
✅この記事では、macOS 28で暗号化された「Mac OS拡張(HFS+)」ドライブがサポート対象外になる件について、自分のドライブが対象かどうかの見分け方と、データを守る2つの対処法を整理します。
- 要点まとめ:macOS 28で変わることと、やっておくこと
- 対象は「暗号化したHFS+」だけ。普通の外付けは今まで通り
- 自分のドライブが対象か、ディスクユーティリティで見分ける
- データを守る2つの道——作り直すか、暗号化を解除するか
- なぜ今、古い暗号化方式を畳むのか
- 結局、誰が動くべきなのか
- 海外の反応:古いデータへの不安と「落ち着け」の温度差
- ひとこと:しまい込んだ「暗号化して安心」がいちばんの盲点
- まとめ:暗号化HFS+だけ、猶予は2027年のmacOS 28まで
どうも、となりです。
Appleが、暗号化された「Mac OS拡張(HFS+)」フォーマットのドライブを、macOS 28以降でサポート対象外にすると正式なサポート文書で告知しました。この話自体は、各OSのベータ2が出た6月の時点で予告されていたもので、今回はそれが公式の手順つきで固まった、という続報にあたります。
といっても、HFS+が丸ごと使えなくなるわけではありません。対象は「暗号化した」HFS+だけで、暗号化していない普通の外付けはこれまで通り使えます。引っかかるとしたら、昔パスワードをかけた外付けHDDを、押し入れの奥にしまい込んでいる人です。久しぶりに取り出したら開けない、という事態を避けるための話だと思って読んでもらえればと思います。
幸い、時間には余裕があります。macOS 28が届くのは2027年の見込みで、しかもmacOS 26の段階から、対象のドライブがあるとMac側が名前つきで知らせてくれます。今すぐ何かが壊れるわけではありません。
要点まとめ:macOS 28で変わることと、やっておくこと
- macOS 28以降、暗号化された「Mac OS拡張(HFS+)」フォーマットのボリュームはサポート対象外になる。暗号化していないHFS+はこれまで通り使える
- macOS 28が届くのは2027年の見込み。macOS 26の時点から、対象ドライブがあるとMacがボリューム名を示して知らせる
- 自分のドライブが対象かは、ディスクユーティリティで「Mac OS拡張」と「暗号化」の両方が表示されるかで見分けられる
- 対処は2つ。APFSに作り直す(データは消える)か、暗号化を解除する(データは残るが時間がかかる)。解除後はデータを消さずAPFSへ変換もできる
- 暗号化を解除する手順は、暗号化されたTime Machineバックアップディスクには使えない
対象は「暗号化したHFS+」だけ。普通の外付けは今まで通り
まず、いちばん誤解されやすいところをはっきりさせておきます。今回サポートが切られるのは、暗号化された「Mac OS拡張(HFS+)」フォーマットのボリュームだけです。Appleのサポート文書でも、暗号化していないMac OS拡張のディスクは、macOS 28以降もそのまま使えると明記されています。
そもそも「Mac OS拡張」というのは、AppleがAPFSに切り替わる前まで長く標準にしていたディスクの記録方式のことです。HFS+(エイチエフエス・プラス)とも呼ばれます。そのなかでも、パスワードで中身をロックした暗号化タイプ——ディスクユーティリティで見ると「CoreStorage論理ボリューム」と表示されるもの——が、今回の対象です。
言い換えると、いま使っているドライブがAPFSなら関係ありませんし、HFS+でも暗号化していなければそのままで問題ありません。「HFS+ かつ 暗号化」という組み合わせだけが引っかかる、というわけです。
自分のドライブが対象か、ディスクユーティリティで見分ける
対象かどうかは、Mac自身が教えてくれる場合があります。Appleによれば、macOS 26の時点で、macOS 28以降に引き継げない暗号化Mac OS拡張ディスクを見つけると、そのボリューム名を示して知らせてくれるとのことです。心当たりのある外付けを挿したときに通知が出たら、それが対象のサインだと思ってください。
自分で確かめたいときは、ディスクユーティリティを開いて、左のリストからボリュームを選びます。名前の下に出るフォーマット情報に「Mac OS拡張」と「暗号化」の両方が書かれていれば対象です。たとえば「CoreStorage論理ボリューム・Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング、暗号化)」のような表記ですね。ここに「APFS」と出ていれば、今回の話とは無縁です。
