となりずむ

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MacBook NeoにIntelが対抗、21%高速でも勝負は電池か

Intel 18Aと18A-Pプロセスの性能向上と歩留まり改善を示す発表スライド。次世代Mチップ製造やIntel Foundry採用の噂を解説するイメージ

✅この記事では、99,800円のMacBook Neoに対してIntelがWildcat Lake Core 300でどう対抗しようとしているのか、さらにAppleがIntel Foundryを使う可能性まで含めて、「Intelは敵なのか、製造パートナーなのか」を読み解きます。

どうも、となりです。

MacBook Neoの登場で、低価格ノートPCの見え方が少し変わってきました。99,800円でA18 Pro搭載のMacが出たことで、Windowsノート側は「同じ価格帯で何を見せられるのか」をかなり強く問われています。

そこへIntelが、Wildcat Lake Core 300シリーズを出してきました。初期ベンチマークでは、Core 5 320がA18 Proに対してマルチスレッドで21%上回るとされています。ただ、ぼくが気になるのは、数字そのものよりもその先です。低価格ノートの勝負は、CPUスコアだけでは終わらないんですよね。

要点まとめ:IntelはMacBook Neoに性能で返してきた

  • Appleは99,800円のMacBook Neoを投入し、A18 Pro搭載の低価格MacとしてWindowsノート市場にかなり大きな圧をかけています。
  • IntelはWildcat Lake Core 300を発表し、Core 5 320はPassMarkでマルチスレッド15222、シングルスレッド4047を記録したと報じられています。
  • 9to5MacやTweakTownによると、Wildcat LakeはA18 Proに対してマルチスレッドで21%上回り、シングルスレッドはほぼ同等です。
  • ただし、MacBook Neoへの対抗はチップ性能だけでは足りず、電池持ち、筐体品質、価格、OS体験まで含めた勝負になります。
  • 一方で、WccftechはAppleが次世代MチップでIntel 18A-Pを使う可能性も報じており、IntelはAppleの競合でありながら、製造側の候補にもなっています。
今回の話は、「IntelがAppleに追いつくか」だけではなく、低価格ノートPCの勝負軸がCPU単体から設計全体へ移っていることを示しています。Intelは性能で返してきましたが、MacBook Neoの怖さは、安さと完成度をまとめて出してきたところにあります。

 

 

Wildcat LakeはA18 Proにどう対抗するのか

IntelのWildcat Lake Core 300は、低価格帯から中価格帯のモバイルPCを狙うチップです。今回話題になっているCore 5 320は、Pコアで最大4.6GHzまでブースト可能とされ、PassMarkではマルチスレッド15222、シングルスレッド4047を記録したと報じられています。

比較対象になるA18 Proは、MacBook Neoに載っているチップです。9to5Macは、Wildcat LakeがA18 Proに対してマルチスレッドで21%上回り、シングルスレッドではA18 Proの4066とほぼ同等だと伝えています。

この数字だけを見ると、Intelはかなりきれいに返してきたように見えます。特に低価格Windowsノートで、A18 Pro搭載MacBook Neoに近い体感性能を出せるなら、メーカー側の選択肢は増えます。

ただし、ここで急いで「Intelが勝った」とは言えません。PassMarkはあくまでベンチマークの一つで、実際のノートPCでは冷却、消費電力、バッテリー容量、筐体設計、メモリ構成、メーカーごとのチューニングがかなり影響します。数字の良さが、そのまま膝の上で使うノートPCの気持ちよさになるわけではありません。

MacBook Neoそのものの立ち位置は、以前まとめたMacBook NeoがiPhoneチップ搭載でPC市場をどう変えるのかでも触れました。A18 Proの強さは、単純な最高性能というより、低価格Macとして必要な軽快さと電力設計を合わせているところにあります。

本当の勝負は、電池持ちと筐体品質にある

MacworldのRoman Loyola氏は、Neoと競うにはチップ性能を合わせたり上回ったりするだけでは足りない、と見ています。ここはかなり現実的です。

低価格Windowsノートは、スペック表だけ見るとMacBook Neoより豪華に見えることがあります。メモリが多い、ストレージが多い、ポートが多い。そういう機種は普通にあります。

