
✅この記事では、9to5Macが報じたiPhone Foldの独自設計3要素──パンチホールカメラ・独自ディスプレイ・ボタンレス左側面──を、なぜそうなったかという構造的な背景まで含めて追います。Appleが「初めて」を積み重ねた折りたたみiPhoneの全体像が、少しずつ見えてきました。
- 要点まとめ:3つの「Apple初」と、Face IDが消えた理由
- 詳細解説:なぜそうなるのか、一つひとつ追ってみます
- 注目したいポイント:Face IDの廃止を「退化」と見るか「割り切り」と見るか
- 海外の反応:困惑と期待が半々、Androidユーザーからは「やっと来たか」
- ひとこと:Appleが「初めて」を3つ重ねる意味
- まとめ:薄さのために何を捨て、何を得るのか
どうも、となりです。
今年はApple創業50周年です。1976年のガレージから数えてちょうど半世紀、という節目の年に、Appleがずっと「やらない」と思われてきた折りたたみスマートフォンをついに出す──というのは、なかなか象徴的な流れだなと思っています。
そのiPhone Foldについて、9to5Macが「Apple製品として初めてとなる3つの独自設計がある」と報じました。リーク情報ですが、内容の一つひとつが「なぜそうなるのか」を説明できる形になっているので、噂の精度としてはかなり筋の通った話です。折りたたみiPhoneの最新噂まとめでも触れてきた流れと、今回の内容がきれいにつながります。
要点まとめ:3つの「Apple初」と、Face IDが消えた理由
今回の報道でわかったことを先にまとめておきます。3点とも「Apple製品では初めて」の要素で、それぞれが独立した理由ではなく、お互いに連動している設計判断です。
- パンチホール型フロントカメラ:前面ディスプレイにカメラ穴を空けるデザイン。Androidでは一般的ですが、Apple製品では初採用の見込み。
- フロント・インナー両面で独自の画面比率:フロントディスプレイは通常のiPhoneより横幅が広く、開いた状態は「小さな本やノート」に近い形。iPad miniに近いサイズ感ですが、向きが独自です。
- 左側面が完全ボタンレス:音量ボタンとアクションボタンが両方消えます。ヒンジの構造とメイン基板の配置が理由で、バッテリーと画面構造のスペース確保に充てられます。
これとは別に、薄さの制約から認証の仕組みも変わります。
- Touch ID採用・Face ID非搭載:デバイスの薄さからFace IDのセンサー群を2か所収める余裕がなく、代わりに側面ボタン式のTouch IDを採用。この判断がパンチホール化を可能にしています。
詳細解説:なぜそうなるのか、一つひとつ追ってみます
① パンチホール型フロントカメラ

iPhoneはiPhone X以降、フロントカメラや顔認証センサーをノッチ(切り欠き)に収めてきました。その後、Dynamic Islandという形に進化しましたが、カメラ周りの領域を確保するという発想は変わっていません。Dynamic Islandが横長の形をしているのも、フロントカメラに加えてFace IDのセンサー類(赤外線カメラやドットプロジェクターなど)を同じ場所に収めているからです。
パンチホールはそこから一歩進んで、カメラの穴だけをディスプレイに空ける形です。周辺センサーを置くスペースが不要になるため、その分だけ画面の有効領域が広がります。Androidでは数年前から主流になっていた設計ですが、Appleがこれを採用するのはiPhone Foldが初めてになる見込みです。
ただし、パンチホール化が成立したのは次の「Face IDを外す」という判断とセットです。Face IDはカメラだけでなく、赤外線センサーやドットプロジェクターなど複数のパーツが組み合わさって動いています。それらを前面に置かなくなったことで、小さな穴だけに絞れるようになりました。
② Face ID廃止・Touch ID採用
折りたたみiPhoneはフロントとインナーの2枚ディスプレイを持ちます。Face IDのセンサー群をどちらにも対応させるには2セット分のスペースが要ります。ところがデバイスの薄さを優先した結果、それが物理的に難しくなりました。
折りたたみiPhone、Face ID非搭載で側面Touch IDへ?でも整理しましたが、この判断は「Face IDが嫌いだから捨てた」のではなく、薄型化という設計上の優先順位から導かれた構造的な結論です。
採用されるのは側面ボタン式のTouch IDです。iPad AirやiPad miniで使われているものと同系統の仕組みで、電源ボタンに指紋センサーが内蔵されています。普段使いの場面でパスコードを打つ頻度が増えるかどうかは、使い方次第ですが、マスク着用時の認証はTouch IDのほうが確実という見方もあります。
また、折りたたみiPhoneのUDC+Face ID非採用の背景でも触れた通り、画面内Face IDという選択肢もゼロではありませんでしたが、今回の設計段階では採用されない方向です。UDC(ディスプレイ下にカメラを置く技術)は成立しつつあるものの、製品として出せる段階にはまだ間があります。
③ 独自の画面比率と「本のような」形状

フロントディスプレイは通常のiPhoneより横幅が広い比率になります。閉じたまま使う画面が「縦長の板」ではなく、少し横に広い形。開くと「小さな本やノート」に近い比率になり、iPad miniのサイズ感に近いとされていますが、向きが独自です。
既存のiPhoneとは明らかに違う縦横比で、iPadとも違う。そのどちらでもないカテゴリを作ろうとしているように見えます。これは単に「折りたたんだら画面が大きくなる」以上のことを狙っている可能性があります。
インナーディスプレイについても、Appleがこれまで使ってきたどの画面比率とも異なる独自サイズになる見込みです。iOS 27ではFold向けのマルチタスク機能が準備されているという話もあり、iOS 27最大の変化はFold専用マルチタスクを読むと、この独自比率がどう活きるかの文脈が見えてきます。
④ ボタンレスな左側面

