
✅この記事では、AirPods Max 2の実力が89,800円に見合うのか、H2チップで何が変わり何が変わらなかったのかが分かります。
日本仕様で1つ注意しておきたい制約があるので、購入前にそこだけ先に知っておくと判断がしやすくなります。
- 要点まとめ:H2チップで中身は現行世代に追いついたけど、デザインと重さは据え置きです
- H2チップ搭載で、AirPods Maxがようやく2026年の機能を手に入れました
- ANCの効きとロスレス対応は、体験としてはっきり差が出るところです
- 日本仕様の"落とし穴":ワイヤレス低レイテンシに非対応です
- デザインと重さは5年前のまま。ここをどう見るかで評価が分かれます
- 注目したいポイント:AirPods Pro 3との比較で見えてくる立ち位置
- 海外の反応:「エイプリルフール発売」への皮肉と冷静な評価が入り混じっています
- ひとこと:5年越しの更新に「期待しすぎる」と見誤ります
- まとめ:中身の進化は本物だけど、外側の変化を待っていた人には刺さりにくい
どうも、となりです。
AirPods Max、ずっと気になる存在でした。音はいいのにチップだけがH1のまま置き去りで、AirPods Pro側にどんどん新機能が追加されるたびに「Maxはいつ来るの?」という空気がありました。
そのAirPods Maxが、ようやく動きました。2026年3月25日に予約開始、発売は2026年4月1日。日本価格は89,800円(税込)、米国では549ドルです。見た目は初代とほぼ同じ。でも中身はH2チップに載せ替わり、ANC・翻訳・ロスレス・カメラリモートまで一気に入ってきました。
要点まとめ:H2チップで中身は現行世代に追いついたけど、デザインと重さは据え置きです
今回のAirPods Max 2を一言で言うなら、「外は変えずに中だけ全部入れ替えた」更新です。派手な見た目の変化はないのですが、使い勝手に関わる部分がかなり広く動いています。
- H2チップを左右に各1基、計2基搭載。AirPods Pro 3やAirPods 4と同じ世代のチップにようやく揃いました。
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)が1.5倍に向上。周囲の音を打ち消す力が初代より強くなっています。
- USB-C接続で24ビット/48kHzのロスレス再生に対応。有線でつなぐと、圧縮されていない音をそのまま聴けます。
- ライブ翻訳に対応(ベータ版)。iOS 26とApple Intelligenceを使ったリアルタイム翻訳です。Apple IntelligenceはiPhone 15 Pro以降、またはM1以降のiPadが必要です。
- Digital Crownでカメラのシャッターを切れる。iOS 26対応のiPhoneまたはiPadが必要です。
- デザイン・重量は初代と同一。本体386.2g、Smart Caseの形状もそのままです。
- カラーは全5色。ミッドナイト、スターライト、ブルー、パープル、オレンジ。
- バッテリーはANC有効時で最大20時間。
- 日本ではワイヤレス低レイテンシが使えません。電波規制の違いにより、5GHz帯の新ワイヤレスチップの恩恵が国内では受けられません。Apple公式の技術仕様に明記されている制限です。
AirPods Max 2は、H2チップのおかげでANC・翻訳・ロスレスと機能面は完全に現行世代へ追いついた一方、デザインと386gの重量はそのまま残りました。89,800円を払って手に入るのは「見た目の新しさ」ではなく「中身の世代交代」で、それをどう受け取るかで評価がまるで変わります。
H2チップ搭載で、AirPods Maxがようやく2026年の機能を手に入れました
今回の更新で一番大きいのは、やっぱりチップです。初代AirPods MaxはH1チップで、2019年に登場した世代のものでした。AirPods Pro 3やAirPods 4がとっくにH2へ移行していた中、Maxだけが取り残されていた状態です。
H2チップは左右のイヤーカップにそれぞれ1基ずつ、計2基入っています。これによって何が変わるかというと、音声処理の精度が上がり、新しいソフトウェア機能がまとめて使えるようになります。
具体的には、適応型オーディオ、会話感知、パーソナライズされた音量、声を分離——こうしたAirPods Pro 3で先に搭載されていた機能が、Maxにもようやく降りてきた形です。ちょっとややこしいのは、これが「新機能」というより「追いついた機能」である点で、Pro 3ユーザーからすると見慣れた顔ぶれなんですよね。
