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ドコモ社長がeSIM障害を謝罪――iPhone 17発売日の混乱と今後の改善

NTTドコモのロゴ

✅この記事では、NTTドコモの11月4日(日本時間)の決算説明会で語られた「eSIMトラブルへの謝罪」を整理します。iPhone発売初日に起きた混乱の背景、設備障害の原因、そしてeSIM専用モデルがもたらす新しい課題を、順を追って見ていきます。

どうも、となりです。

2025年9月19日。iPhone 17シリーズとiPhone Airが日本で発売されたその日に、ドコモのeSIMサービスに不具合が発生しました。通信が使えなくなった人が相次ぎ、X(旧Twitter)でも「開通できない」「連絡がつかない」といった投稿が並びました。 その後、11月4日の決算説明会で、ドコモの前田義晃社長が「対応が十分ではなかった」と正式に謝罪しました。今回は、何が起き、どこに課題があったのかを整理します。


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要点まとめ

  • 障害の発生:2025年9月19日16:30〜20日9:36にかけ、ドコモでeSIMの開通手続きができない不具合が発生(iPhone 17各機種/iPhone Airに影響)。
  • 原因と対応:ドコモの設備故障が原因とされ、後日返金対応を案内。
  • 社長の謝罪:決算説明会で「想定を上回る申し込み」「対応が不十分だった」と説明。再発防止を約束。
  • 背景:iPhone 17シリーズとiPhone Airは日本初のeSIM専用モデル(物理SIMなし)。システム障害がそのまま通信不可につながるリスクが明らかに。

発売初日の“詰まり”──eSIM専用モデルの壁

これまでのスマホでは、物理SIMを差し替えることで通信を復旧できました。 しかしeSIMは、通信契約の情報をネット経由で書き込む仕組みです。ドコモでは申し込みが殺到したタイミングで設備障害が発生し、開通処理が詰まってしまいました。 結果、せっかく新しいiPhoneを手にしたのに通信ができず、Wi-Fi環境でしか使えない“高級iPod状態”になる人も出てしまったのです。

公式発表とその後の流れ

ドコモは障害の時間帯を公表し、原因を設備故障と説明しました。 22日には返金対応の案内を出していますが、ユーザーからは「もっと早く周知してほしかった」「障害情報をトップページに載せてほしい」といった声も多く寄せられました。 技術的な原因よりも、情報が届かなかったことへの不安が印象を悪くした面が大きいようです。

 

 

11月4日の決算説明会:謝罪と再発防止の約束

前田社長は「申し込みが想定を上回り、対応が追いつかなかった」と説明し、「今後はこのようなことがないように備える」と述べました。 今回の問題は、単なるアクセス集中ではなく、eSIMという仕組み自体が“通信の入口”に依存している構造的なリスクを浮かび上がらせました。

eSIM専用化の課題と改善への道

eSIMの利点は、店頭に行かずネットだけで契約ができる手軽さです。ただ、それは「すべてがオンラインで動く」ことが前提になっています。 今回のように設備が一部止まるだけで、契約・開通・通信の全部が止まってしまうのが難点なんです。

この仕組みを安定させるには、3つの工夫が必要です。

  1. アクセス集中を緩和する仕組み(申込を分散させ、混雑を可視化)
  2. 障害時の代替ルート(店頭発行や一時QRコードなどのオフライン対応)
  3. リアルタイムの状況表示(「今どれくらい混雑しているか」が見えるページ)

物理SIMが「カードという保険」だった時代から、eSIM時代では「運用の工夫こそが保険」になるわけです。

なお、iPhone 17シリーズのeSIM設定や乗り換えの手順については、 こちらのiPhone 17向けeSIMガイド で詳しく解説しています。今回のトラブルを踏まえて設定を見直したい方は参考になると思います。

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ひとこと:SIMは“モノ”から“しくみ”へ

今回の障害は、通信の仕組みが目に見えないところで動いていることを改めて実感させました。 カードを差し替える手間がなくなった一方で、システムの信頼性が直接ユーザー体験を左右する時代に入っています。 障害を完全に防ぐことは難しいですが、「見える形で知らせる」「混雑時に少し待ってもらう」といった工夫だけでも、安心感はずっと変わります。 ドコモの今回の反省が、次の発売日の混乱を防ぐきっかけになるといいですね。

まとめ:eSIM時代の“初期トラブル”は通過点

  • iPhone 17発売日に起きたeSIM障害は、設備故障と申込集中が重なったことで発生。
  • eSIM専用化により、通信の入り口がシステム一本に集約されるリスクが明らかに。
  • 改善のカギは、運用の柔軟さと情報の見える化。安心して使える仕組みづくりが今後のテーマ。

新しい仕組みには、必ず最初の“つまずき”があります。それを次につなげる努力こそ、技術が成熟するプロセスなんですよね。

ではまた!

 

 

Source: ITmedia, ASCII.jp, ドコモ「お知らせ」