データを守る2つの道——作り直すか、暗号化を解除するか
対象のドライブをmacOS 28以降でも使いたいなら、Appleはまず中身をバックアップしたうえで、2つのどちらかを選ぶようすすめています。性格がはっきり違うので、目的で選び分けるのがよさそうです。
ひとつめは作り直し(再フォーマット)です。ディスクユーティリティでボリュームをいったん消去し、APFSまたはAPFS(暗号化)として設定し直します。中のデータは完全に消える代わりに、いちばん確実で、今後のmacOSでも問題なく動くドライブになります。中身がもう要らない外付けや、別の場所にコピーがあるものなら、これがいちばん早いです。
ふたつめは暗号化の解除で、いま入っているデータを残したい人向けです。ドライブを接続してパスワードで解除したあと、Finderかデスクトップ上のアイコンをControlキーを押しながらクリックして「復号化」を選び、もう一度パスワードを入れると解除が始まります。Appleは「とくに大きなボリュームでは時間がかかる」と注意を添えていて、実際、数TB規模だと数時間から半日がかりの放置コースになります。解除が終わったあとは、ディスクユーティリティの「APFSに変換」を使えば、データを消さないままAPFSへ移すこともできます。
ひとつ気をつけたいのが、この暗号化解除の手順は暗号化されたTime Machineバックアップディスクには使えない点です。Time Machineで暗号化バックアップを取っている人は、新しいバックアップ先を用意するなど、別の対応が要ります。Appleはこのところ、Time Capsule(AFP)を使ったバックアップの終了など、古いバックアップのしくみを順に畳んでいるので、この機会にバックアップ環境ごと見直しておくのもいいと思います。
なぜ今、古い暗号化方式を畳むのか
Appleは今回、変更の理由をはっきりとは説明していません。ただ背景をたどると、そう不思議な動きでもありません。いまのMacの標準は2017年のmacOS High Sierraから使われているAPFSで、これは暗号化のしくみをもともと内蔵しています。つまり、わざわざ古いHFS+側の暗号化(CoreStorage)を抱え続ける必要が薄くなっている、というわけです。
こうやって猶予期間を置きながら古い技術を静かに畳んでいくのは、最近のAppleでわりと目につく動きです。Intel Macのサポート終了までの行程もそうですし、今回の暗号化HFS+も、警告はmacOS 26から、実際に切れるのはmacOS 28からと、2年ほどの助走をつけています。いきなり読めなくするのではなく、気づく時間を用意してくるあたりは、いかにもAppleらしいと感じます。
結局、誰が動くべきなのか
正直なところ、多くの人にはそこまで関係のないニュースだと思います。というのも、ディスクユーティリティではmacOS 11 Big Sur以降、「Mac OS拡張(ジャーナリング、暗号化)」を新規に作る選択肢がすでに消えているからです。暗号化はいまや「APFS(暗号化)」が標準なので、ここ数年でドライブを用意した人なら、まず該当しません。国内向けにこの件を整理したゴリミーも、多くの人には影響しない話だとしたうえで、昔からの暗号化済み外付けHDDをしまい込んでいる人に注意を促しています。
逆に、心当たりがあるのはこういう人です。何年も前にパスワードをかけた外付けHDDを、押し入れやデスクの奥に置いたまま忘れている——。手元の外付けを一度ディスクユーティリティで確認して、「Mac OS拡張」かつ「暗号化」のものがないか棚卸ししておくと、それだけで対象かどうかははっきりします。見つかったら、大事なデータだけでもAPFSのドライブへ移しておけば、2027年のmacOS 28を気にせずにすみます。
海外の反応:古いデータへの不安と「落ち着け」の温度差
反応は、古いデータが読めなくなることへの不安と、「暗号化HFS+だけの話だから落ち着け」という冷静な声の両方に分かれていました。
Maybe I can see reasons for removing support for writing and formatting an "old" (but IMO not completely outdated) file system, but how could they even think of removing read support? Imagine finding an old HDD in a shoe box and having to downgrade your Mac to just recover possibly precious data.