もうひとつ、Digital Crownを押すとiPhoneやiPadのカメラシャッターが切れるようになりました。ヘッドホンをつけたままセルフタイマー的に使える操作で、地味ですが、カメラリモートとしてのAirPods Max 2の使い方は意外と場面を選びません。
首を振るジェスチャーでSiriに応答する機能も入っています。頷けば「はい」、横に振れば「いいえ」。声を出さずにSiriとやりとりできるので、電車の中や静かな場所では助かる場面がありそうです。
ANCの効きとロスレス対応は、体験としてはっきり差が出るところです
スペック上「ANCが1.5倍」と言われても、数字だけだとピンとこないかもしれません。ただ、海外レビューを見ると、カフェや飛行機の中で周囲の音がぐっと薄くなる感覚は初代から明確に変わっている、という声が複数出ています。
これはH2チップに加えて、新しいハイダイナミックレンジアンプとデジタル信号処理(DSP)が入ったことで実現しています。アンプが強くなると音量の幅が広がり、DSPが賢くなるとノイズを打ち消す計算がより正確になる。この2つが合わさって、ANCの「効き」が体感として変わってきます。
もうひとつの大きな変化がロスレス対応です。USB-Cケーブルでつないだときに限り、24ビット/48kHzのロスレスオーディオで再生できます。Bluetooth接続では使えないので、ここは条件付きです。
正直なところ、ワイヤレスヘッドホンを有線でつないでまでロスレスを聴く人がどれだけいるかは分かりません。でも「やろうと思えばできる」状態になったのは、初代にはなかった選択肢です。Apple Musicでロスレス配信を聴いている人にとっては、ようやくMaxで本来の音が出せるようになった、と言えます。
日本仕様の"落とし穴":ワイヤレス低レイテンシに非対応です
ここは購入前に知っておいたほうがいい話です。
AirPods Max 2には、5GHzワイヤレスチップが新たに搭載されています。これは音声の遅延(レイテンシ)を減らすためのもので、ゲームや動画編集で音と映像のズレが小さくなる利点があります。
ただし、日本ではこの5GHz帯の利用に電波規制上の制約があり、ワイヤレス低レイテンシ機能は国内では使えません。Apple公式の技術仕様に明記されている内容で、アップデートや設定変更で解決できるものではないです。
海外レビューで「レイテンシがかなり改善された」と評価されている部分は、残念ながら日本のユーザーには当てはまりません。ゲーム用途やApple Vision Proとのワイヤレス接続を期待していた方には、この制約はけっこう痛いところです。
もちろん、USB-C有線接続であれば低レイテンシは実現できるので、完全に手段がないわけではありません。ただ、ワイヤレスで使いたい場面では日本と海外で体験に差が出る——この点はiOS 26.4世代のAirPods Max 2対応機能をチェックするときにも頭に入れておいてください。
デザインと重さは5年前のまま。ここをどう見るかで評価が分かれます
AirPods Max 2の外観は、初代とまったく同じフォームファクタです。重量も本体386.2g、Smart Caseは134.5gで変わっていません。
これは正直、賛否が分かれるところだと思います。5年ぶりの更新で見た目が同じというのは、「完成されたデザインを維持した」とも言えるし、「手を入れる気がなかった」とも受け取れます。
特にSmart Caseについては、初代から「ヘッドバンド部分が露出したまま」という設計への不満がずっと続いていました。今回もその形状は変わっておらず、持ち運び時の保護性能がどの程度なのかは検証待ちです。
ポートはLightningからUSB-Cに変更されています。これは2024年のAirPods Max(USB-C版)で既に切り替わっていた部分なので、AirPods Max 2としての変更ではありませんが、初代のLightningモデルからの乗り換えなら実感できるポイントです。
カラーはミッドナイト、スターライト、ブルー、パープル、オレンジの全5色。初代のシルバーやグリーンから入れ替わった顔ぶれで、この部分だけは新鮮です。
注目したいポイント:AirPods Pro 3との比較で見えてくる立ち位置
ここがちょっと引っかかるところです。AirPods Pro 3もAirPods 4も、すでにH2チップを搭載して出荷されていました。つまりAirPods Max 2は、ラインナップの中で「最上位モデルがようやく追いついた」状態です。
