
✅ 修理サイトiFixitが公開したM5 MacBook Proの分解動画が注目を集めています。 MacRumorsによると、外観は前世代のM4モデルとほとんど同じですが、内部にはちょっとした変化がありました。 その小さな変化こそ、Appleが“修理にちゃんと向き合い始めた”サインかもしれません。
- 要点まとめ──MacRumorsとiFixitの報告より
- “Day-One修理ガイド”という小さな前進
- それでもバッテリー交換はまだ大変
- 構造の美しさと整備性、そのはざまで
- 内部から見えた“Appleの設計思想”
- ようやく見えてきた“直せるMacBook”への道
- Reddit/SNSの反応まとめ
- まとめ:M5 MacBook Proは“静かな進化”で確実に前へ
どうも、となりです。
新しいM5 MacBook Proを手にしても「前と同じじゃない?」と感じた人も多いはず。 でも中をのぞいてみると、Appleがひそかに方向転換し始めている気配が見えてきました。 今回はiFixitの分解動画から、その“気づかれにくい進化”を一緒に見ていきましょう。
要点まとめ──MacRumorsとiFixitの報告より
- M5チップ+高速SSD+最大4TB構成:性能アップと転送速度の大幅向上。
- デザインは前世代と共通。外観上の変化はごくわずか。
- バッテリー容量は72.6Wh(M4の72.4Whからほんの少し増加)。
- トラックパッドを外さずに中央セルのプルタブにアクセス可能に。
- 修理スコアは10点中4点。Apple公式の手順では全分解が必要。
- 新しい取り組み:発売日から修理マニュアルを公開/安全手順の改善。
“Day-One修理ガイド”という小さな前進
iFixitがまず注目したのは、Appleが発売日当日から修理マニュアルを公開していたこと。 しかもその手順の最初には、「バッテリーマネジメントシステム(BMS)のケーブルを先に外す」と明記されています。 バッテリーをつないだままでも安全に作業できるようにしているわけです。
これまでは“電源を切っても油断できない”構造でしたが、今回はそのあたりがしっかり整理されていて、 iFixitも「Appleが安全手順をここまで丁寧に整えたのは初めて」と評価しています。
それでもバッテリー交換はまだ大変
とはいえ、Appleの構造が劇的に変わったわけではありません。 現状、バッテリーは筐体とキーボードが一体になった状態でしか販売されておらず、 公式の手順どおりにやろうとすると、ほぼ全パーツを外す必要があります。
動画では分解担当者が「これ全部やり直しか…No thank you」とぼやく場面も。 12本のプルタブを外す工程も、経年劣化で粘着剤が固まっているとかなりの根気が必要です。 それでも今回は、トラックパッドを外さなくても中央セルに手が届くようになった点が大きな進歩。 iFixitも「地味だけど、これはうれしい改良」とコメントしています。
構造の美しさと整備性、そのはざまで
内部を見ていくと、ファンやポートは相変わらずロジックボードの下。 掃除や交換にはすべてを取り外す必要があり、修理性は依然として高くありません。 それでもAppleがここまで複雑な構造を採用しているのは、静音性・強度・密閉性などを優先しているからでしょう。
iFixitは「冷却効率とデザインを取る代わりに、修理性が犠牲になっている」と分析。 ただし、ポートのモジュール化が進んでいる点は希望の光。 「交換できるけどたどり着くのが大変」という構造から、次の一歩が期待されます。
内部から見えた“Appleの設計思想”
分解では、スピーカーが接着剤で固定されている様子や、 ヒンジ・アンテナまわりの複雑な組み立て、Touch IDの取り外し工程まで丁寧に確認されています。 Appleが目指しているのは、部品単位でのモジュール化よりも、精密さと完成度を最優先する設計のようです。
それでもiFixitは、「もしAppleがバッテリーを単体販売するようになれば、修理性は大きく改善する」と前向きにコメント。 Repair Assistantによるペアリングの自動調整など、改善の兆しも見え始めています。
ようやく見えてきた“直せるMacBook”への道
これまでのMacBookは「開けること」自体が挑戦でした。 でもM5世代では、ほんの少しだけ作業者にやさしい方向へと舵を切っています。 ユーザー自身で直すのはまだ難しいですが、“直せる設計に近づいている”のは確かです。
個人的には、Appleがようやく「直す文化」を意識し始めたことがいちばんのニュースだと思います。 性能アップよりも、こうした設計思想の変化にこそ注目したいところです。
Reddit/SNSの反応まとめ
- 「Apple公式のバッテリー交換手順が“底面ケース全体の交換”になっているのは、店舗作業を前提にしているからでは」という冷静な分析。
- 「実際はDIY修理の方が簡単。トラックパッドを外す必要がなくなり、粘着テープも引き出しやすくなった」と、iFixitの記事タイトルを“誇張”とみなす意見も。
- 「“Crazy procedure”という表現は過剰では?」と、見出しの煽り方に疑問を持つ声も一部で見られた。
- 「Appleが公式で部品交換を難しくしているのは、修理マージンを維持するため」とする批判的な意見も根強い。
- 「安全面を考えれば、バッテリー単体よりアセンブリ交換の方が合理的」という設計側への理解を示すコメントもあった。
- 「昔のMacBookは2秒で電池が替えられたのに」「なぜあの時代に戻れないのか」と、旧モデルを懐かしむ声も。
- 「iFixitの採点は“開けやすさ偏重”で公平じゃない」と批判するユーザーと、「そうは言っても透明性がある」と擁護するユーザーが議論。
- 「iPhone 17では“電子デボンディング接着剤”で簡単に剥がせるのに、MacBookでは未採用なのが残念」と技術的な比較を挙げる意見も。
総評:DIY派・公式派の意見が大きく割れており、“修理性”をどう評価するかが引き続き議論の焦点になっている印象です。
まとめ:M5 MacBook Proは“静かな進化”で確実に前へ
まとめ:M5 MacBook Proは、性能よりも「修理しやすさ」に一歩踏み出したモデル。 バッテリー単体販売はまだ先ですが、安全性や構造の改善には明確な変化があります。 Appleが次にどんな手を打ってくるか──その流れを見届けたいですね。
ではまた!
Source: MacRumors, iFixit