これが今回の中でいちばん大きな変化かもしれません。iPhoneの左側面には音量ボタン2つとアクションボタンが並んでいますが、iPhone Foldではそれが全部なくなります。
理由はLeaker・Instant Digitalが伝えたところによると、2つあります。ひとつは左側面にヒンジ機構のスペースを確保する必要があること。もうひとつは、メイン基板が右側に配置されているため、左側のボタンに電気を流すためのワイヤーをディスプレイの下を横切るように這わせる必要があり、それを避けたということです。
空いたスペースはバッテリーと画面構造に充てられます。折りたたみiPhoneのヒンジコストでも触れましたが、ヒンジは内部スペースを相当食います。ボタンを省くことは、その帳尻を合わせる手段のひとつでもあります。
ただ、音量調節やアクションボタンで使っていた機能はどこかに移す必要があります。右側面のボタンで代替するのか、ソフトウェアで補うのか──この部分はまだ明らかになっていません。iPhoneをずっと使ってきた人ほど、左手の指が無意識に音量ボタンを探しに行く場面があると思うので、ここは正直ちょっと気になっています。
注目したいポイント:Face IDの廃止を「退化」と見るか「割り切り」と見るか
Face IDはiPhone Xで登場して以来、Appleの認証技術の看板として扱われてきました。それが折りたたみiPhoneでは「スペースがないから載せられない」という理由で外れる。これを退化と見る声は当然出てきます。
ただ、逆の見方もあります。Touch IDは使い方によってはFace IDより素早く、より確実に動きます。特に折りたたみという形状を考えると、画面を開く前から認証が完了できるという動線もあり得ます。「Face IDでないと困る」という場面がどれくらいあるかは、人によってかなり違います。
もっと踏み込んで言えば、Appleがこの判断をしたのは「薄さ」を最優先にしたからです。薄さを犠牲にして両面Face IDを積む選択肢もあったはずですが、そうしなかった。それは折りたたみiPhoneの「売り」として、認証の方式よりフォームファクタの印象を重視した判断だと読めます。
iPhone 18 ProではDynamic Islandがわずかに縮小するという噂もありますが、こちらは公式が何も発表していない段階です。Foldのパンチホール化は、ProラインのFace ID継続とは切り離して考えたほうが実態に近いと思います。
海外の反応:困惑と期待が半々、Androidユーザーからは「やっと来たか」
9to5Macの報道を受けて、RedditではFace ID廃止の話を中心にかなり活発な反応がありました。温度は「驚き」と「歓迎」が混在している感じです。
Apple actively choosing to ditch Face ID and bring back Touch ID just so they can shave a few millimeters... is a wildly aggressive design choice.
(わずか数ミリを削るためだけにFace IDを捨ててTouch IDを復活させるというのは、Appleにしては猛烈にアグレッシブな設計判断だ。)
Apple: "We think you will love it!" - after Samsung beta tests it for 5 years.
(Appleは「皆さんに気に入ってもらえるはずです!」と言うんだろうね。Samsungが5年間ベータテストしてくれた後にさ。)
I despise Face ID with a passion. Looking forward to the fold with Touch ID, just like my iPad Air.
(Face IDは大嫌いなんだ。iPad AirみたいにTouch IDを搭載した折りたたみiPhoneが出るのを心待ちにしているよ。)
となりの見方:「アグレッシブ」という表現はけっこう的確だと思います。Appleはここ数年、技術的に成立してから出す、という姿勢を守ってきました。折りたたみはSamsungが先行して5年以上のデータがある領域ですが、それでも「出すタイミング」をここまで引っ張ったのはAppleらしい慎重さです。そして今回、Face IDという自社の看板技術を外すことも辞さない──このあたりに、「iPhone Foldを本当に薄く美しく仕上げる」という強い意志が透けて見える気がします。
ひとこと:Appleが「初めて」を3つ重ねる意味
パンチホールカメラ、独自の画面比率、ボタンレス左側面──この3つがすべてApple初というのは、iPhone Foldが既存のiPhoneの延長線上にはない製品として設計されているということだと思います。
Touch IDへの切り替えも合わせると、手に取ったときの感触はiPhoneとも、iPadとも、既存の折りたたみAndroidとも違うはず。それを「混乱」と感じるか「新しさ」と感じるかは、触ってみるまでわかりません。少なくとも、Appleが「iPhoneの派生品として出すつもりはない」という強さは伝わります。
まとめ:薄さのために何を捨て、何を得るのか
iPhone Foldの設計は、「薄くする」という一点から逆算して決まった部分が大きいように見えます。Face IDが消えてTouch IDになったのも、左側面のボタンがなくなったのも、構造上の余白を作るための選択です。
パンチホールカメラはAndroid的に見えますが、Face IDセンサー群を前面から外した結果として必然的にそうなった形です。Appleが「Androidに追いついた」というより、薄型化という設計要件を突き詰めた先に同じ形が現れた、という見方が実態に近い気がします。
発売は2026年後半と報じられていますが、具体的な日付も、日本での展開・価格も、この時点ではまだ未発表です。折り目と価格とTouch IDをめぐる噂の積み上がりも含めて、続報を追っていく価値はあります。
ではまた!
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iPhone Foldの比較対象として今もっとも参照されている折りたたみスマートフォン。Samsung Galaxy ZシリーズやPixel Foldと実機で感触を確かめておくと、iPhone Fold登場時の判断材料になります。
Source: 9to5Mac