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iPhone Fold、ディスプレイ高欠陥で価格高額化の可能性

iPhone Foldのイメージレンダリング。中央ヒンジで折れ曲がる大画面にiOS風アイコンが表示されている様子

✅この記事では、iPhone Foldの価格が「想像以上に上振れするかも?」と感じた理由を整理します。ポイントは、ディスプレイの品質基準と歩留まり(不良率)がコストに直結する、という小さくて重要な話です。

どうも、となりです。

折りたたみiPhone(iPhone Fold)って、前から「高いのは確定」みたいな空気がありますよね。とはいえ、$1,800〜$2,500(約¥280,000〜¥390,000)みたいなレンジだと、同じ“高い”でもインパクトが全然違います。

そこで今回は、9to5Macが触れている「ある小さな手がかり」から、価格が上限寄りになりそうな筋を、できるだけ冷静に追ってみます。

要点まとめ:価格を押し上げそうな“決定打”は歩留まり

  • 9to5Macは、iPhone Foldの価格が$1,800〜$2,500(約¥280,000〜¥390,000)という予想レンジのうち、上側寄りになる可能性に言及
  • 理由のひとつは、Appleが折り目( crease )が目立たない品質を強く求めているとされる点
  • さらに、The Informationの報道として、開発・試作段階でディスプレイの不良(欠陥)が多い状況が示唆された点が重い
  • ディスプレイは「基準未達=廃棄」になりやすく、歩留まりが悪いほど平均製造コストが上がる

※円換算は $1=¥155 前後を想定した概算です。

まず前提:折りたたみスマホは“定価”が高い

9to5Macが整理している通り、折りたたみスマホは、Android陣営を見てもそもそも高いです。しかもブック型は一段上なんですよね。

  • Samsung Galaxy Z Flip 7:$1,100(約17万円)
  • Motorola Razr Ultra:$1,300(約20万円)
  • Google Pixel 10 Pro Fold:$1,500(約23万円)
  • Samsung Galaxy Z Fold 7:$2,000(約30万円)

ここにAppleが入ってくるなら、「競合より安い」はさすがに考えにくい、というのがまず大前提です。iPhoneは値引きのされ方もAndroidと違うので、定価ベースの比較が効きやすい、という指摘も納得感があります。

今回の“手がかり”:高品質ディスプレイは歩留まりで値段が決まる

今回の記事で一番大事なのはここです。

9to5Macは、折りたたみ機で不満が出やすい点として「ディスプレイの折り目が目立つ」「ヒンジの耐久性が不安」を挙げています。そのうえで、Appleは折り目が目立つサンプルを弾いてきた、という流れがあるようなんです。

この「基準が高い」だけでもコストは上がりがちですが、さらにThe Informationいわく、開発・試作の過程でディスプレイの不良が多い(欠陥が出ている)という話が出てきます。

歩留まりが悪いと何が起きる?“平均コスト”が静かに膨らむ

ここ、ちょっと地味だけど効いてくる(と言いたいところですが)、確実に重たい論点です。

たとえば、同じ製造ラインで100枚ディスプレイを作っても、合格が50枚しか取れないなら、合格1枚あたりの“背負うコスト”が増えます。ディスプレイが主役の折りたたみ端末だと、これは致命傷になりやすいんですよね。

チップなら「選別して別グレードに回す(いわゆるビニング)」みたいな逃げ道がある場合もあります。でもディスプレイは、Appleの基準に届かないなら採用しづらく、結果として廃棄が増えて平均原価が上がる——という構図になりがちです。

 

 

注目したいポイント:価格が上がるのは“Appleのせい”というより“構造”のせい

ここ、意見も混ぜます。

iPhone Foldが高くなる(かもしれない)理由って、「Appleが強気だから」で片付けるより、折りたたみの構造上、品質を上げるほどコストが跳ねるという現実のほうが大きいと思っています。

とくにAppleは、初号機で「折り目が目立つ」「耐久性が不安」みたいな評価が付くのを最も嫌うはずです。つまり、最初からハードルを上げる。その結果、歩留まりが悪くなり、価格が上振れしやすくなる。ここまでがワンセット、という見方ですね。

現時点の噂や整理は、過去記事のまとめでも追っているので、全体像を掴みたい人はiPhone Foldのデザイン・価格・発売時期の俯瞰もあわせてどうぞ。

ひとこと:覚悟の値段は“折り目の薄さ”で決まる

iPhone Foldの値付けを決めるのは、マーケティングだけじゃなくて、かなり製造現場寄りの話だと思うんです。折り目を目立たせない、ヒンジを不安にさせない、初号機で失敗しない。そのために部品の合格基準を上げると、歩留まりが落ちて平均コストが上がる。ここまでが自然な流れです。

なので「高いのは嫌だな」と思いつつも、Appleが“完成度”を優先するなら、上限寄りの価格が現実味を帯びるのも、まあ分かるんですよね。あなたなら、この完成度と価格のトレードオフ、どう感じますか?

まとめ:価格の鍵は“歩留まり”という地味で強い要因

9to5Macが拾った手がかりは、iPhone Foldの価格が上振れする可能性を示すものでした。折り目の見え方や耐久性のような「目に見える品質」を上げるほど、ディスプレイの歩留まりがコストを押し上げやすい——という構造があるからです。

個人的には、Appleが初号機で完成度を取りに行くなら、価格も“それ相応”になる可能性は高いと思います。逆に言えば、価格が高くても納得される完成度が出るかどうかが、勝負になりそうです。

関連で、ヒンジがコストに与える影響も絡んでくるので、気になる人は折りたたみiPhoneのヒンジコストも一緒に読むと腹落ちしやすいです。

ではまた!

Source: 9to5Mac, The Information