追いついたこと自体は評価できます。でも、89,800円という価格を考えると、「追いついた」だけで十分かどうかは人によって判断が分かれそうです。
AirPods Max 2の発表時点でも書きましたが、今回の更新は「Max独自の新体験」よりも「Max以外では当たり前だった機能をMaxにも載せた」という性格が強いです。ライブ翻訳やカメラリモートは確かに新しい体験ですが、ライブ翻訳の仕組み自体はiOS 26.1の頃からAirPods Proで先行していました。
逆に、Max固有の強みはオーバーイヤー型ならではの遮音性と低音の鳴り方です。カナル型のPro 3では物理的に出せない音の厚みが、Maxにはあります。ANC 1.5倍の恩恵も、耳全体を覆うMaxのほうが体感しやすい構造です。
海外の反応:「エイプリルフール発売」への皮肉と冷静な評価が入り混じっています
海外では、「機能更新への一定の評価」と「デザイン据え置きへの失望」がきれいに分かれている印象です。特に4月1日発売というタイミングに絡めた皮肉がRedditを中心に目立ちました。
「非常に手抜きなアップデートだ」
Reddit(r/apple)では、オフボタンがないまま・Smart Caseがそのまま・重量が変わっていない、の3点に不満が集中しています。「エイプリルフールに発売されるのが皮肉だ」というコメントが象徴的でした。
「H2チップはもう"化石"だ」
MacRumors Forumsでは、H2チップが登場から4年経っている点を指摘し、「H3チップを待つべきだった」という厳しい意見が出ています。
「バッテリー交換がしやすい点は評価できる」
一方で、Apple製品の中ではバッテリー交換が比較的容易であることを前向きに受け止める声もRedditにはありました。
ぼく自身、89,800円のヘッドホンを選ぶとき「何年使えるか」を先に計算するタイプです。バッテリーは必ず劣化するので、交換できると分かっているのはけっこう大きい。5年ちゃんと使えるなら、この値段の見え方がだいぶ変わってくるんですよね。
「2019年のチップの汚名は返上した、でも古臭さは残る」
9to5MacやAppleInsiderの筆者は、H1からH2への更新は正当に評価しつつ、デザイン刷新がないことで「2020年の製品に見える」と複雑な評価を下しています。
となりの見方:批判の中心は「5年待ってこれか」という期待値とのギャップです。ただ、冷静に見ると、H2チップによる機能面の底上げは確実に入っています。問題は、それが89,800円という価格と「不変のデザイン」とセットで出てきたときに、どう受け止められるか。機能で選ぶ人には響くし、見た目の新鮮さも欲しかった人には物足りない——そういう分かれ方をしている反応です。
ひとこと:5年越しの更新に「期待しすぎる」と見誤ります
AirPods Max 2は、「5年ぶりの新型」という言葉の重さに対して、出てきたものがちょっと地味に映ります。でも、H2チップで得られた機能の幅は実際かなり広くて、ANC・翻訳・ロスレス・カメラリモート・ジェスチャー操作と、日常で触れる場面が確実に増えています。
問題は、その進化が「386gの同じ筐体」と「89,800円の価格」に包まれて届くこと。見た目が変わらない分、手に取ったときの「新しい感じ」は薄いです。だからこそ、デザイン据え置きでもMax 2を買う価値があるかどうかは、自分が何を求めているかで答えが変わります。
まとめ:中身の進化は本物だけど、外側の変化を待っていた人には刺さりにくい
AirPods Max 2は、H2チップの搭載によってANC・ライブ翻訳・ロスレス再生・適応型オーディオなど、ソフトウェア面の進化を一気に詰め込んだ製品です。初代で「古い」と言われ続けたチップ問題は、これで解消されました。
一方で、386.2gの重量・Smart Caseの形状・外観デザインはすべて据え置き。日本ではワイヤレス低レイテンシが使えないという制約も加わります。
初代AirPods Maxを使っていて「機能が古くなった」と感じていた人には、今回は素直に乗り換えの理由になります。一方、「軽くなったら買う」「デザインが変わったら買う」と待っていた人には、もう少し先になりそうです。
89,800円は安くないです。でも、オーバーイヤー型で最強クラスのANCとApple連携が揃ったヘッドホンとして見れば、選ぶ理由は確かにあります。あとは、その理由が自分の生活に合っているかどうか。
ではまた!
Source: MacRumors / 9to5Mac / AppleInsider