古い(でも完全に時代遅れとは思わない)ファイルシステムへの書き込みやフォーマットをやめる理由は、まだ分かる。でも、読み込みのサポートまで外そうなんて、よく考えられるものだ。靴箱から古いHDDを見つけて、大事かもしれないデータを取り出すためだけにMacを古いバージョンへ戻さないといけない、なんて想像してみてほしい。
この引っかかり方はよく分かります。読み込みだけでも残してくれれば、いざというとき古いドライブを救えるのに、というのは自然な願いです。Appleの案内も「macOS 28へ上げる前に手を打つ」前提なので、上げてから困らないよう、対象を先に洗い出しておくのが現実的です。
Ugh got some external hdd back ups of my NAS system I will have to figure out. It's over 10 TB this will take a while
うわ、NASのバックアップを取ってる外付けHDDが何台かあって、どうにかしないといけない。10TB超えてるから、これは時間がかかりそうだ。
これが暗号化解除のいちばん重いところです。Appleも「大きなボリュームは時間がかかる」と断っているとおり、TB級だと解除だけで放置時間が要ります。心当たりのある人ほど、締め切り間際ではなく余裕のあるうちに始めておくのが安全です。
This is really bad. AFPS is terrible for mechanical hard drives! Wears them out extremely quickly and makes them fail. Great for SSDs but not if you use anything else.
これはかなりまずい。APFSは回転式のハードディスクとの相性が最悪だ。すごい勢いで摩耗させて壊してしまう。SSDには最高だけど、それ以外を使うなら向いていない。
ここは移行先の選び方に関わる指摘です。APFSはSSD前提で設計されているので、回転式HDDに移すと本領が出にくいのは確かです。だからこそ、大事なデータの移行先はHDDより、SSDを選んでおくと後々のもたつきが減ります。
This change is not Apple removing HFS+ entirely. It is Apple ending support for encrypted HFS+ volumes in macOS 28 and later; unencrypted HFS+ volumes remain supported. That will affect some people, but they can take steps now to migrate data if they have it and will be using macOS 28.
この変更は、AppleがHFS+を丸ごと消すという話ではない。macOS 28以降で、暗号化されたHFS+ボリュームのサポートを終えるというだけで、暗号化していないHFS+はそのまま使える。一部の人には影響するが、該当するデータがあってmacOS 28を使うつもりなら、今のうちに移しておけばいい。
この整理がいちばん要点を突いています。「HFS+全部が終わる」と読むと不安が先に立ちますが、実際は暗号化タイプだけの話で、しかも今から動ける時間があります。まず自分のドライブが本当に対象かを確かめる、という順番が大事だと分かります。
APFS underperforms HFS+ when used with spinning hard disks. But since HPFS is being deprecated (Disk Utility in macOS 26 doesn't even offer HPFS), it's better to just move on. Also, enabling disk defragmentation on APFS hard disks can alleviate the problem.
回転式のハードディスクだと、APFSはHFS+より性能が落ちる。とはいえHFS+は非推奨になっていて(macOS 26のディスクユーティリティにはもう選択肢すらない)、もう乗り換えたほうがいい。あと、APFSのハードディスクでデフラグを有効にすれば、この問題はいくらか和らげられる。
不満と現実の落としどころを示した声です。HDDでの性能低下を認めつつ、選択肢がすでに閉じている以上は移るしかない、という割り切りですね。回転式HDDをどうしても使うなら、デフラグで多少ならしながら付き合う、という手も残されています。
ひとこと:しまい込んだ「暗号化して安心」がいちばんの盲点
今回の件でいちばん引っかかったのは、対象になりやすいのが「昔きちんと暗号化して、安心してしまい込んだ」ドライブだというところです。雑に放り込んだ外付けより、パスワードをかけて大事にしまったものほど、いざ取り出したときに開けない側へ回りやすい。皮肉といえば皮肉ですが、だからこそ、思い当たる人は忘れているうちに一度挿してみてほしいなと思います。ぼく自身も、机の引き出しの古いHDDを確かめておこうと思いました。
まとめ:暗号化HFS+だけ、猶予は2027年のmacOS 28まで
整理すると、macOS 28で使えなくなるのは暗号化したHFS+のドライブだけで、普通の外付けはこれまで通りです。対象かどうかはディスクユーティリティですぐ見分けられますし、macOS 26からはMacが名前つきで知らせてくれます。対処は、中身がいらないドライブなら作り直し、残したいデータがあるなら暗号化を解除してAPFSへ、と目的で分ければ動きやすいはずです。
猶予は2027年のmacOS 28までありますが、思い当たる外付けがあるなら、忘れてしまう前に一度ディスクユーティリティで見ておくのが確実です。
ではまた!
暗号化HFS+のドライブから中身を移すとき、受け皿になるドライブが一台あると作業がぐっと楽になります。最初からAPFSでフォーマットして使えば、そのまま次のmacOSでも扱えます。
AmazonSource:Appleサポート、MacRumors①、MacRumors②、Reddit①、Reddit②、Reddit③