でも、MacBook Neoが厄介なのは、99,800円という価格でMacとしての筐体、画面、電池持ち、macOS、Appleエコシステムをまとめて置いてきたところです。性能が近いWindows機が出ても、プラスチック筐体で剛性が弱い、ヒンジが頼りない、ファン音が目立つ、バッテリーが公称ほど持たない、という形になると、使う側の印象はかなり変わります。

Wildcat Lake搭載PCの電池持ちは、現時点ではまだ実機レビュー待ちです。ここがA18 Pro搭載MacBook Neoにどこまで迫れるかで、今回の21%という数字の意味が変わります。

MacBook Neoも万能ではありません。8GBメモリやポート構成など、割り切りはあります。そこはMacBook Neoのベンチマークと8GBの壁でも見てきたところです。それでも、低価格帯で「使っていて安っぽく感じにくいMac」を出されたこと自体が、Windows PCメーカーにとってかなり重い課題になっています。

IntelはAppleの競合であり、製造候補でもある

もう一つややこしいのが、IntelとAppleの関係です。Wildcat Lakeの話では、IntelはAppleに対抗する側です。Windowsノート向けのチップを出し、MacBook Neoの価格性能バランスへ返しているわけですね。

ところがWccftechは、Appleが次世代Mチップの一部でIntel Foundryの18A-Pプロセスを使う可能性も報じています。これは公式発表ではなく、サプライチェーン情報に基づく報道です。AppleもIntelも、現時点で正式に「次世代MチップをIntelで作る」と発表しているわけではありません。

18A-Pは、Intel 18Aと同じ密度を維持しながら、ワットあたりの性能を8%高めるとされています。ワットあたりの性能というのは、同じ電力でどれだけ仕事ができるか、あるいは同じ仕事をどれだけ少ない電力でこなせるか、という意味です。ノートPCやMチップでは、まさに電池持ちと発熱に直結します。

さらにWccftechは、GoogleがTPUv8eでIntelのEMIBを使う見込みとも伝えています。EMIBは、複数のチップを高密度につなぐためのパッケージング技術です。最近の高性能チップは、1枚の大きな半導体だけで作るより、複数の部品を近くに並べて高速にやり取りさせる設計が増えています。

つまりIntelは、Appleに対抗するCPUメーカーであると同時に、AppleやGoogleに選ばれたい製造・パッケージング企業でもあります。ここが今回の面白いところです。MacBook NeoにはWildcat Lakeで対抗しつつ、将来のApple Siliconでは工場側として関わる可能性がある。敵味方というより、半導体業界らしい複雑な距離感になっています。

この話は、以前のAppleがIntel製造を採用する可能性とも同じ流れにあります。ただし、今回もまだ報道ベースです。TSMC中心のApple Siliconが一気にIntelへ移る話ではなく、あっても一部製品や一部世代での併用として見るのが自然です。

99,800円のMacに対抗する難しさ

99,800円という価格は、単なる安値ではありません。Appleがその価格帯にMacを置いたことで、Windowsノート側は「安いから仕方ない」という言い訳をしにくくなりました。

もちろん、Windows PCには自由度があります。メーカーも多く、画面サイズ、メモリ、ストレージ、ポート、タッチ対応、2-in-1など選択肢は広いです。人によっては、MacBook NeoよりWindowsノートのほうが合います。

それでも、MacBook Neoが刺しているのは、毎日使う道具としてのまとまりです。カタログ上のCPUスコアで勝っても、開いたときの剛性感、キーボードのたわみ、スリープ復帰、バッテリー残量の減り方、OSの広告感、初期アプリのノイズが積み重なると、価格帯の印象は大きく変わります。

ぼくとしては、Intelの21%高速という数字はかなり面白いと思います。でも、MacBook NeoがWindows側に突きつけた問いは「どのCPUが速いか」ではなく、この価格で、毎日持ち歩きたいノートPCを作れるのかなんですよね。

 

 

海外の反応:Windows側にもかなり刺さっている

海外メディアの反応を見ると、MacBook Neoの衝撃と、Intelの返しを冷静に見る声が分かれています。

a $599 MacBook is going to look ever so appetising.

