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iPhone Air専用MagSafeバッテリーは本当に必要か?海外レビューが突きつけた“割高すぎる現実”

iPhone Air専用MagSafeバッテリーは本当に必要か?海外レビューが突きつけた“割高すぎる現実”

✅ この記事では、Appleが発売した「iPhone Air専用MagSafeバッテリー」のコストパフォーマンスを整理し、実際の性能や代替製品との比較を踏まえて、日本のユーザーにとって意味するところを解説します。

 

どうも、となりです。

先週登場したiPhone Air。Apple史上もっとも薄いiPhoneとして話題をさらいましたが、やっぱり薄くなると気になるのがバッテリー持ちです。そこで一緒に登場したのが「専用MagSafeバッテリー」。Appleは公式仕様で「このバッテリーあり/なし」で駆動時間を分けて書いているほどで、実質「セットで使うのが前提」という扱いに近いんです。

でも、価格は99ドル(日本だと税込14,800円前後)。しかも容量は3,149mAhと少なめ。「え、これ本当に買うべき?」と疑問に思った人も多いはず。今回は、この純正バッテリーが“お得かどうか”を徹底チェックします。

専用設計でピッタリ、でも“必須感”が強すぎる

まず完成度。これはさすがApple。iPhone Airに装着しても段差や違和感がほとんどなく、デザイン的にも一体感があります。さらに、装着中に本体とバッテリーを同時に充電できるパススルー機能や、AirPods Pro 3へのワイヤレス給電といった便利な機能も付いています。

ただ、ここで違和感。Apple自身が「このバッテリーを前提にした駆動時間」を公式に示している時点で、「買わないとまともに使えませんよ」と言われているような気がしてしまうんです。オプションというより“必須アクセサリ”のような立ち位置になっているのは少し引っかかります。

コスパで見ると圧倒的に不利

このバッテリーのセル容量は3,149mAh。価格にすると1mAhあたり約0.03ドルです。これをサードパーティ製と比べてみるとどうでしょう。たとえばAnkerの「Nano Battery(5,000mAh・55ドル)」は1mAhあたり0.01ドル。単純にコスパが3倍違うんです。

しかも性能面でも純正は12W止まり。対してAnkerはQi2認証で15Wワイヤレス充電に対応しており、iPhone Airの20Wワイヤレス仕様に近いフル性能を引き出せます。もしAppleが5,000mAh版を出したら150ドル、10,000mAhなら300ドルという計算。さすがに「笑えない」値段ですよね。

サードパーティ製なら選び放題

MagSafe対応バッテリーはすでに多くのメーカーから出ていて、AnkerやBelkinといった信頼ブランドが幅広いラインナップを展開しています。これらはiPhone Airにももちろん対応済み。つまり「純正でなければ動かない」なんてことはありません。

純正のメリットは外観の統一感とAppleの保証くらい。容量や充電スピードを重視するなら、むしろサードパーティ製を選んだほうが快適です。

日本での使い勝手を考えると?

日本のスマホ事情を考えると、このバッテリーの弱さはさらに厳しく映ります。長時間の通勤・通学、動画視聴やゲームといったヘビーユースが当たり前。3,149mAhのバッテリーでは「朝から夜までもたない」ケースが多発するでしょう。

また、日本ではモバイルバッテリー自体が一般的で、コンビニでもQi2対応品が気軽に手に入ります。わざわざ高い純正品にこだわる必要はほとんどない、というのが現実的な見方です。

Appleの“アクセサリ戦略”が見える

ここまでくると、単なる性能比較ではなく「Appleの売り方」にも目が向きます。Appleは「本体を極限まで薄く仕上げる」一方で、どうしても不足する部分を高額な純正アクセサリで補わせる、という流れをずっと続けています。

今回のバッテリーもまさにその典型。詳しくはAppleのアクセサリ戦略と利益構造を解説した記事でも触れていますが、「本体を削ぎ落として、足りないところは高額アクセサリで回収する」というのはAppleの得意技なんです。

まとめ

iPhone Air専用MagSafeバッテリーは、見た目の統一感や機能面ではさすがAppleと言える完成度です。でも、冷静にコスパを考えるとサードパーティ製の方が明らかに優秀。Appleが「これが必須」と思わせる売り方をしている点も気になります。

安心感やデザインに価値を感じるなら買うのもアリ。でも「実用性とコスパ」を求めるなら、他社製を検討するのが賢明です。財布と相談して冷静に判断しましょう。

ではまた!