Snapdragon X2 Elite Extreme、ついにM4級性能に到達──ただしM5目前

✅ この記事では、Qualcommの新型ノートPC向けチップ「Snapdragon X2 Elite Extreme」がApple M4とほぼ互角の性能に到達したという最新ベンチマークを整理し、Appleシリコンの優位性がどう変わるのかをやさしく解説します。

どうも、となりです。

「M1ショック」からもう4年。AppleがMac用に自社設計チップを投入したとき、IntelもQualcommも完全に置いてけぼりでした。それが今回、ついに「Apple M4と互角」と言えるベンチマークが出てきたわけです。とはいえ、ここには大事な前提があるんですよね。

この記事を読むと、Snapdragon X2 Elite ExtremeとM4の性能比較、日本のユーザーにとっての意味、そして次世代M5の展望まで見えてきます。

ベンチマーク結果：マルチはM4、シングルはSnapdragon

Macworldのテストでは、M4 MaxはマルチコアでSnapdragonを約8.5%上回る一方、Snapdragonはシングルコアで7%リードする結果に。Cinebench 2024でも両者は「ほぼ同等」と評価されました。

つまり総合力ではM4 Maxがまだ上、ただしシングル性能ではSnapdragonも負けていない──そんな拮抗状態です。

まとめ： マルチはM4有利、シングルはSnapdragon有利。総合では互角圏内。

QualcommがIntelにできなかったことをやった

Intelは「追いつく」と繰り返しつつも、実際にはAppleに迫れませんでした。ところがQualcommは、Arm系設計をベースにPC向けを磨き上げ、ついにAppleシリコンに真っ向勝負できる地点に到達したんです。

この背景には「Android PC構想」の存在があります。QualcommはスマホからPCへと地平を広げ、Android PC構想とmacOS/Windowsへの挑戦を進めてきました。今回のX2 Elite Extremeはその延長線上にある布石なんです。

まとめ： Intelが果たせなかった「Apple追撃」を、Qualcommが形にし始めた。

ただしタイミングはApple有利

今回のSnapdragon X2 Elite Extremeは、まだ「発売前の新型チップ」です。一方でAppleは2025年秋のiPad ProにM5を搭載予定、その後2026年前半にはMacBook Proにも広げる見通しです。

つまり、Snapdragonが搭載されたWindows PCが店頭に並ぶ頃には、AppleはM5へ移行済み──この時間差がAppleにとってのアドバンテージになります。

まとめ： 市場投入タイミングではApple M5が一歩先行。

日本ユーザーへの意味：選択肢は広がる？

日本でもSnapdragon搭載PCが出てくれば、軽量・長時間駆動のWindowsマシンとしてMacのライバルになり得ます。とくに「業務でどうしてもWindowsが必要だけどバッテリーはMac級がいい」という層には朗報でしょう。

ただし日本市場では「MacかWindowsか」だけでなく、「エコシステム（iPhone連携やiPadとの連動）」が購買理由に大きく響きます。ここはAppleの強みがまだまだ強固です。

まとめ： Snapdragon PCは面白い選択肢になるが、Apple連携の強さは揺らがない。

背景と今後：再び始まった“追いつけ追い越せ”

Apple M1が業界をひっくり返した2020年。その後M2、M3、M4と順調に進化してきました。Snapdragon X2 Elite Extremeが「やっとM4に追いついた」ことで、久しぶりに本気の性能競争が再スタートしたわけです。

ただし、AppleはSoC設計とソフト統合で独自の優位性を持ち続けています。M5以降もAIアクセラレーションや電力効率でリードを広げる可能性が高いでしょう。

まとめ： Qualcommが追いついた瞬間、Appleは次のM5でさらに先へ。

まとめ

QualcommのSnapdragon X2 Elite Extremeは、ついにApple M4と肩を並べる性能を示しました。ただし実際にPCに載るころにはM5が控えており、Appleのリードは続きそうです。とはいえ競争が激化すれば、ユーザーにとっては選択肢と性能アップの両得。再び「チップ競争の面白さ」を味わえる時期に入ってきました。

ではまた！

Source: 9to5Mac, Macworld, Bloomberg