599ドルのMacBookは、かなり魅力的に見えるはずです。

Windows Central

価格帯への危機感:Windows Centralは、599ドル(日本では99,800円)のMacBook Neoが中価格帯Windowsノートにかなり強い圧をかけると見ています。特に、これまで「Macは高いからWindows」という選び方をしていた層に、Macという選択肢が入ってきた点を重く見ています。

A fast, affordable CPU is nice, but there's more to it than that.

高速で手頃なCPUは良いものの、それだけではありません。

Macworld

性能だけでは足りないという見方:Macworldは、Wildcat Lakeのベンチマークを認めつつも、低価格ノートの勝負は電池持ちや筐体品質まで含むと見ています。これはかなり納得しやすい反応です。

the multi-core result is impressive, since it leads the Apple A18 Pro by 21%.

マルチコアの結果は印象的です。Apple A18 Proを21%上回っているからです。

TweakTown

Intel側の前進:TweakTownは、Wildcat Lake Core 5 320のマルチスレッド性能をかなり前向きに見ています。実機レビュー待ちではありますが、低価格Windowsノートに使えるチップとして、IntelがようやくMacBook Neoへ返せる材料を持ってきた、という受け止め方です。

ひとこと:Intelの勝負どころはCPUの外側にある

今回のIntelは、かなり分かりやすく数字で返してきました。A18 Proに対してマルチスレッドで21%上回るというのは、見出しとしても強いです。

ただ、ノートPCはCPUだけでできているわけではありません。机の上でファンがうるさくないか。カバンに入れても不安がないか。スリープから開いてすぐ使えるか。バッテリーが昼過ぎに心細くならないか。低価格帯ほど、そういう小さな部分が毎日の印象を決めます。

だから、Wildcat Lakeが本当にMacBook Neoの対抗馬になるかは、Intelだけでは決まりません。HP、Lenovo、Dell、ASUSなどのメーカーが、同じチップを使ってどんな筐体と価格で出してくるか。そこまで見ないと、勝負の形は見えません。

逆に言えば、Intel Foundryの話はもっと長い時間軸です。もしAppleが18A-Pを使うなら、それは「Intel Macに戻る」話ではなく、Apple設計チップの製造先を増やす話です。MacBook Neoをめぐる現在の競争と、次世代Mチップの製造分散。この2つが同じIntelをめぐって同時に動いているのが、いまの半導体業界らしいところですね。

まとめ:MacBook Neoの怖さは、スコアではなく総合力

IntelのWildcat Lake Core 300は、MacBook Neoへのかなり具体的な返答です。Core 5 320はPassMarkでマルチスレッド15222、シングルスレッド4047を記録し、A18 Proに対してマルチスレッドで21%上回ると報じられています。

ただ、MacBook Neoに対抗するには、チップ性能だけでは足りません。99,800円の価格、A18 Proの電力設計、筐体品質、macOS、Apple製品との連携まで含めて、一つのノートPCとしてどう見えるかが問われます。

そして少し先を見ると、IntelはAppleの競合であるだけでなく、18A-Pを通じて次世代Mチップの製造候補になる可能性もあります。まだ報道ベースですが、Intelが「Appleの外側で戦う会社」から、「Apple Siliconの一部を作るかもしれない会社」へ戻ってくるなら、それはかなり大きな構図の変化です。

MacBook Neoの登場で、低価格ノートPCはスペック表の競争から、道具としてのまとまりを比べる段階に入りました。Intelの21%高速はその第一手です。次は、Wildcat Lakeを載せた実際のWindowsノートが、価格、電池持ち、質感まで含めてどこまでMacBook Neoに迫れるかですね。

ではまた!

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Source: Apple / 9to5Mac / Wccftech / TweakTown / Macworld / Windows Central