトやApple Storeアプリに掲載がない商品は、その時点で正規品ではありません。
とくに、「本物よりちょっと安いくらいのコピー」が一番危険です。極端に安い6ドルコピーはネタ感覚で選ぶ人が多いですが、$99コピーは「いい買い物をしたつもりで損をする」パターンになりやすい価格帯なんですよね。
ひとこと:iPhone Pocketは“体験”まで含めての価格設定
個人的には、iPhone Pocketの価格設定はやっぱり高いと思います。ただ同時に、「Apple Storeの空気感と、コラボのストーリーまで含めて楽しむファッションアイテム」であることも否定できません。限定的な販売チャネル、コラボの背景、店頭での体験──その全部をセットで楽しみたい人に向けたプロダクトなんだろうな、と感じています。
一方で、AmazonやAliExpressのコピー品は、そのストーリーをすべて切り落として“形だけ”を抽出した存在です。価格だけを見れば魅力的に映るかもしれませんが、届いたときに感じるものは、おそらく本物とはまったく違うはずです。
まとめ:iPhone Pocketブーム第2章は「コピー品との付き合い方」
- Apple×ISSEY MIYAKEの「iPhone Pocket」は、賛否の中で即完売し、強い話題性と希少性を手に入れた。
- その裏側で、米Amazonには$99の高額コピーや$29.99のリーズナブルなニットケースが登場し、日本のAmazonにも2,000円台の“それっぽい”ニットショルダーが並び始めている。
- さらにAliExpressでは6ドルコピーまで出回っており、「とりあえず形だけ試せる」レベルの超激安品も大量に存在する。
- もっとも危険なのは、話題だけを聞いてAmazonで検索し、「本物だと思い込んでコピー品を買ってしまう」ケース。
- 販売元・ブランド名・公式価格をセットで確認するだけでも、かなりのトラブルは避けられる。iPhone Pocketをファッションとして楽しみたいのか、ネタとして試したいのか──そのスタンスを自分の中で決めておくと、選ぶべきアイテムも自然と見えてきます。
iPhone Pocketブームの第1章が「高すぎるニットケースがまさかの完売」だとしたら、第2章は「コピー品とどう付き合うか」のフェーズに入りつつあるのかもしれません。あなたなら、本物・Amazonコピー・AliExpress激安版のどれを選びますか?
ではまた!
Source: AppleInsider
※ドル円換算は $1=¥160 前後を想定した概算です。