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iPhone 17/17 Pro/Airでセルフ修理が解禁──ただし日本はまだ対象外

iPhone 17/17 Pro/Air

✅この記事では、iPhone 17シリーズとiPhone Airがセルフリペア対象に追加されたというニュースをやさしく整理します。
Appleが展開するSelf Service Repairプログラムに、最新4機種が正式対応しました。現時点では日本は対象外ですが、今後の拡大を見据えて、仕組みとその意味をわかりやすく見ていきます。工具のレンタルも始まり、「自分で直す」という選択が少しずつ現実になってきました。

どうも、となりです。
Appleが“自分で直せるiPhone”をどこまで本気で実現するのか——そんな話題、気になっていた方も多いのではないでしょうか。
今回、iPhone 17/17 Pro/17 Pro Max、そしてiPhone Airが対象に加わりました。単なるパーツ販売ではなく、「自己修理を一つの選択肢にする」という姿勢が見えてきます。

要点まとめ

  • 対象機種:iPhone 17/17 Pro/17 Pro Max/iPhone Air
  • 提供地域:米国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツなど欧州主要国(日本は未対応)
  • 対応部品:ディスプレイ、バッテリー、カメラ、ロジックボード、スピーカーなど
  • レンタル工具:7日間49ドル(米国価格)
  • 公式マニュアル:Apple公式サイトで無料公開(各機種別PDF)
    - iPhone 17
    - iPhone Air
    - iPhone 17 Pro
    - iPhone 17 Pro Max

Appleが広げた“自分で直す”の選択肢

今回の拡張では、バッテリーやカメラ、スピーカーなどを正規パーツで交換できるようになりました。さらに工具のレンタルにも対応し、これまで「修理=Apple Storeだけ」という常識に変化が出ています。

これまでiPhoneの修理性については、iFixitのAir分解レポートでも、「薄さと防水性の優先が修理の壁になっている」と指摘されていました。今回の動きは、そうした構造を大きく変えずに、“アクセスしやすく”する工夫が見えるアップデートです。

なお、Self Service Repairの運営はApple自身ではなく、認定パートナーが担っています。修理後には「コアパーツ」と呼ばれる主要部品(バッテリーやディスプレイなど)を返送する仕組みがあり、返却すれば一部代金がクレジットされます。環境配慮とリサイクルの両立を意識した設計なんですよね。

iPhone Airも対象に:軽さと修理性の両立

中でも注目はiPhone Air。あの軽さを支える超コンパクト設計は、内部の余白がほとんどなく、修理が難しいと言われてきました。
以前の分解レビューでは「修理性3/10」とされていましたが、今回は公式部品とマニュアルが用意され、安心して作業できるようになりつつあります。

ちなみにAirの内部構造は、透明筐体改造で話題になった透明モデルの検証でも見られたように、軽さと一体化のバランスが非常に精密。そのAirをセルフ修理対象にしたのは、Appleの方針転換を象徴しているように思います。

セルフ修理の費用感:実際いくらかかる?

対応機種の拡大と同時に、9to5Macが修理パーツ価格をまとめています。実際の「自己修理コスト」を見ると、まだ気軽に手を出せるレベルではない印象です。

iPhone 17

  • 背面ガラス:$159(約23,900円)
  • バッテリー:$99(約14,800円)
  • ディスプレイ:$329(約49,400円)
  • 筐体+バッテリー一体:$236(約35,400円)
  • フロントカメラ:$199(約29,800円)

iPhone 17 Pro/Pro Max

  • 背面ガラス:$159(約23,900円)
  • バッテリー:$119(約17,800円)
  • ディスプレイ:Pro $329/Pro Max $379(約49,400〜56,800円)
  • 筐体+バッテリー:$299(約44,800円)
  • フロントカメラ:$199(約29,800円)

iPhone Air

  • 背面ガラス:$159(約23,900円)
  • バッテリー:$119(約17,800円)
  • ディスプレイ:$329(約49,400円)
  • 筐体+バッテリー:$299(約44,800円)
  • フロントカメラ:$199(約29,800円)

価格を見てもわかるように、セルフ修理は「安く直す」というより、自分の手で直したい人のための仕組みに近いです。
Appleは“正規部品で安全に直せる環境”を整えつつ、修理文化そのものを広げようとしている段階なんですよね。

