となりずむ

Appleを理解して翻訳する。それが「t0nAr1sm(となりずむ)」

iPhoneは20年後も現役か。Apple Glasses「スマホ置換説」をSF作家が撤回

Apple Glassesのコンセプト画像。カラフルな背景にスマートグラスとApple風ロゴを重ねたイメージ

✅この記事では、iPhoneが将来スマートグラスに置き換わるのかという議論について、SF作家ニール・スティーヴンスン氏の見解変更とApple側の発言を手がかりに現在の現実的な見通しを確認します。

メガネ型デバイスの未来像がどこまで現実に近いのか、20年単位の時間軸で位置づけます。

どうも、となりです。

スマートグラスがスマートフォンを置き換えるという話は、ここ10年以上ずっと繰り返されてきました。ところが、その中心人物のひとりだったニール・スティーヴンスン氏自身が見方を変えたことで、議論の重心が少し動いています。

Appleの幹部発言とも並べて見ると、「いつ置き換わるか」という話より、「そもそも置き換わるのか」が現実的なテーマになってきました。前提としてApple側がヘッドセットから日常向けのメガネ型へ重心を移しつつある流れは、Vision Pro開発停止の裏で進むスマートグラス計画でも見えていました。

要点まとめ:スマートグラスは“次”でも“代替”とは限らない

今回のポイントは、スマートグラスの可能性が否定されたというより、スマートフォンの寿命が思っていた以上に長いかもしれないという見方が強まった点です。複数の立場の発言を並べると、時間軸のズレがはっきり見えてきます。

  • 『スノウ・クラッシュ』の著者ニール・スティーヴンスン氏がスマートグラス置換説を撤回
  • 同氏は20年後も人々はスマートフォンを見ていると予測
  • Apple幹部は2019年に約10年後にiPhoneが置き換わる可能性を示唆
  • Eddy Cue氏も10年後にiPhoneが不要になる可能性に言及
  • Google Glassは装着カメラの心理的抵抗という課題を残した
  • ノートPCの例からスマホも数十年単位で残る可能性が指摘されている
  • Apple GlassesはiPhoneではなくApple Watchに近い役割という見方もある
つまりスマートグラスは登場しても、すぐにiPhoneの役割を奪う形にはならない可能性が現実的になってきました。

詳細解説:置き換わるはずだった未来が変わった理由

ニール・スティーヴンスン氏は、かつて「20年以内にスマートグラスがスマートフォンを置き換える」と語っていました。しかし現在はその見方を撤回し、20年後も人々は手元の長方形を見続けていると予測しています。

ここが象徴的なのは、単なる技術の遅れではなく装着型デバイスの現実的な摩擦が理由として挙げられている点です。顔に常時装着する機器は、ポケットに入れる機器とは性質がまったく違います。

Apple側の発言も同時に見ておくと、2019年の社内プレゼンテーションで語られたのは絶対的な予言というより、当時の技術ロードマップ上の目安に近い話です。メガネ型デバイスが約10年後(2029年頃)にiPhoneを置き換える可能性がある、という方向感でした。

さらにAppleのシニアバイスプレジデントであるEddy Cue氏も、公聴会で10年後にはiPhoneが不要になっているかもしれないと述べています。これは競争環境が技術を変える可能性を指した発言です。

つまりApple内部でも「置き換えが起きる可能性」は検討されてきましたが、それが確定したロードマップとして提示されたわけではありません。発売時期や製品像の組み立て方に幅がある点は、Apple Glassesのローンチ戦略を見てもかなりはっきりしています。

2026年の今は、その時間軸をそのまま信じられる空気でもありません。Vision Proがすぐに日常機器の中心へ入ったわけではない現状を見ると、Appleもかなり慎重に進めているはずです。

一方で9to5Macのベン・ラブジョイ氏は別の視点を示しています。1984年に登場したクラムシェル型ノートPCが現在も基本形を維持している点を例に、スマートフォンも20年以上は存続する可能性が高いと述べています。

さらに2019年時点でラブジョイ氏は、Apple GlassesはiPhoneではなくApple Watchに近い役割になると指摘していました。つまり補助デバイスとしての位置づけです。

ここが分かれ目で、スマートグラスは「次の主役」ではなく「別のレイヤー」になる可能性が見えてきます。

注目したいポイント:最大の壁は技術より心理

スマートグラスの議論は性能の話になりがちですが、実際には装着するという行為そのものが最大の障害になっています。

Google Glassの例では、装着者が周囲に監視されている印象を与えるとして「glasshole」という言葉まで生まれました。ここが技術ではなく社会受容の問題だった点は重要です。

日本でも、電車や店内のような公共空間で顔にカメラがある機器はかなり視線を集めやすいです。いっぽうでメガネ自体は日常に溶け込んでいるので、見た目が普通に近づくほど受け入れられる余地はあります。

つまりカメラや通信性能が十分でも、周囲との関係が変わるデバイスは普及に時間がかかります。ここがスマートフォンと決定的に違う部分です。

もうひとつのポイントは視力補正との関係です。メガネを必要としない層まで含めて全ユーザーが常時装着する未来を前提にすると、普及のハードルは一気に上がります。軽量化だけで勝負できない空気は、Appleのスマートグラス戦略とMeta側の動きを並べて見たときも同じでした。

ここが厄介で、「便利なら置き換わる」という単純な話ではない構造が見えてきます。

海外の反応:装着の摩擦とプライバシーが焦点

海外の反応を見ると、技術の可能性そのものを否定する声は少なく、装着型デバイスの現実性に疑問を持つ意見が目立ちます。ひとつは日常装着の負担。もうひとつは監視カメラとして見られる問題です。

顔に装着する摩擦が大きい
もともと眼鏡をかけていない大半の人にとって、一日中顔に何かを載せている煩わしさは大きすぎる。
技術は可能だが時間が足りない
Vision Proは可能性を示したが、レイバンのような自然なスマートグラスにはまだ数十年の距離がある。
プライバシーが最大の障害
ポケットのデバイスを顔に装着するカメラに置き換える発想は現実的ではないという意見。

となりの見方:装着型デバイスの普及は性能より社会側の許容が先に来ます。ここが変わらない限り、置き換えではなく併存が続く可能性が高そうです。

ひとこと:スマートフォンは思ったより強い存在

スマートフォンは単なる通信端末ではなく、「取り出す」「隠せる」「置ける」という動作を前提に設計されています。顔に装着するデバイスはこの自由度を失うため、便利さの方向が根本的に違います。だからこそ次世代機器が登場しても、役割の入れ替えではなく分担が進む形になる気がします。

まとめ:iPhoneは消えるより重なる未来が近い

スマートグラスが登場する可能性そのものは否定されていません。一方で主要な通信端末としてのiPhoneが短期間で消えるという前提は現実的ではなくなってきました。

もし装着型デバイスが社会的に受け入れられるなら話は変わります。ただ、今の時点ではやっぱり手元で操作するほうが楽ですし、しばらくはスマートフォンが残ると見るほうが自然です。

ではまた!

Apple Watch磁気高速充電 - USB-Cケーブル(1 m)

Apple Watch磁気高速充電 - USB-Cケーブル(1 m)

  • Apple(アップル)

Apple Watchのような装着型デバイスを日常的に使い続ける環境では安定した充電系統を確保しておく場面で扱いやすいアクセサリです。

Amazon

Source: 9to5Mac