
✅この記事では、M5チップ搭載のMacBook Proで『サイバーパンク2077』をプレイした実測結果をもとに、M4世代との性能差やMacの“ゲーム機化”がどこまで進んだのかをやさしく整理します。
- レイトレーシングモードで“190%アップ”──M5の底力
- レイトレーシングモードって何?
- 冷却構造の違いが生む安定性
- M5 GPUは“AIとグラフィックスのハイブリッド”へ
- “ゲーム機としてのMac”が見えてきた
- まとめ:Macが“遊べるマシン”へ進化した理由
どうも、となりです。
Macでゲームを遊ぶ──ほんの数年前までは、ちょっと無理のある話でした。でも、M5世代に入って流れが変わりつつあります。今回は、海外YouTuber The Tech Chap の実測をもとに、「M5 MacBook Proがどこまでゲームで戦えるようになったのか」を見ていきましょう。
レイトレーシングモードで“190%アップ”──M5の底力
IT之家(ITHome)が伝えたところによると、M5チップ搭載の2025年版MacBook Proは、M4 MacBook Airと比べて『サイバーパンク2077』で最大190%の性能向上を示しました。光線追跡(レイトレーシング)をオンにした状態では、M5機が平均58FPSに対して、M4機はわずか20FPS。まさに「別世界」といえる差です。
レイトレーシングをオフにすると、M5機が75FPS、M4機が48FPS。差は56%程度に縮まりますが、それでもProモデルのパワーは明らかですね。
レイトレーシングモードって何?
レイトレーシング(Ray Tracing)とは、光の動きを“本物の光”のようにシミュレーションして、よりリアルな反射や影の表現を描く技術のことです。これにより、ガラスや水面に映る光の反射、夜の街に差し込むネオンの照り返しなどが、ぐっと自然に見えるようになります。
ただし、そのぶん計算量が非常に多く、GPUに大きな負荷がかかります。だからこそ、このモードを快適に動かせるかどうかは、そのマシンの“本当の実力”を測る試金石なんです。
M5 MacBook Proがこのレイトレーシングモードで58FPSを出せた、というのはつまり、MacのGPUがゲーミング水準に近づいているということでもあります。
冷却構造の違いが生む安定性
この差を生んだ要因として、冷却設計の違いが大きいと見られます。M4版MacBook Airはファンレス構造で、負荷が続くとクロックが落ちやすいのに対し、M5版MacBook Proはデュアルファンを備えた本格的な冷却システムを採用。長時間の高負荷状態でも安定して高パフォーマンスを維持できるんです。
ゲーム中に「熱でパフォーマンスが落ちる」という弱点が、ようやく解消されつつあるわけですね。
M5 GPUは“AIとグラフィックスのハイブリッド”へ
M5シリーズではGPUが刷新され、Neural Accelerator(AI処理ユニット)を内蔵。これにより、光追レンダリングやAIアップスケーリングなど、ゲーム体験を底上げする技術がリアルタイムで動作できるようになりました。
「GPUでAIを回す時代」が現実のものになりつつあります。実際、M5ではグラフィック性能がM4比で約45%、AI応答が約3.6倍高速化しています。こうした進化が、ゲームだけでなく映像制作や3Dモデリングにも効いてきそうです。
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“ゲーム機としてのMac”が見えてきた
もちろん、まだWindowsゲーミングPCのように“何でも動く”わけではありません。とはいえ、『サイバーパンク2077』のような重量級タイトルをこれだけ快適に動かせるのは快挙です。AppleがMetal 3の最適化やゲーム移植ツールキットを整備してきた努力が、ようやく形になってきたと言えるでしょう。
かつては「Macでゲームなんて」と笑われていた時代が、気づけば過去の話に。M5 MacBook Proは、“クリエイター機”から“万能ノート”へと静かに進化しています。
まとめ:Macが“遊べるマシン”へ進化した理由
M5チップは、単なるCPUアップデートではなく、GPUと冷却設計の両面からMacの限界を押し広げました。これまで重すぎた『サイバーパンク2077』が、レイトレーシングモードで快適に動く──その事実こそが、Macが“仕事専用”から“遊べるマシン”へ変わり始めた証です。
ではまた!
Source: IT之家, The Tech Chap, Apple Newsroom