こうして見ると、自己修理は“自由に選べる道”ではあっても、現時点では費用もリスクも高めです。正規店より安いとは言いづらく、時間や失敗リスクを考えると、実際には多くの人にとってプロ修理の方が合理的なんですよね。

 

 

iPhone 17 Proシリーズの「直しやすくなった部分」

Pro系では背面ガラスとバッテリーの固定構造が見直され、分解レポートにもある通り、バッテリー接続部が独立化されました。これにより、ヒートガンを使う範囲が減り、DIYでも安全に交換しやすくなっています。

また、冷却構造の改善も進んでおり、SSD冷却の改良Vapor Scratchgateの分析で見られるように、Appleが“熱”の設計を真剣に見直し始めています。この変化が、結果的に修理性の向上にもつながっているわけです。

Appleの“歩み寄り”と、まだ残る壁

このプログラムの背景には、“Right to Repair(修理する権利)”をめぐる世界的な議論があります。Appleは完全に門戸を開くというよりも、一定の条件下でユーザーの自由を認める形でバランスを取っている印象です。言い換えれば、規制や批判に正面から応じつつも、自社の品質基準は崩さない“現実的な歩み寄り”なんです。

とはいえ、自己修理がすべての人に向いているわけではありません。Apple自身も「電子機器の修理に慣れたユーザー向け」と明記しており、保証やコストのリスクは残ります。
それでも、「分解=即アウト」という時代から、一歩ずつ変わってきているのは確かです。
こうした流れの背景には、EUの修理権法制化や環境対策の圧力もありますが、それを単なる“義務対応”ではなく、体験として整えてくるあたりがAppleらしいですよね。

日本での提供見通し

現時点で日本はまだ対象外ですが、Appleは2024年にMacやiPadの一部を同プログラムの日本語版に対応させています。
パーツ供給やコストの壁はありますが、いずれ日本でも「正規部品で安心して自分で直せる」日が来るはずです。

Redditの反応まとめ

  • 旧部品返却クレジット込みでのバッテリー価格(例:iPhone 17 Proが約$61.88)が「意外と安い」と好意的な声。
  • 正規工具の販売に加えて、7日間/$49での工具レンタル提供が評価され、「単発修理で道具を無駄にしない」と歓迎する意見。
  • 環境面では「カーボンニュートラル(相殺)」と「カーボンフリー(排出ゼロ)」の違いに触れる議論。後者と誤解されがちだが、前者でも意義はあるとの整理。
  • iPhone修理工具は専用性が高く、粘着剤の位置など熟練が必要との指摘。DIYは難易度が高いという慎重論。
  • 「DIYで学ぶ楽しさ」vs「Appleの保証で安心」の価値観対立。壊した場合のカバーを重視して正規修理を選ぶ声も多い。
  • 工具レンタル費を含めると節約効果が薄れるケースもあり、総コストで見ると正規修理が現実的という見方。
  • MacBookはバッテリー交換がボトムケースごとで高額になりがち、価格見直しを求める不満。
  • 価格感の比較例として、ある機種で「Apple修理$379/正規パーツ$318/非正規$45」との投稿があり、正規を選ばせる価格設計では、との皮肉も。
  • 話題が派生してiOS 26系への不満も噴出。キーボードやUIのもたつき、ウィンドウ化仕様への違和感、設定のトグル見落としの指摘、クリーンインストール推奨など。
  • 「古い機種の体感劣化」が買い替え動機になっているとの声や、「意図的では」と疑う感情的反応も見られる。

総評:価格や公式ツール提供は歓迎ムードだが、DIYの難易度・保証リスク・総コストで評価が割れ、周辺ではiOSの品質不満が議論をかき消すほど強く表れています。

まとめ:修理が“選べる時代”へ

今回のセルフリペア拡大は、単なるパーツ提供ではなく、Appleが少しずつ“閉じた設計”を開いていく流れの一部です。
薄さと美しさの裏にある“直せなさ”を、どうバランスさせていくのか。これからのAppleにとって大事なテーマになりそうです。
あなたは、自分でiPhoneを直せる未来をどう思いますか?

ではまた!

※この記事はMacRumorsによる報道をもとに構成しています。分解や改造を推奨するものではありません。修理は必ず正規のサポート窓口をご利用ください。

 

 

Source: MacRumors, 9to5Mac, Apple Self Service Repair Program, iFixit